整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:78

腰痛などに関与する傍脊柱筋変性を、日常的にCTで評価するための指標

 最近の研究で腰痛、椎間関節の変形性関節症、脊椎すべり症、椎間板変性疾患に傍脊柱筋変性が関与していることが示唆されているが、これまで簡単かつ信頼性の高いCTによる傍脊柱筋変性の指標はなかった。イスラエル・ベン=グリオン大学のLeonid Kalichman氏らはCTによる傍脊柱筋変性の評価について遂行可能性確認試験を行い、2つの指標(脂肪浸潤スコア、放射線学的密度比)が椎間関節の変形性関節症と有意に関連し、信頼性も高いことを明らかにした。Journal of Spinal Disorders & Techniques誌オンライン版2013年4月3日の掲載報告。

rhBMP-2を用いた椎体間固定術で注意すべきこと

 遺伝子組換えヒト骨形成タンパク質-2(rhBMP-2)は、すでに欧米では脊椎固定などに広く使用されているが、異所性骨形成、局所の骨吸収、神経根炎などさまざまな合併症が知られている。米国・ニューヨーク大学病院のShaun D. Rodgers氏らは、rhBMP-2を用いた椎体間固定術後の再手術中に致命的な血管損傷が発生した症例について考察した。

「メトトレキサートをいかに安全に使いこなせるか」が関節リウマチ治療の鍵

 関節リウマチ治療においては、アンカードラッグであるメトトレキサート(MTX)をいかに安全に使いこなせるかが重要となる。第57回日本リウマチ学会総会・学術集会(4月18~20日、京都)における教育研修講演「DMARDsの適応と使い方」のなかで、京都府立医科大学大学院免疫内科学の川人 豊氏が非生物学的抗リウマチ薬(DMARDs)の問題点や使い方などを紹介した。

慢性腰痛患者におけるオピオイド療法の効果はうつや不安に影響される

 非がん性慢性疼痛患者ではしばしば、抑うつや不安といったネガティブ感情がみられる。こうしたネガティブ感情は疼痛の強さと関連しており、オピオイド治療が長期化する可能性が高い。米国・ハーバード大学ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のRobert N. Jamison氏らは、ヒドロモルフォン徐放性製剤のプラセボ対照二重盲検試験について2次分析を行い、ネガティブ感情はオピオイド療法のベネフィットを減弱させ、臨床試験においては脱落の予測因子となることを報告した。

I型の複合性局所疼痛症候群の運動障害には筋痛覚が関与している

 I型の複合性局所疼痛症候群(CRPS)患者でよく観察される運動障害に、感覚処理障害がどのような役割を果たしているかは、現在のところ不明である。オランダ・ライデン大学病院のDiana E. van Rooijen氏らは、初めてCRPSにおける感覚機能と運動機能との関連について研究を行い、筋痛覚がCRPSにおける運動制御の障害に重要な役割を果たしている可能性があることを明らかにした。The Journal of Pain誌オンライン版2013年3月27日の掲載報告。

抗TNF療法は帯状疱疹リスクを増大しない/JAMA

 先行研究において、関節リウマチ(RA)やその他の炎症性疾患に対する生物学的製剤は、結核などの感染リスクを増大することが知られる。一方、同療法の帯状疱疹リスクに与える影響については相反する試験結果が示され、これまで明らかではなかった。米国・オレゴン健康科学大学のKevin L. Winthrop氏らは、Safety Assessment of Biologic Therapyの一環として、抗TNF療法が帯状疱疹リスクを増大するのか、米国の4つの大規模データベースの集約コホートにて後ろ向き研究を行った。その結果、抗TNF療法群は非生物学的抗リウマチ薬(DMARDs)療法群と比べて帯状疱疹リスクが高くはなかったことを報告した。JAMA誌2013年3月6日号掲載の報告より。