ブロッコリーの新芽の成分に肥満や糖尿病予防効果―金沢大の研究グループ

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HealthDay News

ブロッコリーの新芽の成分に肥満や糖尿病予防効果のイメージ

 ブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウト)に多く含まれる「スルフォラファン」が肥満を抑え、また、インスリン抵抗性や血糖値の上昇を抑制し糖尿病の予防に働く可能性があることを、金沢大学脳・肝インターフェースメディシン研究センターの太田嗣人氏らの研究グループがマウスを用いた実験で突き止めた。スルフォラファンは脂肪細胞の褐色化を促してエネルギー消費量を増やすほか、肥満型の腸内細菌叢を改善することがわかった。

 この知見はカゴメ株式会社との研究で明らかにしたもので、ブロッコリースプラウトを食べることで肥満や2型糖尿病といった生活習慣病の改善や予防につながる可能性が期待される。詳細は「Diabetes」オンライン版に2月17日掲載された。

 「スルフォラファン」とはブロッコリーや大根、ケールなどのアブラナ科の植物に含まれる辛み成分の一種。普通のブロッコリーよりもスプラウトに多く含まれている。これまでの研究で、このスルフォラファンは体内の毒を排出する解毒作用や健康に害を及ぼす活性酸素の発生を抑える抗酸化作用などをもち、がんや肝機能障害などのさまざまな疾患予防に効果がある可能性が報告されている。

 今回、研究グループはスルフォラファンの肥満に対する効果に着目し、マウスを用いた実験で検討した。

 研究グループは、マウスを、高脂肪食または通常食にスルフォラファンを「混ぜる」あるいは「混ぜない」4群に分けて14週間観察した。その結果、通常食を摂取した2群に比べて高脂肪食を摂取した2群では体重増加がみられたが、高脂肪食+スルフォラファンを摂取した群では高脂肪食だけを摂取した群に比べて体重増加率が15%抑えられたほか、内臓脂肪も20%減少した。スルフォラファンを摂取すると、高脂肪食の摂取で上昇したインスリン抵抗性や空腹時血糖値が改善することもわかった。

 また、高脂肪食+スルフォラファンを摂取した群では、高脂肪食だけを摂取した群に比べて皮下脂肪、内臓脂肪ともに脱共役タンパク質(uncoupling protein-1、UCP-1)の発現が増え、エネルギー消費量も増加していた。研究グループはスルフォラファンの摂取でエネルギーの消費量が増えて脂肪燃焼を促進する「脂肪細胞の褐色化」が促されると説明している。

 さらに、スルフォラファンを摂取すると、高脂肪食の摂取で増加したデスルフォビブリオ科と呼ばれる悪玉の腸内細菌が減少し、肥満型の腸内細菌叢を改善することもわかった。腸内の毒素が減少し、慢性的な炎症を抑えることでインスリン抵抗性を改善し、糖尿病などの生活習慣病の予防に働くという。

[2017年2月27日/HealthDayNews]Copyright (c) 2017 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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