医学教育研究における提供資金量と論文引用回数は相関する

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ケアネット

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医学教育研究の方法論上の弱点は資金の不足にあるとよく言われるが、資金と研究の質との相関は証明されていない。教育研究の質を測定する指標の開発とともに、研究資金と研究の質の関係を評価することを目的とした、学術誌に掲載された論文の質と提供された資金量についての調査が行われた。JAMA誌9月5日号より。

210の医学研究論文をMERSQIで評価


メイヨー・クリニック医科大学のDarcy A. Reed氏(米国ミネソタ州)らは、医学教育研究の質と提供資金量の関係を評価するために、ピア・チェックを受けた学術誌13誌に2002年9月1日から 2003年12月31日にかけて掲載された医学教育研究論文210の内的整合性、評価者間および内部評価者の信頼性と基準の妥当性を、研究デザイン・サンプリング・データタイプ・評価方法の妥当性・データ分析・アウトカムの6領域10項目にわたる医学教育研究質評価ツール(MERSQI)によって判定した。研究ごとに得られた提供資金量と主な執筆者の論文掲載記録を精査した上で判定された。

主要評価項目はMERSQIによって正確に測定された研究の質(最大トータルスコアを18、6領域の各スコアは3)、研究ごとの提供資金量、主な執筆者の過去の論文掲載数。

提供資金量と主な執筆者の論文掲載回数が相関


MERSQI スコアの平均は9.95(SD:2.34、範囲5~16)だった。領域スコアの平均は、データ分析に関するものが最高(2.58)で、妥当性に関しては最低(0.69)だった。クラス内の相関係数の範囲は、評価者間については0.72~0.98、内部評価者の信頼度については0.78~0.998であった。

トータルのMERSQIスコアは、専門家による格付け(スピアマン順位相関係数0.73、95%信頼区間:0.56- 0.84、P<0.001)、3年間の被引用率(引用10につきスコア0.8増、95%信頼区間:0.03-1.30、P=0.003)、学術誌インパクトファクターと相関することがわかった(インパクトファクター6単位増加ごとにスコア1.0増加、95%信頼区間:0.34-1.56、P= 0.003)。

多変量解析におけるMERSQIスコアは、提供資金が20,000ドルかそれ以上(スコアごとに0.95増、 95%信頼区間:0.22-1.86、P=0.045)、主な執筆者による過去の医学論文掲載回数(掲載20回につきスコア1.07増、95%信頼区間: 0.15-2.23、P=0.047)と個々に相関することが認められた。

以上からReed氏らは、公表された医学教育研究の質は研究資金量と相関していると結論付けている。

(朝田哲明:医療ライター)

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