成人で認められた抗てんかん薬の効果、小児でも有効か? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/09/27 成人で認められた抗てんかん薬の効果について、部分てんかん発作(POS)の2~18歳児における同等の補助的療法効果を予測する外挿可能性が支持された。米国 バージニア・コモンウェルス大学のPellock JM氏らが、システマティックレビューを行い報告した。Neurology 誌オンライン版2012年9月5日号の報告。 公表された臨床試験のシステマティックレビューによって、成人における抗てんかん薬(AEDs)の効果から小児におけるAEDsへの効果を予測可能かどうか検討した。 Medline/PubMed、EMBASE、Cochrane library searches(1970~2010年1月)において、成人、2歳未満、2~18歳児の部分発作起始(POS)および全般性強直間代発作(PGTCS)の臨床試験を調べた。独立した疫学者が標準化された研究および試験の評価基準を用いて、適格な試験を抽出した。フォレストプロット図を用いて、プラセボを減算して評価した効果の相対的強さを調べた。 主な結果は以下のとおり。 ・成人および小児(2~18歳)の補助的療法POS試験30件が、評価適格であった。 ・ガバペンチン、ラモトリギン、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、トピラマートは、成人と小児で効果尺度が一貫していた。 ・ベースラインと試験期間中とのプラセボ減算発作減少率の中央値は、成人の試験薬治療群は40/46で(範囲:7.0~58.6%)、小児の試験薬治療群は6/6で(同:10.5~31.2%)、有意であった。 ・50%レスポンダーレートは、成人の試験薬治療群は37/43で(範囲2.0~43.0%)、小児の試験薬治療群は5/8で(同:3.0~26.0%)、有意であった。 ・2歳未満児については、解析に適した試験数がそろわなかった。 関連医療ニュース ・小児におけるレベチラセタム静注の有効性と安全性を確認 ・神経内科医の注目が集まる「てんかん診療」高齢者のてんかん患者が増加! ・ADHDリスクファクターは「男児」「母親の就労」 (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Pellock JM et al. Neurology. 2012 Sep 5. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 再発を伴わない二次性進行型多発性硬化症、tolebrutinibが障害進行リスク抑制/NEJM(2025/04/25) 米国出生率、中絶禁止導入州で上昇/JAMA(2025/04/25) 症状のない亜鉛欠乏症に注意、亜鉛欠乏症の診療指針改訂(2025/04/25) サブタイプ別転移乳がん患者の脳転移発生率、HER2低発現の影響は(2025/04/25) 2年間のフレマネズマブ治療の有効性および継続性〜国内単一施設観察研究(2025/04/25) 遺伝性アルツハイマーへのgantenerumab、発症リスク低下に有効か(2025/04/25) tenecteplase、脳梗塞治療でアルテプラーゼと同等の効果(2025/04/25) 低ホスファターゼ症の新たな歯科症状が明らかに―全国歯科調査(2025/04/25)