1.
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
2023/03/24 医療一般
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56130
一般名 | アナストロゾール錠 |
---|---|
YJコード | 4291010F1031 |
剤型・規格 | 錠剤・1mg1錠 |
薬価 | 274.60円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
|
1.
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
2023/03/24 医療一般
複雑化する薬剤・治療を横断的に概説、『がん免疫療法ガイドライン』改訂/日本臨床腫瘍学会
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56130
2.
治療前の抗菌薬で免疫チェックポイント阻害薬の有効性が低下/JCO
2023/03/15 医療一般
治療前の抗菌薬で免疫チェックポイント阻害薬の有効性が低下/JCO
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56064
3.
進行悪性黒色腫、術前・術後のペムブロリズマブは有効か/NEJM
2023/03/14 ジャーナル四天王
進行悪性黒色腫、術前・術後のペムブロリズマブは有効か/NEJM
https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56087
4.
腎がん術後補助療法、ニボルマブ+イピリムマブはDFS延長せず(CheckMate 914)/Lancet
2023/02/28 ジャーナル四天王
腎がん術後補助療法、ニボルマブ+イピリムマブはDFS延長せず(CheckMate 914)/Lancet
https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56008
5.
第20回日本臨床腫瘍学会の注目演題/JSMO2023
2023/02/22 医療一般
第20回日本臨床腫瘍学会の注目演題/JSMO2023
https://www.carenet.com/news/general/carenet/55960
閉経後乳癌。
アナストロゾールとして1mgを1日1回、経口投与する。
(禁忌)1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物実験(ラット)で胎仔発育遅延が認められており、また、動物実験(ラット及びウサギ)で胎仔への移行が認められている]。2.授乳婦[本剤の授乳中婦人における使用経験はない]。3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(慎重投与)重度肝障害・重度腎障害のある患者[本剤の重度の肝・腎障害患者における安全性は確立していない]。(重要な基本的注意)1.本剤の特性ならびに使用経験がないことを考慮して閉経前患者への使用は避ける。2.本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する。3.本剤の投与によって、骨粗鬆症、骨折が起こりやすくなるので、骨密度等の骨状態を定期的に観察することが望ましい。(高齢者への投与)本剤の臨床試験成績から、高齢者と非高齢者において血漿中濃度及び副作用の発現率並びにその程度に差は見られていない。しかし、一般に高齢者では生理機能が低下しており、副作用が現れやすいので慎重に投与する。(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)本剤は、閉経後患者を対象とするものであることから、妊婦、授乳婦に対する投与は想定していないが、妊婦、授乳婦への投与の安全性については次の知見がある。1.妊娠中の投与に関する安全性は確立していない[動物実験(ラット)で胎仔発育遅延が認められており、また、動物実験(ラット及びウサギ)で胎仔への移行が認められている]。2.授乳婦への投与に関する安全性は確立していない[本剤の授乳中婦人における使用経験はない]。(過量投与)本薬60mgを単回投与した臨床試験においても、忍容性は良好であった。過量投与には次の処置を考慮する。処置:本薬の過量投与に特異的な解毒薬はないため、対症療法を行う。過量投与時の処置においては、複数の薬剤を服用していた可能性を考慮し、患者の意識がある場合は、嘔吐を誘発してもよい(本薬の蛋白結合率は高くないので、透析も有用と考えられる)、頻繁にバイタルサインのモニタリングや患者を注意深く観察する。(適用上の注意)薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。