先天奇形の出産は長期死亡率を高めるか/JAMA

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ケアネット

先天奇形の出産は長期死亡率を高めるか/JAMAのイメージ

 先天奇形を有さない児を出産した母親と比べて、先天奇形を有する児を出産した母親の長期死亡率は、わずかだが統計的に有意に高いことが、カナダ・トロント大学のEyal Cohen氏らが行った、デンマーク住民ベースのコホート研究で明らかにされた。ただし、著者は「今回の結果について臨床的重要性は不明である」と述べている。先天奇形のある児の出産は、女性にとって深刻なライフイベントだが、そうした女性の長期的な健康への影響についてはほとんど知られていない。JAMA誌2016年12月20日号掲載の報告。

デンマークの女性4万1,508例について住民ベースコホート研究
 研究グループは、デンマークの個人レジストリデータを用いて、1979~2010年に主要な先天奇形(European Surveillance of Congenital Anomalies分類による)のある児を出産した母親4万1,508例(曝露群)について、2014年12月31日までフォローアップする住民ベースコホート研究を行った。比較コホート(非曝露群)は、同レジストリから無作為抽出した、曝露群1例につき、出産年齢、出産経歴、出産年で最大10例を適合した41万3,742例であった。

 主要アウトカムは全死因死亡率、副次アウトカムは死因別死亡率などで、ハザード比(HR)を算出して評価。HR算出では、婚姻状況、移民状況、所得四分位値(1980年以降)、学歴(1981年以降)、糖尿病、修正チャールソン併存疾患指数スコア、高血圧、うつ病、アルコール関連疾患歴、自然流産、妊娠合併症、喫煙(1991年以降)、BMI値(2004年以降)について補正を行った。

中央値21年追跡で1.22倍高率
 両群(45万5,250例)の母親の出産時平均年齢(SD)は28.9(5.1)歳であった。

 中央値21(IQR:12~28)年追跡における死亡は、曝露群1,275例(1,000人年当たり1.60)に対し、非曝露群は1万112例(同1.27)であった。すなわち絶対死亡率差は1,000人年当たり0.33(95%信頼区間[CI]:0.24~0.42)、補正前HRは1.27(95%CI:1.20~1.35)、補正後HRは1.22(同:1.15~1.29)であった。

 死因別にみると、曝露群の死亡が多い傾向がみられたのは、心血管系疾患死(率差は1,000人年当たり0.05[95%CI:0.02~0.08]、補正後HR:1.26[同:1.04~1.53])、呼吸器系疾患死(同:0.02[0.00~0.04]、1.45[1.01~2.08])、その他自然死(同:0.11[0.07~0.15]、1.50[1.27~1.76])であった。

(ケアネット)

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