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2024/04/24 CLEAR!ジャーナル四天王
新型インフルエンザ、新型コロナ両パンデミックは世界人口動態にいかなる影響を及ぼしたか?(解説:山口佳寿博氏/田中希宇人氏)
https://www.carenet.com/news/clear/journal/58466
一般名 | ソトロビマブ(遺伝子組換え)注射液 |
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YJコード | 62504A4A1023 |
剤型・規格 | 液剤・500mg8mL1瓶 |
薬価 | 0.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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SARS-CoV-2による感染症。(効能又は効果に関連する注意)5.1.臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有し、酸素投与を要しない患者を対象に投与を行うこと〔17.1.1参照〕。5.2.他の抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素を要する又は人工呼吸器管理を要する患者において症状が悪化したとの報告がある〔15.1参照〕。5.3.本剤の中和活性が低いSARS-CoV-2変異株に対しては本剤の有効性が期待できない可能性があるため、SARS-CoV-2の最新の流行株の情報を踏まえ、最新のガイドライン等も参考に、本剤投与の適切性を検討すること〔18.2参照〕。
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、ソトロビマブ(遺伝子組換え)として500mgを単回点滴静注する。(用法及び用量に関連する注意)SARS-CoV-2による感染症の症状が発現してから速やかに投与すること(症状発現から1週間程度までを目安に投与することが望ましい)〔17.1.1参照〕。
(禁忌)本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがあるので、本剤投与中はアナフィラキシーショック、アナフィラキシーに対する適切な薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬等)や緊急処置を直ちに実施できるようにしておくこと(また、投与終了後も症状のないことを確認すること)〔11.1.1参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していないが、一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている)。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行性については不明であるが、一般にヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に、生理機能が低下している)。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意14.1.1.本剤は生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で用時希釈して使用すること(希釈前に生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液の点滴バッグ(50mL又は100mL)から8mLをあらかじめ抜き取っておくこと)。14.1.2.患者1人あたり1バイアルを冷蔵庫から取り出し、希釈前に室温で遮光して約15分間静置すること。14.1.3.溶液に粒子や変色がないこと、バイアルに欠陥がないことを目視で確認すること(これらの異常が認められた場合は使用しないこと)。14.1.4.気泡ができないように穏やかにバイアルを数回回転させ、激しく振とうしないこと。14.1.5.バイアルから8mLを取り、点滴バッグへ添加すること。14.1.6.点滴バッグを穏やかに3~5回前後に揺り動かす(点滴バッグの反転は避け、気泡ができないようにすること)。14.1.7.本剤は調製後すみやかに点滴静注すること(希釈後の溶液を保存する場合は25℃以下で保存し6時間以内に投与完了、低温(2~8℃)で保存した場合は使用時に溶液を室温に戻し希釈時から24時間以内に投与完了すること)。14.1.8.バイアルの残液は廃棄すること。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.他の薬剤<生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液以外>と同時に投与しないこと(生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液以外との適合性は不明である)。14.2.2.タンパク質低吸着性の0.2μmインラインフィルター(ポリエーテルスルホン製等)を使用することが望ましい。14.2.3.点滴静注は室温で30分かけて行うこと。