(その他の注意)1.本剤との関連性は明確ではないが、臨床試験において無力症や傾眠等が報告されているので、自動車の運転や機械の操作には注意する。2.ラット2年間がん原性試験において高用量(25mg/kg/日)のみで雌の肝臓腫瘍及び雄の甲状腺腫瘍増加が認められた。この変化はヒトへの治療用量投与時の曝露の雄で約80倍以上、雌で約90倍以上の時にのみ増加することから、患者への本剤投与時の臨床的な安全性との関連性は低いと考えられる。マウス2年間がん原性試験では良性卵巣腫瘍増加が認められた(この変化はアロマターゼ阻害によるマウスに特異的な変化であると考えられ患者への本剤投与時の臨床的な安全性との関連性は低いと考えられる)。3.ラット及びウサギを用いた生殖発生毒性試験において、本薬の薬理作用に起因すると考えられる着床数低下、妊娠率低下及び出生仔数低下、胎盤肥大等が認められている。
承認時までの国内臨床試験及び使用成績調査における総症例3,536例中、360例(10.2%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が490件報告された。主な副作用は、関節痛1.1%(38件)、肝機能異常1.0%(35件)、ほてり0.9%(31件)、発疹0.5%(16件)であった(再審査終了時)。1.重大な副作用1).皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。2).アナフィラキシー、血管浮腫、蕁麻疹(0.1%未満):アナフィラキシー、血管浮腫、蕁麻疹等の過敏症状が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。3).肝機能障害、黄疸(0.1%未満):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。4).間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎が現れることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施し、間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。5).血栓塞栓症(0.1%未満):深部静脈血栓症、肺塞栓症等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。2.その他の副作用1).全身:(0.1~1%未満)ほてり、頭痛、倦怠感、(0.1%未満)無力症、疲労。2).肝臓:(1%以上)肝機能検査値異常(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇)。3).消化器:(0.1~1%未満)嘔気、食欲不振、嘔吐、(0.1%未満)下痢。4).精神神経系:(0.1~1%未満)感覚異常(錯感覚、味覚異常を含む)、(0.1%未満)傾眠、手根管症候群。5).皮膚:(0.1~1%未満)脱毛、発疹、(0.1%未満)皮膚血管炎、IgA血管炎。6).筋・骨格系:(1%以上)関節痛、(0.1~1%未満)硬直、骨折、関節炎、(0.1%未満)骨粗鬆症、骨痛、弾発指、筋肉痛。7).生殖器:(0.1~1%未満)性器出血[性器出血が認められた場合には直ちに検査を行うなど適切な処置を行う]、(0.1%未満)膣乾燥。8).血液:(0.1~1%未満)白血球減少、好中球減少。9).その他:(0.1~1%未満)高コレステロール血症、(0.1%未満)高カルシウム血症。発現頻度は承認時までの国内臨床試験及び使用成績調査の合計より算出した。なお、承認時までの国内臨床試験及び使用成績調査で認められなかった副作用については0.1%未満に記載した。
アナストロゾールはアロマターゼの活性を阻害することにより、アンドロゲンからのエストロゲン生成を阻害し、乳癌の増殖を抑制する。1.アロマターゼ阻害作用閉経後進行乳癌患者にアナストロゾール1日1回1mgを反復投与したとき、アロマターゼ活性は約96%阻害された(ノルウェーでの成績)。2.血漿中エストラジオール濃度低下作用閉経後進行乳癌患者にアナストロゾール1日1回1mg及び10mgを反復投与したときの血漿中エストラジオール濃度は投与前値に対してそれぞれ約90%低下し、本薬の血漿中エストラジオール濃度低下作用は両用量でほぼ同程度であった。3.抗腫瘍効果(1)DMBA(7,12‐Dimethylbenz[a]anthracene)により誘発したラットの乳癌に対し、アナストロゾールは10mg/kg/日の反復経口投与により、腫瘍の増殖を有意に抑制した。(2)卵巣摘除ヌードマウスに移植したヒト乳癌細胞株MCF‐7CAに対し、アナストロゾールは5μg/日の反復皮下投与により、エストロゲン依存性の増殖を有意に抑制した。4.作用の選択性ラット、イヌ、サルを用いた試験で、アナストロゾールはアロマターゼを阻害する用量でステロイドホルモン生合成に関与する他のチトクロームP450酵素に対し阻害作用を示さなかった。
