妊娠間隔は早産リスクに無関係?/BMJ

提供元:ケアネット

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公開日:2014/08/08

 

 出産から次の妊娠までの間隔が短すぎたり長すぎたりしても、早産や出生時低体重などのリスクの増大はほとんど認められないことが明らかにされた。西オーストラリア大学のStephen J. Ball氏らが、単生児3人を出産した4万人超の女性について、後ろ向きコホート研究を行い報告した。これまでの検討では、被験者個別のリスク因子に関する適切な補正が難しかったが、今回は被験者1人が経験した複数の出産を比較して検討が行われた。結果を踏まえて著者は、「母体に転帰不良のリスク要因があることが示唆された」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年7月23日号掲載の報告より。

連続2回の妊娠の間隔を比較
 同研究グループは1980~2010年にかけて、オーストラリア西部で3人の単生児を出産した女性4万441人について後ろ向きに調査を行った。妊娠の間隔と早産などのアウトカムとの関連を分析した。

 1人の母親について、2つの妊娠の間隔をマッチングさせることで、一人ひとりが自身のコントロールとなる手法をとった。

 主要評価項目は、妊娠37週未満の早産、胎児発育遅延(在胎期間と性別の分布で10パーセンタイル未満)、出生時低体重(2,500g未満)だった。

妊娠間隔5ヵ月以下でも、早産、出生時低体重、胎児発育遅延のリスク増なし
 その結果、今回のマッチング手法を用いた場合、出産から次の妊娠までの間隔が0~5ヵ月と短かった場合の早産リスクの増大は認められなかった(同間隔18~23ヵ月と比較したオッズ比[OR]:1.07、95%信頼区間[CI]:0.86~1.34)。同じく、出生時低体重(同:1.03、0.79~1.34)、胎児発育遅延(同:1.08、0.87~1.34)ともにリスクの有意な増大はみられなかった。

 一方でマッチング手法を用いなかった場合、妊娠間隔が0~5ヵ月では早産や出生時低体重リスクの有意な増大が認められた。

 しかし妊娠間隔が59ヵ月超の場合は、マッチング手法の有無にかかわらず、胎児発育遅延リスクの増大が認められた(60~119ヵ月のマッチングを行った場合の同OR:1.40、95%CI:1.11~1.76)。また妊娠間隔が60~119ヵ月の出生時低体重リスクについては、マッチング後1.14(同:0.85~1.54)だった。同間隔が長い場合の早産リスクの有意な増大は認められなかった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)