双極性障害、再入院を減らすには専門外来での治療が必要 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/02/15 デンマーク・コペンハーゲン大学病院のLars Vedel Kessing氏らは、双極性障害のため精神病院に入院し、退院した患者の予後について、退院後に気分障害クリニック専門外来での治療を受けた場合と地域病院で標準治療を受けた場合を比較検討した。その結果、気分障害クリニック専門外来での治療は精神病院への再入院を減らし、治療満足度も高いことを報告した。British Journal of Psychiatry誌オンライン版2013年1月24日号の掲載報告。 本研究は、双極性障害のため精神病院に入院し、退院した患者について、気分障害クリニック専門外来での治療を受けた場合と地域病院で標準治療を受けた場合の予後を比較検討することを目的とした。単一躁病エピソードまたは双極性障害により入院した精神病院(1件目、2件目または3件目)から退院した患者を、気分障害クリニック専門外来で治療を受ける群または地域病院で標準治療を受ける群に無作為化した。主要評価項目は、デンマークPsychiatric Central Registerに基づく再入院とした。 主な結果は以下のとおり。 ・単一躁病エピソードまたは双極性障害患者158 例が試験に登録された。 ・気分障害クリニック専門外来での治療を受けた群は、地域病院で標準治療を受けた群と比べ有意に再入院率が低かった(未調整ハザード比:0.60、95%CI:0.37~0.97、p=0.034)。 ・気分障害クリニック専門外来での治療を受けた群では、気分安定薬または抗精神病薬がより多く使用されており、治療満足度がより高かった。 ・以上の結果から、双極性障害の早期に気分障害クリニック専門外来で治療を受けることにより精神病院への再入院が大きく減り、ケア満足度も高まることが示された。 関連医療ニュース ・バイポーラの躁症状に対するアリピプラゾールの位置付けは? ・認知症ケアでプライマリケア・リエゾンに求められる3つのポイント ・うつ病の治療転帰を予測するには、臨床的要因 < 社会経済的要因 (ケアネット) 原著論文はこちら Kessing LV et al. Br J Psychiatry. 2013 Jan 24. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 既治療CLDN18.2陽性胃がん、CAR-T療法satri-celがPFS改善(CT041-ST-01)/Lancet(2025/06/10) III期dMMR大腸がん、術後補助療法にアテゾリズマブ上乗せでDFS改善(ATOMIC)/ASCO2025(2025/06/10) 進行腎細胞がん1次治療としてのニボルマブ+イピリムマブ、9年長期追跡結果(CheckMate 214)/ASCO2025(2025/06/10) 思春期うつ病に最も効果的な抗うつ薬は?(2025/06/10) 糖尿病患者の認知症リスク低減、GLP-1薬とSGLT2阻害薬に違いは?(2025/06/10) 既治療のEGFR exon20挿入変異NSCLCへのzipalertinib(REZILIENT1)/ASCO2025(2025/06/10) CDK4/6+AI治療後に進行したHR+/HER2-転移乳がん、ipatasertib+フルベストラントがPFS改善(CCTG/BCT MA.40/FINER)/ASCO2025(2025/06/10) コロナワクチン、デマ対策より「接種開始時期」が死亡者数に大きく影響か/東大(2025/06/10)
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