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報他の抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素を要する又は人工呼吸器管理を要する患者において、SARS-CoV-2による感染症の徴候や症状の悪化(発熱、低酸素症、呼吸困難、不整脈、倦怠感、精神状態変化等)が報告されている〔5.2参照〕。(取扱い上の注意)凍結を避けて保存すること(外箱開封後は遮光して保存すること)。(保管上の注意)2~8℃で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.重篤な過敏症(頻度不明):アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を直ちに中止し、薬物治療等の適切な処置を行うこと〔8.重要な基本的注意の項参照〕。11.1.2.Infusionreaction(頻度不明):Infusionreaction(発熱、呼吸困難、酸素飽和度低下、悪寒、嘔気、不整脈、胸痛、胸部不快感、脱力感、精神状態変化、頭痛、気管支痙攣、低血圧、高血圧、咽頭炎、蕁麻疹、そう痒、筋痛、めまい等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与速度の減速、投与中断又は投与中止し、アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬を投与するなど適切な処置を行うとともに症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。11.2.その他の副作用1).過敏症:(1%未満)発疹、皮膚反応。2).胃腸障害:(1%未満)悪心。3).一般・全身障害および投与部位の状態:(1%未満)注入部位疼痛、疼痛。4).臨床検査:(1%未満)血中重炭酸塩減少、C-反応性蛋白増加、AST増加、ALP増加、γ-GTP増加、酸素飽和度低下。5).神経系障害:(1%未満)頭痛、味覚不全。6).精神障害:(1%未満)不眠症。
18.1作用機序ソトロビマブは、SARS‐CoV‐2スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン上のACE2受容体結合部位とは異なる部位に結合し、SARS‐CoV‐2に対する中和作用を示す。また、invitroにおいて、SARS‐CoV‐2スパイクタンパク質を発現する細胞に対し抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び抗体依存性細胞貪食(ADCP)活性を誘導した。18.2Invitroにおける抗ウイルス活性ソトロビマブはSARS‐CoV‐2の臨床分離株を用いた試験において、野生型(USA‐WA1/2020株)に対して濃度依存的な中和作用を示し、EC50は100.1ng/mLであった(VeroE6細胞)。SARS‐CoV‐2の変異株の臨床分離株を用いた試験において、alpha株(B.1.1.7系統)、beta株(B.1.351系統)、gamma株(P.1系統)、kappa株(B.1.617.1系統)及びdelta株(B.1.617.2系統)に対する中和活性のEC50は野生型の0.4~3.0倍であった(VeroE6細胞又はVeroE6‐TMPRSS2細胞)。また、omicron株(B.1.1.529/BA.1、BA.1.1、BA.2、BA.2.12.1、BA.4及びBA.5系統)及びXD系統に対する中和活性のEC50はそれぞれ野生型の3.8、4.3、15.7、25.1、48.4、21.6及び2.1倍であった(VeroE6‐TMPRSS2細胞)。alpha株(B.1.1.7系統)、beta株(B.1.351系統)、gamma株(P.1系統)、delta株(B.1.617.2、AY.1、AY.2及びAY.4.2系統)、epsilon株(B.1.427及びB.1.429系統)、eta株(B.1.525系統)、iota株(B.1.526系統)、kappa株(B.1.617.1系統)、lambda株(C.37系統)及びmu株(B.1.621系統)にみられるスパイクタンパク質の主要変異を導入したシュードタイプウイルスに対する中和活性のEC50は野生型の0.35~2.3倍であった(VeroE6細胞)。また、omicron株(B.1.1.529/BA.1、BA.1.1、BA.2、BA.2.12.1、BA.2.75、BA.2.75.2、BA.3、BA.4、BA.4.6、BA.5、BF.7、BN.1、BQ.1、BQ.1.1、XBB.1及びXBB.1.5系統)にみられるスパイクタンパク質の主要変異を導入したシュードタイプウイルスに対する中和活性のEC50はそれぞれ野生型の2.7、3.3、16、16.6、8.3、10.0、7.3、21.3、57.9、22.6、74.2、778、28.5、94、6.5及び11.3倍であった(VeroE6細胞)。[5.3参照]18.3耐性18.3.1非臨床試験成績抗体注)濃度を漸増させて実施したinvitro耐性選択試験において、モノクローナル抗体耐性変異としてE340Aが同定された。ソトロビマブのエピトープに変異を導入したシュードタイプウイルスの試験では、P337、E340、T345、K356及びL441への変異導入により感受性の低下がみられた(中和活性のEC50は野生型の5.13~304倍超)。