機能性便秘へのプロバイオティクスの効果

提供元:ケアネット

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公開日:2014/08/14

 

 機能性便秘に対するプロバイオティクス治療の研究が増加してきている。英国キングス・カレッジ・ロンドンのEirini Dimidi氏らは、ランダム化比較試験(RCT)の系統的レビューとメタ解析より、成人機能性便秘患者における腸管通過時間、排便量、便秘症状に対するプロバイオティクスの効果を検討した。その結果、とくにビフィドバクテリウム・ラクティスの有効性が示され、プロバイオティクスが全腸管通過時間、排便頻度、便の硬さを改善する可能性が示唆された。一方、これらのデータは、高い異質性とバイアスのリスクのため、解釈には注意が必要としている。The American journal of clinical nutrition誌オンライン版2014年8月6日号に掲載。

 Dimidi氏らは、4つの電子データベースから文献リストを検索して著者に連絡し、手作業で抄録を検索して対象となるRCTを同定した(成人機能性便秘患者でのプロバイオティクスの投与が報告されたRCTが対象)。結果のデータは、ランダム効果モデルを用いた加重平均差(WMD)または標準化平均差(SMD)を用いて合成した。

 主な結果は以下のとおり。

・計660件の記録が同定され、そのうち14件が適格であった(1,182症例)。
・プロバイオティクスにより、全消化管通過時間が-12.4時間(95%CI:-22.3~-2.5時間)と有意な減少を示した。
・また、プロバイオティクスは、排便頻度を1.3回/週(95%CI:0.7~1.9回/週)増加させた。これはB. ラクティスでは有意であった(WMD:1.5回/週、95%CI:0.7~2.3回/週)が、ラクトバチルス(L)・カゼイ・シロタ(WMD:-0.2回/週、95%CI:-0.8~0.9回/週)では有意ではなかった。
・プロバイオティクスは便の硬さを改善した(SMD:+0.55、95%CI:0.27~0.82)。これは、B. ラクティスで有意であった(SMD:+0.46、95%CI:0.08~0.85)が、L. カゼイ・シロタでは有意ではなかった(SMD:+0.26、95%CI:-0.30~0.82)。
・重篤な有害事象は報告されなかった。
・脱落バイアスと報告バイアスは高く、選択バイアスは報告の不備のため不明であった。

(ケアネット 金沢 浩子)