前立腺がん放射線療法後6ヵ月のPSA最低値が予後と関連/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2024/03/28

 

 放射線療法(RT)±アンドロゲン除去療法(ADT)を受けた限局性前立腺がん患者において、RT終了後6ヵ月間の前立腺特異抗原(PSA)最低値が長期予後と関連することが示唆された。イタリア・Catholic UniversityのLucia Kwak氏らによるJournal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年3月12日号掲載の報告より。

 著者らは、RT単独、RT+短期(3~6ヵ月)ADT、RT+長期(24~36ヵ月)ADTを受けた限局性前立腺がん患者における、RT終了後6ヵ月間のPSA値が予後に及ぼす影響を評価する目的で、1987~2011年に実施された16の無作為化比較試験から個々の患者データを入手。RT終了後6ヵ月以内に記録されたPSA最低値を同定し、<0.1ng/mLまたは≧0.1ng/mLに分類した。

 主要評価項目は無作為化後12ヵ月時点からの無転移生存期間(MFS)、前立腺がん特異的死亡率(PCSM)、全生存期間(OS)であった。

 主な結果は以下のとおり。

・RT単独群の98%(2,339/2,376例)、RT+短期ADT群の84%(4,756/5,658例)、RT+長期ADT群の77%(1,258/1,626例)が、RT終了後6ヵ月以内にPSA≧0.1ng/mLを示した。
・RT終了後6ヵ月以内のPSA≧0.1ng/mLは、短いMFSおよびOS、高いPCSMと関連していた。RT単独群におけるハザード比はMFS:2.24(95%信頼区間:1.21~4.16)、OS:1.72(0.97~3.05)、PCSMの部分分布ハザード比:1.82(0.51~6.49)であった。RT+短期ADT群ではそれぞれ1.27(1.12~1.44)、1.26(1.11~1.44)、2.10(1.52~2.92)、RT+長期ADT群ではそれぞれ1.58(1.27~1.96)、1.59(1.27~1.99)、1.97(1.11~3.49)であった。
・5年MFS率を<0.1ng/mL vs.≧0.1ng/mLで比較すると、RT単独群で91% vs.79%、RT+短期ADT群で83% vs.76%、RT+長期ADT群で87% vs.74%であった。

 著者らは今回の結果について、RT±ADTを受けている患者へのカウンセリングや、RT+ADTと併用する新規全身療法などを評価する臨床試験デザインに活用することができるとしている。

(ケアネット 遊佐 なつみ)