うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法の有用性

提供元:ケアネット

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公開日:2024/04/18

 

 うつ病患者は不安症状が高頻度でみられ、そのような患者では抗うつ薬に対する治療反応が低下し、機能的な悪影響につながる恐れがある。カナダ・トロント大学のRoger S. McIntyre氏らは、不安症状を伴ううつ病患者における補助的ブレクスピプラゾール治療の抑うつ症状および機能に対する有効性を評価するため、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験(RCT)の事後分析を実施した。Journal of Clinical Psychopharmacology誌2024年3・4月号の報告。

 うつ病患者および抗うつ薬治療で効果不十分な患者を対象に、補助的ブレクスピプラゾール治療6週間RCT3件よりデータを抽出した。患者は、DSM-Vの不安による苦痛(anxious distress)に準じて層別化した。ベースライン時から6週目までのMontgomery Asbergうつ病評価尺度(MADRS)の項目スコアおよびシーハン障害尺度(SDS)の平均スコアの変化について、補助的ブレクスピプラゾール治療群(2mg、2~3mg)とプラセボ群で比較を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・ベースライン時に不安による苦痛を感じていた患者は、746例中450例(2mg分析:60.3%)および1,162例中670例(2~3mg分析:57.7%)であった。
・不安による苦痛を伴ううつ病患者において、補助的ブレクスピプラゾール治療群は、プラセボ群と比較し、MADRSの項目スコア(悲しみ)の改善が認められた(p<0.05)。悲しみ、内面的緊張、睡眠の減少、食欲低下、倦怠感、無感情、悲観的思考の改善が報告された(Cohen d エフェクトサイズ:0.18~0.44)。
・同様に、SDS平均スコアの改善も認められた(エフェクトサイズ:0.21~0.23)。

 著者らは「補助的ブレクスピプラゾール治療は、抗うつ薬治療で効果不十分なうつ病患者および不安による苦痛を伴う患者において、中核症状である抑うつ症状や睡眠、食欲、機能の改善に有効であることが示唆された」としている。

(鷹野 敦夫)