内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:179

Apple Watchで不整脈を早期発見するAIモデル開発~慶大/日本循環器学会

 Apple Watchなどのスマートウォッチは、無意識のうちに心拍数や活動量などのさまざまなヘルスケアデータを計測し、蓄積し続けることができる。2020年にはApple Watchの2つのアプリケーション「不規則な心拍の通知」と「心電図アプリケーション」が家庭用医療機器として厚生労働省の承認を受け、医療分野での活用が期待されている。  慶應義塾大学病院・慶應義塾大学医学部は、Apple Watchで心電図を記録する最適なタイミングを予測するための機械学習アルゴリズム構築を目的として、研究用iPhoneアプリケーションを構築し、Apple Watchが記録したヘルスケアデータを収集した。

子宮頸がん撲滅に向けて:HPVワクチン接種の意義とは

 2022年3月29日、MSD株式会社は子宮頸がん予防に関するメディアセミナーを開催した。  今回のセミナーでは、「子宮頸がん予防の重要性ついて」を近藤 一成氏が、「ワクチン接種を検討する方へ伝えるべきポイント」について勝田 友博氏が説明した。  主要先進7ヵ国、G7の中で日本は子宮頸がん罹患率が最も高く、年間約1万人が子宮頸がんに罹患し、約3,000人が死亡している。2019年の1年間であれば、死亡者のうち571人が25~49歳と若年の女性であった。つまり、子宮頸がん予防の遅れが課題となっている。

リブレの保険適用拡大で糖尿病学会が見解/日本糖尿病学会

 日本糖尿病学会(理事長:植木 浩二郎)は、2017年に発表した「間歇スキャン式持続血糖測定器(isCGM):FreeStyle リブレに関する見解」の内容を改訂し、4月1日に第4版を公表した。  今回の改訂は、「2022年4月より、リブレの使用に関する保険請求上の「C150-7」の対象者が『入院中の患者以外の患者であって、インスリン製剤の自己注射を1日に1回以上行っているもの』に拡大されたことを踏まえ、現在の医療環境に合わせた」と趣旨を示している。同時に「リブレは、糖尿病の日常の自己管理に有用であるが、必要時には血糖自己測定(SMBG)を行って血糖値を確認する必要がある。本品が有効かつ安全に用いられるよう、適正な使用方法について示す」としている。

回復期患者血漿、ワクチン未接種のコロナ外来患者に有効か?/NEJM

 多くがワクチン未接種の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の外来患者において、症状発現から9日以内の回復期患者血漿の輸血は対照血漿と比較して、入院に至る病態悪化のリスクを有意に低減し、安全性は劣らないことが、米国・ジョンズ・ホプキンズ大学のDavid J. Sullivan氏らが実施した「CSSC-004試験」で確認された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2022年3月30日号に掲載された。  本研究は、COVID-19外来患者の重篤な合併症の予防における回復期患者血漿の有効性の評価を目的とする二重盲検無作為化対照比較試験であり、2020年6月3日~2021年10月1日の期間に、米国の23施設で参加者の登録が行われた(米国国防総省などの助成による)。

妊娠中のコロナワクチン接種、周産期アウトカムへの影響は?/JAMA

 妊娠中の女性に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンを接種しても、妊娠終了後の接種や非接種と比較して、母子における有害な周産期アウトカムのリスクの増加はほとんどみられないことが、カナダ・オタワ大学のDeshayne B. Fell氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2022年3月24日号に掲載された。  研究グループは、妊娠中のCOVID-19ワクチン接種の、周産期のアウトカムに及ぼす影響の評価を目的に、人口ベースの後ろ向きコホート研究を行った(カナダ公衆衛生庁の助成を受けた)。  解析には、カナダ・オンタリオ州のCOVID-19予防接種データベース(COVaxON)と連携させた出生レジストリ(Better Outcomes Registry & Network[BORN] Ontario)の2020年12月14日~2021年9月30日のデータが用いられた。

頭痛と認知症リスク~メタ解析

 頭痛とすべての原因による認知症、アルツハイマー型認知症、血管性認知症との関連を明らかにするため、中国・人民解放軍北部戦区総医院のHuiling Qu氏らが、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Frontiers in Aging Neuroscience誌2022年2月11日号の報告。  2021年10月8日までに公表されたコホート研究を、MeSH(medical subject headings)の用語およびキーワードを用いて、PubMed、Cochrane Library、Embase、Web of Scienceより検索した。統計分析には、ソフトウェアStata ver.14.0を用いた。p>0.1およびI2≦50%の場合には固定効果モデルを、I2>50%(不均一性が大きい)の場合にはランダム効果モデルを用いた。出版バイアスの評価には、ファンネルプロットおよびEgger検定を用いた。

会員医師の昨年度の最多年収帯は?/1,000人アンケート

 ケアネットでは、3月10日(木)に会員医師1,000人を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その結果、82%の医師が昨年度の年収額を1,000万円以上と回答し、その中で最も多い年収帯は2,000~2,500万円であった(全体の15%)。また、全体の58%の医師が1,000~2,000万円の年収帯に分布し、2,000~3,000万円は20%、3,000万円以上は4%であった。  最多年収帯を年代別にみると、35歳以下が1,000~1,200万円(21%)、36~45歳が1,200~1,400万円(17%)、46~55歳が1,600~1,800万円および2,000~2,500万円(ともに19%)、56~65歳および66歳以上が2,000~2,500万円(22%、14%)だった。

糖尿病患者の非HDL-C値低下に有効なスタチンは?/BMJ

 英国・マンチェスター大学のAlexander Hodkinson氏らはネットワークメタ解析の結果、中用量および高用量のロスバスタチン、ならびに高用量のシンバスタチンとアトルバスタチンが、糖尿病患者の非HDLコレステロール(非HDL-C)値を中等度低下させるのに最も有効であることを示した。糖尿病患者における心血管疾患の1次予防および2次予防の基本はLDL-C値の低下であるが、非HDL-C値に対するスタチンの有効性を比較したエビデンスは不足していた。著者は、「主要ターゲットとして非HDL-C値の低下を用いると心血管疾患の予測精度が向上する可能性があることから、今回の結果は、糖尿病患者において非HDL-C値の低下に最も有効なスタチンの種類と強度に関する指針に役立つと考えられる」とまとめている。BMJ誌2022年3月24日号掲載の報告。

新型コロナへのイベルメクチン、RCTの結果が明らかに/NEJM

 早期に診断された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)外来患者において、イベルメクチンで治療してもCOVID-19進行による入院の発生率や救急外来での観察期間延長は低下しないことが、ブラジル・Pontifical Catholic University of Minas GeraisのGilmar Reis氏らが実施した無作為化二重盲検プラセボ対照アダプティブプラットフォーム試験「TOGETHER試験」の結果、示された。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染の急性症状を呈するCOVID-19外来患者に対するイベルメクチンの有効性は不明であった。NEJM誌オンライン版2022年3月30日号掲載の報告。

小児へのファイザー製ワクチン、オミクロン株でも重症化に有効/NEJM

 BNT162b2(Pfizer-BioNTech製)ワクチンは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン変異株に関連した入院リスクを、5~11歳の小児で約3分の2に低減することが示された。12~18歳の青少年では、2回接種の入院に対する保護効果は、デルタ変異株よりもオミクロン変異株で低下したが、いずれの変異株についてもワクチン接種による重症化を予防する効果が認められたという。米国疾病予防管理センター(CDC)のAshley M. Price氏らによる診断陰性症例対照試験の結果で、NEJM誌オンライン版2022年3月30日号で発表された。