握力強い中高年は心血管・呼吸器疾患の死亡リスク低い~久山町研究

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 高齢者では握力減少が全死因死亡の危険因子であることが報告されているが、中年期の握力と一般集団での全死亡および死因別死亡リスクとの関連は不明である。九州大学の岸本 裕歩氏らは、久山町研究において40歳以上の一般集団の日本人における握力の強さが全死亡および死因別死亡に与える影響を検討した。その結果、中年期以降における握力の強さは、全死亡およびがん以外の原因疾患(心血管疾患、呼吸器疾患など)による死亡リスクと逆相関していることが示唆された。Journal of epidemiology and community health誌オンライン版2014年3月12日号に掲載。

 著者らは、40歳以上の久山町在住の日本人2,527人(男性1,064人、女性1,463人)を19年間、前向きに追跡した。参加者を年齢別・性別の握力の三分位(T1:最も弱い、T3:最も強い)に従って、3群に分け検討した。

 主な結果は以下のとおり。

・追跡期間中に783人が死亡した(心血管疾患235人、がん249人、呼吸器疾患154人、その他の疾患145人)。
・中年グループ(40~64歳)では、全死因死亡における多変量補正ハザード比(95%信頼区間)は、T1群に比べ、T2群で0.75(0.56~0.99)、T3群で0.49(0.35~0.68)であった。高齢者グループ(65歳以上)におけるそれぞれのハザード比(95%信頼区間)は、0.50(0.40~0.62)、0.41(0.32~0.51)であった。
・死因別の検討では、中年、高齢者とも、握力の強さが心血管疾患、呼吸器疾患、その他の疾患による死亡リスクの低下と有意に関連していた。ただし、がん死亡リスクには握力との関連がみられなかった。

(ケアネット 金沢 浩子)

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