反復性片頭痛へのerenumabの予防効果、第III相試験結果/NEJM

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 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体を阻害する完全ヒトモノクローナル抗体erenumabについて、70mgまたは140mgの月1回皮下投与は、反復性片頭痛患者においてプラセボと比較し、片頭痛の頻度、片頭痛の日常生活への影響および急性期片頭痛治療薬の使用を有意に減少させることが認められた。英国・キングス・カレッジ病院のPeter J. Goadsby氏らが、第III相の多施設無作為化二重盲検プラセボ比較試験「STRIVE試験」の結果を報告した。第II相試験では、erenumab 70mg月1回投与の有効性が示されていた。NEJM誌2017年11月30日号掲載の報告。

約1,000例で、erenumab 70mgまたは140mgの有効性と安全性をプラセボと比較
 研究グループは、2015年7月~2016年9月5日の期間に、18~65歳の反復性片頭痛患者955例をerenumab 70mg、140mgまたはプラセボの3群に無作為に割り付け(それぞれ317例、319例、319例)、いずれも月1回皮下投与を6ヵ月間行った。

 主要エンドポイントは、片頭痛を認めた日数(月平均)のベースラインから投与4~6ヵ月の変化。副次エンドポイントは、片頭痛の月平均日数が50%以上減少した患者の割合、急性期片頭痛治療薬の使用日数のベースラインからの変化、身体機能スコア(Migraine Physical Function Impact Diary[MPFID:0~100点、スコアが高いほど片頭痛が身体機能に与える影響が大きい])における機能障害・日常生活領域のスコアの変化などであった。

70mgおよび140mgともに片頭痛の頻度が有意に減少
 片頭痛月平均日数は、ベースライン時は全集団において8.3日であったが、投与4~6ヵ月時は、erenumab 70mg群で3.2日減少、同140mg群で3.7日減少したのに対し、プラセボ群では1.8日の減少であった(プラセボ群との比較で各用量群ともp<0.001)。

 片頭痛の月平均日数が50%以上減少した患者の割合は、70mg群43.3%、140mg群50.0%に対し、プラセボ群は26.6%(プラセボ群との比較で各用量群ともp<0.001)、また、急性期片頭痛治療薬の使用日数の変化量はそれぞれ1.1日減少、1.6日減少に対し0.2日減少であった(同p<0.001)。

 機能障害スコアは、70mg群4.2点、140mg群4.8点の改善であったのに対して、プラセボ群は2.4点の改善であった。同様に日常生活スコアもそれぞれ5.5点、5.9点、および3.3点の改善であった(プラセボ群との比較で各用量群ともp<0.001)。

 有害事象の発現率は、erenumab群とプラセボ群で同程度であった。

 著者は、2クラス以上の片頭痛予防薬で効果がみられなかった患者は除外されていることを研究の限界として挙げており、「erenumabの長期的な安全性と効果の持続性に関しては、さらなる研究が必要である」と述べている。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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fremanezumabとerenumabは片頭痛の予防治療に有効(中川原譲二氏)-789

コメンテーター : 中川原 譲二( なかがわら じょうじ ) 氏

大阪なんばクリニック 院長

国立循環器病研究センター 脳神経外科 客員部長

J-CLEAR評議員

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