AD患者におけるパッチ剤切替のメリットは?

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 2011年、わが国では新たなアルツハイマー型認知症(AD)治療剤が複数承認された。中でも、唯一の経皮吸収型製剤であるリバスチグミンパッチ(以下、リバスチグミン)はAD治療の新たな選択肢として期待されている。では、経皮吸収型製剤の使用は、どのようなメリットをもたらすのか?

 Tian氏らは初めてドネペジルを使用する症例がリバスチグミンに切り替えた際の、アドヒアランスへの影響を後向きコホート研究にて検討した。その結果、1年以内にリバスチグミンへ切り替えを行った症例ではアドヒアランスの向上が期待できることを、Alzheimer Dis Assoc Disord誌オンライン版2012年8月12日号で報告した。

 2004~2009年のMarketScan CommercialとMedicare data setsを使用した。治療日数カバー比率(PDC)およびドネペジルとリバスチグミンのPDCの差は切り替え時から算出し、1年間のフォローを行った。PDCは治療可能な薬剤日数/フォローアップ期間日数にて算出した。

主な結果は以下のとおり。

・772例が対象となった(平均年齢:77歳、男女比:42%:58%)。
・リバスチグミンへの平均切り替え日数は579日(SD=317.3)であった。
・リバスチグミンの平均PDCはドネペジルからの切り替え時と比較し、3ヵ月以内で切り替えた症例(80.4% : 90.7%、p=0.04)、7~9ヵ月以内に切り替えた症例(61.3% : 71.0%、p=0.05)で高かった。
・アドヒアランスを年単位で分析したところ、1年以内にリバスチグミンに切り替えた症例ではドネペジルで治療を継続した症例に比べ、有意にアドヒアランスが高かった(PDC:69.3% : 60.6%、p=0.0004)。

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(ケアネット 鷹野 敦夫)

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