1.国内臨床試験第I相試験及び前期第II相試験では、0.5mg/日~10mg/日までの用量で合計90例の閉経後乳癌患者において、本剤の有効性及び安全性が検討されている。また、閉経後健康女性(単回、反復各12例)を対象とした臨床薬理試験において本剤0.5mg/日及び1mg/日における薬力学的作用(血中エストロゲン濃度低下作用)について検討された。2.ブリッジング試験海外臨床データを国内へ外挿する妥当性を確認するために臨床薬理及び薬効に関するブリッジング試験が実施されている。本剤の薬力学的作用及び薬物動態に人種間で差がないことを確認する目的で実施した臨床薬理に関するブリッジング試験においては、日本人と白人の閉経後健康女性(各24例)を比較し、本剤の薬力学的効果及び薬物動態は日本人と白人で同様であることが確認された。また、日本人における本剤の有効性の確認を目的として、閉経後進行・再発乳癌患者(日本人31例)を対象に次記欧州試験と同様のデザインで実施した薬効に関するブリッジング試験では、日本人における本剤の有効性及び安全性が白人と同程度であることが確認された。欧州で実施された閉経後進行・再発乳癌患者を対象とした二重盲検比較試験(対照薬:タモキシフェンクエン酸塩)を前記薬効に関するブリッジング試験と合わせて解析した結果、評価対象例699例(欧州668例、日本31例)のUICC判定基準にもとづく抗腫瘍効果は奏効率でタモキシフェン群32.8%(114/348例)に対し、アナストロゾール群で33.3%(117/351例)であった。また、病勢の進行までの期間(Timetoprogression:TTP)の中央値は251日間(約8.3ヵ月)に対し252日間(約8.3ヵ月)であり、本薬はタモキシフェンと少なくとも同等の有用性が認められた(追跡期間の中央値:約18ヵ月)。--------------------------表開始--------------------------後期第II相試験注1)実施国(試験番号)抗腫瘍効果奏効率注2)(奏効例/評価例)アナストロゾール群抗腫瘍効果奏効率注2)(奏効例/評価例)タモキシフェン群病勢の進行までの期間(TTP)の中央値(評価例)注3)アナストロゾール群病勢の進行までの期間(TTP)の中央値(評価例)注3)タモキシフェン群日本(JP0027)45.5%(5/11)35.0%(7/20)--欧州(IL0027)32.9%(112/340)32.6%(107/328)251日間(340)252日間(328)日本+欧州(JP0027+IL0027)33.3%(117/351)32.8%(114/348)251日間(351)252日間(348)注1)ブリッジングにより、欧州で実施した試験データ(IL0027)を日本人データ(JP0027)と合わせて解析した。注2)奏効率=(CR例数+PR例数)/(評価例数)×100注3)1999年3月データカットオフ時の評価--------------------------表終了--------------------------3.外国術後補助療法大規模比較試験世界21ヵ国で実施した閉経後早期乳癌患者の術後補助療法大規模比較試験において、追跡期間の中央値約68ヵ月時点での再発・死亡・対側乳癌の発生率は、アナストロゾール群18.4%(575/3,125例)及びタモキシフェン群20.9%(651/3,116例)であった。無病期間のハザード比は0.87(95%信頼区間0.78‐0.97、p=0.01)であり、アナストロゾール群はタモキシフェン群と比較して乳癌再発リスクを13%低下させた。遠隔再発までの期間のハザード比は0.86(95%信頼区間0.74‐0.99、p=0.04)であり、アナストロゾール群はタモキシフェン群と比較して遠隔転移の再発リスクを14%低下させた。また、ホルモン受容体陽性患者における対側乳癌のハザード比は0.47(95%信頼区間0.29‐0.75、p=0.001)であり、アナストロゾール群はタモキシフェン群と比較して対側乳癌発生リスクを53%低下させた。なお、追跡期間の中央値約47ヵ月時点でのアナストロゾール・タモキシフェン併用群とタモキシフェン群との比較においては、無病期間のハザード比1.04(95%信頼区間0.92‐1.19、p=0.5)であり、アナストロゾールの併用による追加効果は認められなかった。4.日本を含む国際共同試験ホルモン受容体陽性閉経後乳癌患者への多施設共同無作為化二重盲検比較試験(日本人97例、日本人以外354例)において、術前療法としてアナストロゾール又はタモキシフェンを3ヵ月間投与した後の抗腫瘍効果(奏効率)は、アナストロゾール群90/228例(39.5%)、タモキシフェン群79/223例(35.4%)で群間に有意差は認めなかった。