若年者への抗精神病薬投与、2型糖尿病リスクが3倍に

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 抗精神病薬を処方された小児および若年者の2型糖尿病リスクは、その他の向精神薬の使用者に比べ3倍高く、用量依存的にリスクが高まることが、米国・ヴァンダービルト大学のWilliam V. Bobo氏らによる後ろ向きコホート研究の結果、報告された。JAMA Psychiatry誌オンライン版2013年8月21日号の掲載報告。

 小児および若年者への抗精神病薬の処方が増加しているが、それが2型糖尿病のリスクを高めるのではないかとの懸念が強まっている。Bobo氏らは、抗精神病薬による治療を最近開始した6~24歳の小児および若年者の2型糖尿病リスクを、患者背景をマッチさせたコントロール(別の向精神薬による治療を開始)と比較することを目的に、後ろ向きコホート研究を実施した。対象はTennessee Medicaid programに参加した患者で、内訳は抗精神病薬を開始した患者が2万8,858例、コントロールが1万4,429例であった。糖尿病あるいは統合失調症と診断されたことのある例、認識している治療が抗精神病薬のみであった例は除外した。主要アウトカムは、診断および糖尿病治療薬の処方に基づき、観察期間中に新規に確認された糖尿病とした。

 主な結果は以下のとおり。

・抗精神病薬使用者は、2型糖尿病のリスクが3倍高く(HR :3.03、95%CI:1.73~5.32)、観察開始後1年以内のリスクが顕著であった(同:2.49、1.27~4.88)。
・抗精神病薬の累積投与量(クロルプロマジン換算)に伴い2型糖尿病リスクは上昇し、投与量5g以上におけるハザード比は2.13(95%CI:1.06~4.27)、5~99gでは3.42(同:1.88~6.24)、100g以上では5.43(同:2.34~12.61)であった(p<0.04)。
・抗精神病薬の投与中止後も、リスクは1年間にわたり上昇し続けた(HR:2.57、95%CI:1.34~4.91)。
・コホートを6~17歳の小児に限定すると、抗精神病薬使用者の2型糖尿病リスクは3倍を超え(HR:3.14、95%CI:1.50~6.56)、累積投与量の増加に伴いリスクの有意な上昇が認められた(p<0.03)。
・2型糖尿病リスクの増大には、非定型抗精神病薬の使用(HR:2.89、95%CI:1.64~5.10)、リスペリドンの使用(同: 2.20、1.14~4.26)が関連していた。

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(ケアネット)

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