抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/02/26 これまで、幅広い重症度にわたるアルツハイマー病に対するアセチルコリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンの有効性が、数々の無作為化臨床試験により評価されてきた。しかし、従来の試験では、これらの薬剤は認知機能検査に基づく正確なカットオフ値(上限および下限)に基づいて、処方が行われていた。イタリア・Fondazione サンタルチアIRCCSのSimona Gabriella Di Santo氏らは、メタ解析により、これら薬剤の有効性が、認知症の重症度に依存するかを明らかにしようと試みた。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2月14日号の掲載報告。 研究グループは、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミンなどのAChE阻害薬と、メマンチンの有効性について、アルツハイマー病の重症度との関連を明らかにすることを目的にメタ解析を行った。解析にあたっては、アルツハイマー病による認知症患者を対象に、AChE阻害薬またはメマンチンの有効性に関する評価を実施した無作為化プラセボ対照試験で、英語により発表された論文を採用した。なお、認知症の重症度、薬剤の用量および治療期間は問わなかった。各試験から認知、行動および機能のアウトカムを抽出するとともに、同一試験における多様なアウトカムを併せ、認知障害、機能障害および行動・精神障害への有効性に関する独自の指標を明らかにした。効果とMini-Mental State Examination(MMSE)により評価される認知症重症度との関連は、パラメトリックおよびノンパラメトリック法による相関分析により評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・AChE阻害薬、メマンチンともに、認知アウトカムにおいて有意な効果が認められた。報告数は少なかったものの、機能および精神行動アウトカムにおいても有意な効果が認められた。 ・本メタ解析では、試験間ならびに薬剤間に高い異質性がみられた。 ・メマンチン以外の薬剤(=AChE阻害薬)は、すべてのドメインにおいて、重症度によらず有効性を示した。 ・メマンチンの機能障害に対する有効性は、より重症例で良好であった。 ・抗認知症薬の認知機能に対する適度に有益な効果は、重症度によらず認められた。メマンチンについては、重症例での機能障害においてより効果的であることが示された。 関連医療ニュース ・認知症患者の興奮症状に対し、抗精神病薬をどう使う? ・ドネペジル+メマンチン、アルツハイマー病への効果はどの程度? ・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬の長期曝露、ミツバチの生態行動に影響 (ケアネット) 原著論文はこちら Di Santo SG et al. J Alzheimers Dis. 2013 Feb 14. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 肥満症治療薬、投与中止後は体重が急増/BMJ(2026/01/23) 自己免疫性溶血性貧血、抗CD19 CAR-T細胞療法が有用/NEJM(2026/01/23) DVT疑いの患者のDダイマー値はカットオフを年齢によって変えると、余計な下肢エコー検査を減らせるかもしれないという朗報(解説:山下侑吾氏)(2026/01/23) 食道がん1次治療、ニボルマブ+CRTの安全性確認、完全奏効率73%(NOBEL)/京都大学ほか(2026/01/23) アルツハイマー病に伴うアジテーション、最適なブレクスピプラゾールの投与量は?(2026/01/23) 高齢者の健康関連QOL低下の最も強い予測因子は?/名古屋大学(2026/01/23) 納豆が心房細動リスクを下げる?~日本人前向き研究(2026/01/23) 中年期のうつ病の6つの症状が将来の認知症と関連(2026/01/23)