HER2陽性早期乳がんへの術後トラスツズマブ、半年 vs.1年~メタ解析

提供元:ケアネット

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公開日:2021/03/25

 

 HER2陽性早期乳がん患者における術後トラスツズマブ投与が生存転帰を改善することが示されているが、標準とされる12ヵ月の投与と比較し6ヵ月の投与が非劣性であるかについては議論がある。中国・華中科技大学同済医学院のBi-Cheng Wang氏らは術後トラスツズマブの投与期間についてメタ解析を実施。Medicine誌オンライン版2021年3月12日号にその結果が掲載された。

 2020年1月14日まで、PubMed、Cochrane Library、Web of Science、およびEMBASEで関連研究が検索された。無病生存期間(DFS)と全生存期間(OS)について、プールされたハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)のメタ解析が行われた。

 主要評価項目はDFS(非劣性マージン:1.2)、副次評価項目はOS(同:1.43)であった。

 主な結果は以下のとおり。

・3つの無作為化臨床研究が選択基準を満たし、6ヵ月投与群3,974例、12ヵ月投与群3,976例が対象とされた。
・DFSのHRは1.18(95%CI:0.97~1.44、p=0.09)で、95%CIの上限は非劣性マージン(1.25)を上回った。
・OSのHRは1.14(95%CI:0.98~1.32、p=0.08)で、95%CIの上限は非劣性マージン(1.43)を下回った。

 著者らは、今回の分析ではDFSの改善において6ヵ月投与の非劣性を示すことができなかったとし、OSの改善については非劣性が示されたが、乳がん患者では疾患の進行または再発がみられた場合に追加の全身療法を受ける必要があることを考慮すると、12ヵ月投与を標準的治療として提案するとまとめている。

(ケアネット 遊佐 なつみ)