omicron株のBA.1又はBA.2系統にみられるスパイクタンパク質の主要変異に加え、P337、E340及びK356に変異を導入したシュードタイプウイルスの試験でも、感受性の低下がみられた(中和活性のEC50はomicron株のBA.1又はBA.2系統の100倍超)。注)ソトロビマブのFc領域に3アミノ酸変異が加えられている以外同一の構造の抗体18.3.2臨床試験成績(2021年5月18日データカットオフ)COMET‐ICE試験では、ベースライン後に塩基配列解析が可能であったソトロビマブ群の被験者45例のうち、ベースライン以降にエピトープの変異[アレル頻度(%)]が10例[E340K(≧99.7%):4例、S359G(12.2%及び8.3%):2例、A344V(6.2%)、R346G(5.2%)、K356R(7.5%)、C361T(6.0%):各1例]に検出された。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1海外第II/III相試験(COMET‐ICE試験、214367試験)18歳以上のSARS‐CoV‐2による感染症患者を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験であり、ソトロビマブ500mg又はプラセボを1時間かけて単回点滴静注した。主要評価項目は無作為化後29日目までにSARS‐CoV‐2による感染症の疾患進行(何らかの疾患の急性期管理のための24時間超の入院、又は理由を問わない死亡と定義)のイベントが認められた被験者の割合とされた。中間解析(2021年3月4日データカットオフ)における主要評価項目の結果は、ソトロビマブ群1%(3/291例)及びプラセボ群7%(21/292例)であり、調整相対リスク低下率は85%(97.24%信頼区間:44%、96%)であり、試験は早期有効中止された(p=0.002)。また、最終解析(2021年4月27日データカットオフ)における主要評価項目の結果は、ソトロビマブ群1%(6/528例)及びプラセボ群6%(30/529例)であり、調整相対リスク低下率は79%(95%信頼区間:50%、91%)であった(p<0.001)。表1ITT集団における主要評価項目の結果--------------------------表開始--------------------------ソトロビマブ群プラセボ群中間解析イベント発現割合1%(3/291例)7%(21/292例)調整相対リスク低下率注1)、注2)(97.24%信頼区間)注2)85%(44%、96%)p値注3)0.002最終解析イベント発現割合1%(6/528例)6%(30/529例)調整相対リスク低下率注1)、注2)(95%信頼区間)注2)79%(50%、91%)p値<0.001注1)(1-ソトロビマブ群のイベント発現割合/プラセボ群のイベント発現割合)×100注2)投与群、症状発現からの時間、年齢、性別を共変量とした正確ポアソン回帰モデル注3)有意水準両側0.02758。試験全体の有意水準は両側0.05とし、中間解析による仮説検定の多重性の調整方法としてHwang‐Shih‐DeCani(γ=1)型のLan‐DeMetsのα消費関数が用いられた。--------------------------表終了--------------------------なお、本試験の主な選択・除外基準は表2のとおりであった。表2主な選択・除外基準--------------------------表開始--------------------------選択基準1.SARS‐CoV‐2陽性(組入れ前7日以内に採取された検体を用いたRT‐PCR検査、抗原検査等により確認)2.SARS‐CoV‐2による感染症に合致する症状を有し、かつ、当該症状発症が組入れ前5日以内3.酸素飽和度が94%以上(室内気)4.次のSARS‐CoV‐2による感染症の重症化リスク因子を少なくとも一つ有する・55歳以上・薬物治療を要する糖尿病・肥満(BMI30kg/m2超)・慢性腎障害(eGFRが60mL/分/1.73m2未満)・うっ血性心不全(NYHA心機能分類クラスII以上)・慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患又は労作時の呼吸困難を伴う肺気腫)・中等症から重症の喘息(症状コントロールのために吸入ステロイドを要する又は組入れ前1年以内に経口ステロイドが処方されている者)除外基準1.入院中の患者、又は治験責任医師により組入れから24時間以内に入院を要する可能性が高い若しくは7日以内に死亡に至る可能性が高いと判断される患者2.重度のSARS‐CoV‐2による感染症に一致する症状(安静時の息切れ、呼吸窮迫、酸素投与を要すると定義)を有する患者3.重度の免疫不全状態の患者4.SARS‐CoV‐2による感染症に対するワクチンを無作為化前に接種した患者、又は治験薬投与後4週間以内に接種予定の患者--------------------------表終了--------------------------副作用発現頻度はソトロビマブ群で2%(8/523例)であった。その内訳は、発疹、皮膚反応、悪心、注入部位疼痛、疼痛、血中重炭酸塩減少、C‐反応性蛋白増加、AST増加、血中ALP増加、γ‐GTP増加、酸素飽和度低下、味覚不全、頭痛、不眠症でいずれも1%未満(各1/523例)であった。[5.1、7.参照]