ドライアイの涙点プラグ、製品間で保持率に差

提供元:ケアネット

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公開日:2015/09/24

 

 涙点プラグは中等症~重症ドライアイの症状を改善するが、製品によって保持率に差があることが、カナダ・クイーンズ大学のAshley R. Brissette氏らが行った無作為化二重盲検比較試験で明らかとなった。シリコン製のスーパーフレックスプラグ(米国イーグルビジョン社)とParasol(米国オデッセイ メディカル社)を比較したもので、6ヵ月後の保持率は後者が有意に高かった。「この結果は、中等症~重症ドライアイについて安全で効果的な涙点プラグ治療を受けるために患者の意思決定に役立つだろう」と著者はまとめている。American Journal of Ophthalmology誌2015年8月号(オンライン版2015年5月18日号)の掲載報告。

 研究グループは、クイーンズ大学 Hotel Dieu Hospital単施設にて試験を行った。対象は中等症~重症ドライアイ患者50眼で、スーパーフレックスプラグ群またはParasolプラグ群に無作為化した。

 主要評価項目は6ヵ月後のプラグ保持率、副次評価項目はシルマーI法(mm)、涙液メニスカス高(mm)、涙液層破壊時間(BUT)(秒)、フルオレセイン角膜下側染色スコア(米国立眼研究所[NEI]スケール)、リサミングリーン結膜染色平均スコア(NEIスケール)であった。

 主な結果は以下のとおり。

・6ヵ月後のプラグ保持率は、Parasol群68%、スーパーフレックス群32%で、有意差が認められた(p=0.011)。
・6ヵ月後の人工涙液使用は、Parasol群で少なかった(p=0.024)。
・どちらの群も、結膜染色を除きすべての副次評価項目は6ヵ月後に有意な改善を認めた。
・プラグ保持率以外に、群間で有意差がみられたものはなかった。

(ケアネット)