気候変動と認知症入院リスクとの関連

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 人間が引き起こす気候変動がここ数十年で加速しており、健康への悪影響が懸念されている。しかし、高齢者の神経疾患に対する気候変動の影響は、まだよくわかっていない。米国・ハーバード公衆衛生大学院のYaguang Wei氏らは、ニューイングランドにおける認知症の入院と夏季、冬季の平均気温および気温変動との関連について検討を行った。Environment International誌オンライン版2019年2月26日号の報告。

 認知症の入院と夏季、冬季の平均気温および気温変動との関連を推定するため、時間依存共変量Cox比例ハザードを用いた。各地域の気温は、衛星画像データを利用した予測モデルを用いて推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・夏季(ハザード比[HR]:0.98、95%信頼区間[CI]:0.96~1.00)または冬季(HR:0.97、95%CI:0.94~0.99)の気温が平均よりも高かったとき、認知症関連入院リスクは低下した。一方、気温変動の大きい地域の高齢者では、認知症関連入院リスクが上昇した。
・性別、人種、年齢、メディケア二重資格による交互作用(Effect modification)は、サブグループにおける脆弱性を調査するために考慮された。

 著者らは「本結果より、平均気温より低いとき、および気温変動が大きいときに、認知症関連入院リスクの上昇が示唆された。気候変動は、認知症の進行やそれに伴う入院コストに影響を及ぼす可能性がある」としている。

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(3月18日 記事の一部を修正いたしました)

(鷹野 敦夫)

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