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アレルギー科の海外論文・最新ニュースアーカイブ

教室の埃に含まれる細菌が小児の肺機能低下と関連

 子どもたちは毎日何時間も学校の教室で過ごすが、新たな研究によると、そこで吸い込んでいるものが肺に影響を及ぼす可能性がある。教室の埃に含まれる一般的な2種類の細菌は、小児の肺機能低下と関連することが示されたという。フェラーラ大学(イタリア)のSoutrik Banerjee氏らによるこの研究結果は、欧州呼吸器学会議(ERS Congress 2026、9月5~9日、スペイン・バルセロナ)で発表された。  Banerjee氏は、「学校の教室内の空気質は、汚染物質、湿度、換気、温度、湿気、さらに真菌や細菌などの生物学的因子の影響を受けることが分かっている。しかし、教室の埃の中に存在する細菌の種類が小児の肺機能と関連しているかどうかについては、ほとんど明らかになっていない」と述べている。

喘息には身体活動を増やす介入も有酸素運動と同様に有効か

 身体活動量が少ない中等症~重症のコントロール不良喘息患者では、日常生活の中で身体活動量を増やす行動介入が体系的な有酸素運動トレーニングと同程度に効果的である可能性が、新たな研究で示された。いずれの介入でも、喘息のコントロールと生活の質(QOL)が改善し、不安や抑うつの症状が軽減したという。サンパウロ大学(ブラジル)医学部理学療法学科のDavid Halen Araujo Pinheiro氏らによるこの研究結果は、6月4日付で「Pulmonology」に掲載された。  過去の研究では、有酸素運動や日常生活の中で身体活動量を増やすための行動介入が喘息コントロールの改善につながることが報告されている。しかし、これらの介入を直接比較した研究はあまり実施されていない。

ステロイド外用薬を「短期使用薬」とするのは誤認、OTC薬給付見直しで声明/日本皮膚科学会ほか

 日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会、日本アレルギー友の会は2026年9月3日、3団体共同で「OTC類似薬の保険給付見直し案に関する共同声明」を発表した。声明はステロイド外用薬を「急性増悪時の短期使用薬」とするのは誤認と指摘するなど、全9項目からなる。  政府が検討を進める「OTC類似薬の保険給付見直し案」について、皮膚科医療の専門性および患者の生活実態の観点から重大な懸念があるため、3団体は共同して本声明を公表する。 本見直し案は、単なる薬剤費負担の問題ではなく、我が国の皮膚科診療のあり方そのものに影響する制度であり、国民の健康に直結する重大な課題である。

アトピー性皮膚炎に、Tregを調節する新規IL-2受容体作動薬が有望/Lancet

 中等度~重度のアトピー性皮膚炎患者において、rezpegaldesleukinはプラセボと比較して、重症度評価指標のEczema Area and Severity Index(EASI)スコアの変化率を含む複数の臨床評価項目を有意に改善し、良好な有害事象プロファイルをもたらすことが示された。米国・ジョージ・ワシントン大学のJonathan I. Silverberg氏らREZOLVE-AD Study Investigatorsが「REZOLVE-AD試験」の結果を報告した。rezpegaldesleukinは、制御性T細胞(Treg)を選択的に増殖させ、その機能を強化するインターロイキン-2(IL-2)受容体作動薬であり、アトピー性皮膚炎などの自己免疫疾患や炎症性疾患に新たな治療アプローチを提供すると考えられている。研究の成果は、Lancet誌2026年8月29日号で報告された。

ビレーズトリ14.4、気管支喘息の適応で承認/AZ

 アストラゼネカは2026年8月24日、ビレーズトリ14.4エアロスフィア56吸入/120吸入(一般名:ブデソニド[BUD]/グリコピロニウム臭化物[GLY]/ホルモテロールフマル酸塩[FOR]160/14.4/4.8μg)について、成人および12歳以上の小児における気管支喘息の治療薬として、製造販売承認を取得したと発表した。同剤は、吸入ステロイド薬、長時間作用性吸入抗コリン薬、長時間作用性β2刺激薬の3剤を単一吸入器に配合した固定用量配合剤である。

マダニによる肉アレルギー関連抗体保有者は想定以上か

 マダニに咬まれることで発症する肉アレルギーとして知られるα-Gal(アルファガル)症候群に関連する抗体を持つ米国人は、これまで考えられていたよりもはるかに多い可能性が、新たな研究で示された。米ノースカロライナ大学チャペルヒル校感染症分野のEleanor Saunders氏らが7月2日付で「Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)」に報告した研究によると、α-gal IgE抗体陽性率が高い5州では、成人の約4人に1人がこの抗体を保有していることが判明したという。研究グループは、「これらの結果は、α-galに対する抗体を保有していても、必ずしもα-Gal症候群を発症するわけではないことを示している」との見解を示している。

アトピー性皮膚炎への抗ヒスタミン薬、ルーチン使用を支持せず/BMJ

 アトピー性皮膚炎患者において、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)の追加投与は、重症度およびかゆみについて臨床的に意義のある改善には至らない可能性があり、睡眠障害やアトピー性皮膚炎の増悪も軽減しないことが示唆された。また、第1世代の同薬剤は認知機能障害の増加および有害事象による治療中断を増加させる可能性があり、第2世代の同薬剤では認知機能障害リスクに差異があることも示された。カナダ・マクマスター大学のAlexandro W.L. Chu氏らが無作為化試験のシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析の結果を報告した。

ビタミンA高値は喘息患者の良好な肺機能と関連

 ビタミンAは、喘息を有する人の肺機能の改善に役立つ可能性がある。ビタミンAおよびビタミンDの肺機能に対する影響を検討した新たな研究で、血液中のビタミンA濃度が高いことは、喘息を有する小児と成人の双方において良好な肺機能と関連することが示された。一方、ビタミンDについては、効果が見られたのは成人の喘息患者のみであった。米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のMichael McGeachie氏らによるこの研究結果は、「Thorax」に6月30日掲載された。  ビタミンAおよびDは遺伝子発現を調節し、肺の発達に影響すると考えられている。喘息患者ではビタミンA欠乏症が多く見られ、これは気道の過敏性と関連していることが報告されている。

アレルギーや喘息で、がんリスクは上がる?下がる?〜JPHC研究

 アレルギーや喘息に伴う過敏な免疫反応や慢性炎症が、がん発症に防御的に働くのか、あるいは促進するのかについては、依然として議論されている。今回、国立がん研究センターの平林 万葉氏らが、日本人の多目的コホート研究(JPHC Study)から得られたデータを用いて前向き観察研究を実施したところ、アレルギーや喘息の既往はがん全体のリスクとは関連しないものの、喫煙男性では大腸がん、非喫煙女性では子宮頸がんのリスク上昇と関連することが示された。Cancer Medicine誌2026年7月号に掲載。

猫との同居は小児喘息を悪化させる?

 猫を飼うと子どもの喘息が悪化するのではないかとの懸念がある中、その関連は認められないとする研究結果が報告された。スウェーデンの3万人以上の子どもを対象にした新たな研究で、猫と同居していても、子どもや10代の若者の喘息の重症度は悪化しないことが示された。カロリンスカ研究所(スウェーデン)のResthie Putri氏らによるこの研究結果は、「Frontiers in Allergy」に6月10日掲載された。Putri氏はニュースリリースの中で、「猫と暮らす子どもと猫と暮らしていない子どもとの間で、喘息の重症度、増悪、喘息コントロール、肺機能に違いは見られなかった。飼っている猫の数や性別、年齢による喘息アウトカムの違いも確認されなかった」と述べている。