死産後の妊娠間隔と出産転帰に関連性はあるのか/Lancet

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死産後の妊娠間隔と出産転帰に関連性はあるのか/Lancetのイメージ

 3つの高所得国では、死産から12ヵ月以内の受胎は63%と一般的であり、この間隔での次回妊娠は、不良な出産アウトカムのリスク増大とは関連しないことが、オーストラリア・カーティン大学のAnnette K. Regan氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2019年2月28日号に掲載された。世界保健機関(WHO)は、次回の妊娠における不良な出産アウトカムのリスクを低減するために、次の受胎までは、生児出産後は2年以上、流産または人工妊娠中絶後は6ヵ月以上の間隔をあけるよう推奨しているが、死産後の次回受胎までの至適な期間の推奨はないという。

3ヵ国の妊娠間隔別の死産、早産、在胎不当過小出産を評価
 研究グループは、死産後の妊娠間隔と、次回妊娠における不良な出産アウトカムとの関連を検討する目的で、国際的なコホート研究を実施した(オーストラリア国立保健医療研究評議会[NHMRC]とノルウェー研究評議会[RCN]の助成による)。

 解析には、フィンランド(1987~2016年)、ノルウェー(1980~2015年)、オーストラリア(主に西オーストラリア州、1980~2015年)のデータを用いた。対象は、直近の妊娠が在胎期間22週以上で死産に終わった女性の単胎妊娠とした。

 妊娠間隔は、妊娠終了(出産日)から次回妊娠開始(次回出産日から出産時の在胎期間を減じた日)の期間と定義し、6ヵ月未満、6~11ヵ月、12~23ヵ月、24~59ヵ月、60ヵ月以上に分けて検討が行われた。

 各国の妊娠間隔別の死産、早産、在胎不当過小出産のオッズ比(OR)を算出し(母親の年齢、経産回数、出産の年代、前回の妊娠の在胎期間で補正)、固定効果を用いたメタ解析を行い、統合ORを推算した。

37%は6ヵ月以内に妊娠、生児出産後の推奨妊娠間隔とアウトカムに差はない
 前回の妊娠が死産であった女性において、1万4,452件の単胎出産が同定された。死産後の妊娠間隔中央値は9ヵ月(IQR:4~19)と、前回が生児出産の女性の妊娠間隔25ヵ月(15~42)に比べ有意に短かった(p<0.0001)。9,109件(63%)は死産後12ヵ月以内、5,393件(37%)は6ヵ月以内の妊娠であった。3ヵ国で、死産後の妊娠間隔はほぼ同様であった。

 前回妊娠が死産の女性の1万4,452件の出産のうち、1万4,224件(98%)が生児出産で、228件(2%)が死産であり、2,532件(18%)が早産、1,284件(9%)は在胎不当過小出産であった。

 妊娠間隔24~59ヵ月(WHOが推奨する生児出産後の妊娠間隔)と比較して、12ヵ月以内の妊娠では死産のオッズは増加しておらず(妊娠間隔6ヵ月未満の補正OR:1.09、95%信頼区間[CI]:0.63~1.91、6~11ヵ月の補正OR:0.90、95%CI:0.47~1.71)、早産(0.91、0.75~1.11、0.91、0.74~1.11)および在胎不当過小出産(0.66、0.51~0.85、0.64、0.48~0.84)にも有意な増加は認められなかった。

 国別の比較では、59ヵ月未満の妊娠間隔と、死産、早産、在胎不当過小出産との関連の差は小さかった。

 また、前回の死産の在胎期間別(22~27週、28~36週、37週以上)の解析では、妊娠間隔と次回の死産(p interaction=0.60)、早産(p interaction=0.69)、在胎不当過小出産(p interaction=0.18)の関連にも差はみられなかった。

 著者は、「これらのデータは、死産後に妊娠を計画している女性および死産後まもなく意図せずに妊娠した女性に、次回妊娠における不良なアウトカムのリスクは高くないと助言する際に活用でき、今後、高所得国における死産後の妊娠間隔の推奨を決める際には、有益な情報となる可能性がある」としている。

(医学ライター 菅野 守)

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