出生体重1,000g未満児への光線療法は慎重に

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超低出生体重児(1,000g未満)が来しやすい高ビリルビン血症を予防するため、積極的光線療法を行っても従来型光線療法と効果は変わらず、501~750g出生体重児では死亡率が増大し、むしろベネフィットを相殺してしまうことが報告された。光線療法の有害性について検証していたテキサス大学メディカルスクールBrenda H. Morris氏らによる。NEJM誌2008年10月30日号にて掲載された。

1,974例を「積極的」「従来型」光線療法に割り付け検証




試験は多施設共同無作為化試験で、1,974例の超低出生体重児を生後12~36時間時点で、積極的光線療法、従来型光線療法のいずれかに割り付け行われた。

主要転帰は死亡と神経発達障害との複合ポイント。神経発達障害の判定は、治療群割り付けを知らなかった研究者によって91%が行われた。

積極的に行っても死亡、神経発達障害の発生は減らない




ビリルビンの平均ピーク値は積極的療法群7.0mg/dL(120μmol/L)、従来療法群9.8(168μmol/L)で、積極的療法群の低下が有意だった(P<0.01)。しかし主要転帰の発生率は積極的療法群52%、従来療法群55%で、相対リスクは0.94(95%信頼区間:0.87~1.02、P = 0.15)とほとんど変わらなかった。

神経発達障害は積極的療法群26%、従来型療法群30%でみられ、相対リスクは0.86(0.74~0.99)と積極的療法群での低下が確認された。しかし死亡率は、それぞれ24%、23%となっており積極的療法群のほうが高まる(相対リスク:1.05、95%信頼区間:0.90~1.22)。

事前定義されていた出生時体重「501~750g群」「751~1,000g群」からなるサブグループ解析においては、死亡率が「751~1,000g群」では、積極的療法群13%に対し従来型療法群14%で、さらに低い出生時体重群の「501~750g群」では、39%対34%、相対リスク1.13(95%信頼区間:0.96~1.34)だった。

このためMorris氏は「積極的光線療法は、死亡または神経発達障害の発生を有意には減らさない。神経発達障害単独でみると有意な減少が見られるが、このベネフィットも出生時体重501~750g児における死亡率増加で相殺されてしまうだろう」と結論している。

(武藤まき:医療ライター)

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