FRα高発現プラチナ抵抗性卵巣がん、FRα標的ADC MIRVがOS・PFS改善(MIRASOL)/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2023/12/15

 

 葉酸受容体α(FRα)高発現プラチナ製剤抵抗性の高異型度漿液性卵巣がん患者において、mirvetuximab soravtansine-gynx(MIRV)は、化学療法と比較して無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)および客観的奏効率(ORR)を有意に改善したことが、米国・オクラホマ大学ヘルスサイエンスセンターのKathleen N. Moore氏らにより21ヵ国253施設で実施された無作為化非盲検第III相試験「MIRASOL試験」の結果で示された。MIRVは、FRα抗体に微小管阻害剤を結合させたFRαを標的とするファーストインクラスの抗体薬物複合体で、米国では2022年11月14日に「SORAYA試験」の結果に基づき、1~3レジメンの前治療のあるFRα高発現プラチナ製剤抵抗性卵巣がんの治療薬として、迅速承認されている。NEJM誌2023年12月7日号掲載の報告。

MIRV vs.化学療法、PFSで有効性を主要評価項目に検討

 研究グループは、1~3レジメンの前治療があるFRα高発現(腫瘍細胞の75%以上で染色強度が2+または3+)のプラチナ製剤抵抗性高悪性度漿液性卵巣がん患者を、MIRV群(補正後理想体重1kg当たり6mgを3週ごと静脈内投与)または化学療法単剤群(パクリタキセル、ペグ化リポソームドキソルビシンまたはトポテカン:治験責任医師が選択)に、1対1の割合に無作為に割り付けた。

 主要評価項目は治験責任医師評価によるPFS、重要な副次評価項目はORR、OSおよび患者報告アウトカムで、ITT集団を対象として解析した。

 2020年2月3日より登録が開始され(主要解析のデータカットオフ日は2023年3月6日)、計453例が無作為化された(MIRV群227例、化学療法群226例)。

MIRV群でPFS、OSが有意に延長、ORRも有意に改善

 PFS中央値は、MIRV群5.62ヵ月(95%信頼区間[CI]:4.34~5.95)、化学療法群3.98ヵ月(2.86~4.47)であり、MIRV群が有意に延長した(層別log-rank検定のp<0.001)。

 ORRもMIRV群(42.3%、95%CI:35.8~49.0)が化学療法群(15.9%、11.4~21.4)より有意に高く(オッズ比:3.81、95%CI:2.44~5.94、p<0.001)、OSもMIRV群(中央値16.46ヵ月、95%CI:14.46~24.57)が化学療法群(12.75ヵ月、10.91~14.36)よりも有意に延長した(死亡のハザード比:0.67、95%CI:0.50~0.89、p=0.005)。

 治療期間中のGrade3以上の有害事象の発現率はMIRV群(41.7%)が化学療法群(54.1%)より低く、重篤な有害事象(23.9% vs.32.9%)および投与中止に至った有害事象(9.2% vs.15.9%)も同様であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)