食べるコラーゲン、UVBダメージ皮膚に効果

提供元:ケアネット

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公開日:2013/08/20

 

 コラーゲン加水分解物の摂取は、紫外線B波(UVB)照射によるダメージを受けた皮膚のバリア機能や弾力性(ハリ)に効果があることが、マウス試験の結果、示された。株式会社明治のChisato Oba氏ら同社研究チームが報告した。UVB照射は皮膚に深刻なダメージを引き起こす。コラーゲン加水分解物およびコラーゲンペプチドが皮膚機能に効果があることは、in vivoおよびin vitroの試験において示されていたが、UVBですでにダメージを受けた皮膚への効果についての検討は、ほとんど行われていなかった。Photodermatology, Photoimmunology & Photomedicine誌2013年8月号の掲載報告。

 研究グループは、UVB照射を行い皮膚のバリア機能および弾力性が障害された無毛マウスに、コラーゲン加水分解物を与える実験研究を行った。

 具体的には、マウスの背側皮膚にUVBを単回照射(20mJ/cm2)もしくは複数回照射(10~30mJ/cm2、週3回を6週間)し、コラーゲン加水分解物を経口にて投与した。両群マウスについて皮膚測定と組織検査を行い解析した。

 主な結果は以下のとおり。

・対照マウスにおいて、単回UVB照射は、経表皮水分蒸散量(TEWL)と表皮過形成の増加、および皮膚角層水分量の減少などの皮膚バリア機能障害を引き起こした。
・コラーゲン加水分解物の投与は、有意にTEWLと皮膚肥厚を減少し、皮膚角層水分量を増大した。
・UVB複数回照射は、対照マウスにおいては皮膚の弾力性と皮膚のヒアルロン酸(HA)を減少したが、一方でコラーゲン加水分解物を投与したマウスにおいては、TEWLの増加および皮膚角層水分量の減少のいずれをも有意に抑制し、皮膚の弾力性と皮膚のHA量を改善した。

(ケアネット)