ドライアイだと文章を読む速度が遅くなる?

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HealthDay News

ドライアイだと文章を読む速度が遅くなる?のイメージ

 眼の不快感や視機能異常を伴うドライアイがあると、長文を読む速度が遅くなる可能性があることが、米ジョンズ・ホプキンス大学眼科のSezen Karakus氏らによる新たな研究で示された。一方、一般的な眼科検査で実施されている75語程度のリーディングスキルテストでは、こうした症状は見逃されてしまう可能性があることも分かったという。この研究結果は「Optometry and Vision Science」11月15日オンライン版に掲載された。

 ドライアイの症状は特に50歳以上でよくみられる。米国眼科学会(AAO)によると、米国では50歳以上の500万人がドライアイを抱えていると推計されている。ドライアイになると眼の不快感や刺すような痛み、眼が赤い、涙が出るといった症状がみられる。

 Karakus氏によると、ドライアイの人は文章が読みにくいと訴えることはよくあるが、一般的な読解力を測定するリーディングスキルテストではほとんど異常がみられない。そこで、同氏らは今回、本を1冊読むことに相当する、約30分で7,200語の文章を読むテストを開発。ドライアイによる文章を読む速さへの影響について調べた。

 研究では50歳以上の成人男女を対象に、臨床的に明らかなドライアイ(角膜および涙液産生に明らかな異常が認められる場合)のある116人と、ドライアイ症状を訴えているが検査所見では異常のない39人、ドライアイの症状のない31人(対照群)に分けてリーディングスキルテストを実施した。

 その結果、標準的な短文を読むテストでは3群間で点数に差はみられなかった。一方、長文を読むテストでは、明らかにドライアイのある群では他の2つの群に比べて読む速度が遅いことが分かった。対照群では1分当たりに読める単語数は272語だったのに対し、ドライアイのある群では240語だった。

 専門家の一人で米マウントサイナイ病院のAngie Wen氏は「読む速度が遅くなると仕事の効率や読書の妨げとなり、特に白内障によるコントラスト視力の低下などがある場合は影響が大きい」と指摘する。しかし、Karakus氏は「幸いなことにドライアイは治療法がある」として、ドライアイの症状に気づいたら市販の点眼薬を試すか、眼科医の診察を受けることを勧めている。また、点眼薬のほかにも、涙管にプラグを挿入して涙を長く留まらせる治療法などもあるという。

 今回の研究では、ドライアイが明らかな患者には処方薬の使用を1カ月間中止してもらったため、Karakus氏は「薬を使えば結果は改善する可能性がある」と述べている。さらに、ドライアイ症状の緩和には生活習慣の改善も重要で、例えば、「パソコン画面を長時間見るときは20分ごとに休憩して20回まばたきするようにするとよい」と同氏は勧めている。

[2018年11月20日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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