産婦人科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:73

高血圧患者の妊娠における周産期リスク解析から学ぶこと(コメンテーター:三浦 伸一郎 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(204)より-

高血圧患者が妊娠した場合(慢性高血圧の妊婦)の周産期リスクには、妊娠高血圧症候群ガイドライン2009にも掲載されているように加重型妊娠高血圧腎症、常位胎盤早期剥離、small for gestational age、周産期乳児死亡率・早産率の増加が挙げられている。

出生前後のプロバイオティクス投与がアトピーの一次予防の可能性

 一般集団およびアレルギーリスクがある集団のいずれにおいても、生誕前後にプロバイオティクスを与えることが、アトピー性皮膚炎(AD)の発症予防に役立つ可能性が、ルーマニアのキャロル・デイビラ・ユニバーシティ・オブ・メディスン・アンド・ファーマシーのM. Panduru氏らにより報告された。

パルスオキシメーター+臨床的評価、先天性心疾患発見に有用/Lancet

 新生児の先天性心疾患の発見に、パルスオキシメーター+臨床的評価のスクリーニングは実質的で信頼性が高いことを、中国・復旦大学附属小児病院・Qu-ming Zhao氏らが前向き試験の結果、報告した。著者は、「この簡便で精度の高い複合的手法を、産科病院では先天性心疾患のスクリーニング法として活用すべきである」と提言している。これまでにいくつかの先駆的な試験において、クリティカルな先天性心疾患検出にパルスオキシメータースクリーニングを広く導入することに関するエビデンスは示されていた。著者は、「しかし、それらの報告は、高所得国で検討されたもので、低所得国でも同様に導入メリットがもたらされるかは不明であった」と、本検討を実施した理由を述べている。Lancet誌オンライン版2014年4月23日号掲載の報告より。

妊婦の肥満、BMI 5単位増大で死産リスク1.24倍/JAMA

 妊娠中のBMI上昇はわずかであっても、胎児死亡や死産、新生児・周産期および乳児死亡のリスクを増大することが明らかにされた。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのDagfinn Aune氏らが、38件のコホート試験について行ったメタ解析の結果、BMIが5単位増大するごとに、同リスクは1.15~1.24倍増大することが示された。これまで両者の関連についていくつかの試験で示唆されていたが、各試験ではサンプルサイズや死亡報告例が少ないため、有意な関連を見つけるには至っていなかった。JAMA誌2014年4月16日号掲載の報告より。

慢性高血圧の妊婦、加重型妊娠高血圧腎症発生は約8倍/BMJ

 慢性高血圧の妊婦では有害転帰が高率にみられることが、英国・ロンドン大学のKate Bramham氏らによるメタ解析(55試験・妊娠約80万例)の結果、明らかにされた。米国での試験集団に絞って同国一般集団と比較した分析からは、加重型妊娠高血圧腎症リスクが約8倍高いことが示された。また、早産、低体重児、およびNICU入室リスクは約3倍、周産期死亡リスクは約4倍高いことなども示された。結果を踏まえて著者は、「慢性高血圧の妊婦については、出産前サーベイランス強化の必要性が示された」と述べるとともに、「今回の所見をカウンセリングで通知し、慢性高血圧を有する女性における至適な母性保健、薬物治療、妊娠前治療に寄与すべきである」と提言している。BMJ誌オンライン版2014年4月15日号掲載の報告より。