一般病院の赤字幅、過去3番目の大きさに-医療経済実態調査

提供元:
CBnews

一般病院の赤字幅、過去3番目の大きさにのイメージ

 2016年度の一般病院の医療・介護に関する損益差額を収益額で割った「損益差額率」はマイナス4.2%で、赤字幅が過去3番目の大きさになったことが8日、医療経済実態調査の結果で分かった。同調査については、財務省がその結果などを踏まえて、18年度診療報酬改定での医師の技術料など「本体部分」のマイナスを主張しているだけに、改定率をめぐって厚生労働省との駆け引きが激しくなりそうだ。

 医療経済実態調査の結果は、厚労省が8日の中央社会保険医療協議会(中医協)に報告したもので、18年度改定の基礎資料となる。厚労省の担当者はCBnewsなどの取材に対し、「特に給与費が前年度よりも伸びたことが、一般病院の赤字幅が悪化した要因ではないか」と分析している。

 結果によると、16年度の1施設当たりの損益差額率は、一般病院(精神科病院と特定機能病院、歯科大学病院、こども病院を除いた病院)の全体がマイナス4.2%(前年度比0.5ポイント減)で、調査を始めた1967年度以降、2007年度のマイナス5.6%、08年度のマイナス4.4%に次ぐ赤字幅となった。一般病院のうち、国立病院機構や国立大学法人などの「国立」はマイナス1.9%(同0.6ポイント減)、都道府県・市町村立や地方独立行政法人立病院といった「公立」はマイナス13.7%(同0.9ポイント減)だった一方、民間の「医療法人」はプラス1.8%(同0.3ポイント減)となった。

入院診療収益ない一般診療所はほぼ横ばい
 入院診療収益がない一般診療所の16年度の損益差額率はプラス14.8%(前年度比0.1ポイント減)で、このうち、「個人」はプラス31.8%(同0.4ポイント増)、「医療法人」はプラス6.0%(同0.5ポイント減)だった。

 18年度の診療報酬改定をめぐっては、10月25日の財政制度等審議会の分科会の会合で、財務省が今回の医療経済実態調査の結果などを踏まえて、医師の技術料など「本体部分」のマイナス改定を主張。また、加藤勝信厚労相は同27日の閣議後の記者会見で、医療機関の経営状況や物価・賃金の動向などを踏まえ、改定率についての議論をするとの見解を示した。

(2017年11月8日 松村秀士・CBnews)

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