米国の死因別死亡率、州で大きな違い/JAMA

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ケアネット

米国の死因別死亡率、州で大きな違い/JAMAのイメージ

 1980~2014年における、米国の州レベルの特異的死亡率を分析した結果、いずれの死因についても州間差が大きいことが認められ、死因特性が地域によってかなり異なることが、米国・ワシントン大学のLaura Dwyer-Lindgren氏らによる検討の結果、明らかにされた。州レベルの死亡パターンをみることは、公衆衛生当局、医師および研究者にとって、健康増進や健康地域格差の縮小に役立つとみられているが、これまで系統的な分析がされていなかったという。研究グループは、新たな手法を開発し21の死因について州単位で年率を算出した。著者は、「今回の研究で用いた、小地域モデルによる州レベル分析のアプローチは、米国の特異的疾患死亡率の経時的変化やその地域差に、新たな洞察を提供するものと思われる」と述べている。JAMA誌2016年12月13日号掲載の報告。

小地域を母集団に21の死因について州レベルの年次死亡率を推算
 研究グループは、米国人口動態統計の死亡登録データに、garbage codes(あり得ないもしくは不十分な死因コード)の再分配法と小地域評価法(小地域を母集団に率を算出する統計法)を適用し、21の死因について州レベルの年次死亡率を推算した。それら推算データを集めて(複数のディメンションで測定されたもの)、原因と既存の国家レベルの推定値との整合性を調べた。また、最高負荷の10の死因に関する2014年の年齢標準化死亡率の地理的パターンと、1980~2014年の年齢標準化死亡率の変化の地理的パターンを確認した。

 主要評価項目は、原因特異的年齢標準化死亡率であった。

詳細な地域差が明らかに
 米国における1980年1月1日~2014年12月31日の死亡は、8,041万2,524例であった。

 このうち1,940万例の死がgarbage codesであった。死亡率の分析は、3,110の郡または群のグループについて行った。

 郡間差の大きさは、死因ごとに、年齢標準化死亡率のギャップとして明白に認められた。すなわち10万人当たりの死亡数(最小値、10thパーセンタイル値、中央値、90thパーセンタイル値、最大値)の90thパーセンタイル値と10thパーセンタイル値の差は、14.0(肝硬変と慢性肝疾患)から147.0(心血管疾患)にわたっていた。

 死亡率上昇の地理的パターンも、死因によって異なっていた。たとえば、心血管疾患死亡率は、ミシシッピ川の南半分の地域で高い傾向がみられ、自傷行為や対人暴力は南西部の州で上昇がみられ、慢性呼吸器疾患による死亡率はケンタッキー州の東部の郡およびウェストバージニア州の西部の郡で高かった。

 1980~2014年の間の疾患特異的死亡率の変化に関しては、郡レベルの変化も大きかった。また、大半の死因(がん、神経障害、自傷行為・対人暴力など)について、州レベルの死亡率の増加および減少の両方が観察された。

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