冠動脈疾患患者ではIGTの段階からプラーク脆弱性が高まる―日本医大の研究グループ

提供元:
HealthDay News

冠動脈疾患患者ではIGTの段階からプラーク脆弱性が高まるのイメージ

 耐糖能異常(IGT)を伴う冠動脈疾患(CAD)患者では、耐糖能が正常な場合に比べて冠動脈プラークの容積が大きく、その脆弱性は糖尿病患者と同程度であることが、日本医科大学循環器内科の鈴木啓士氏と高野仁司氏らの研究グループの検討でわかった。CAD患者ではIGTの段階から心血管イベントリスクが高まっている可能性があるという。詳細は「PLOS ONE」オンライン版に12月9日掲載された。

 IGT患者は心血管イベントリスクが高く、予後が不良だとされている。研究グループは今回、CAD患者を正常耐糖能(NGT)、IGT、糖尿病の3群に分けて、冠動脈プラークの性状を光干渉断層法(optical coherence tomography;OCT)を用いて評価し、比較検討した。

 対象は、2013~2014年に経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行したCAD患者101人(平均年齢67.9歳、約8割が男性)。75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)の結果により、対象患者をNGT群(27人)、IGT群(30人)、糖尿病群(44人)の3群に分けた。PCI施行中に、治療標的血管と治療部位以外の血管(non-target vessels)にOCTを実施し、冠動脈プラークの性状を評価した。なお、IGTはOGTT2時間値が140~200mg/dL未満と定義した。

 その結果、対象患者全体では、治療部位以外の血管における残存プラークは136カ所が確認され、このうち72カ所には脂質コア(NGT群が16カ所、IGT群および糖尿病群はそれぞれ28カ所)が認められた。

 脂質コアを含むプラークに絞って解析した結果、脂質性プラークの平均角度(脂質スコアのサイズ)は、NGT群に比べてIGT群および糖尿病群で有意に大きかった(IGT群163.0±58.7度、糖尿病群170.1±59.3度、NGT群130.9±37.7度、P<0.05)。また、脂質コアを被う線維性被膜(fibrous cap)の厚さは、NGT群に比べてIGT群で有意に薄いこともわかった(77.0±23.4μm対105.6±47.0μm、P=0.040)。

[2016年12月26日/HealthDayNews]Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)

初めての方へ

新規会員登録はこちら

新規会員登録はこちら