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「の」の字2回走査法で出来る ! 超音波手技大原則<第3巻>

究極の腹部エコー走査法で苦手症例を克服!

シリーズ名
超音波手技大原則シリーズ
診療科
消化器科 
収録内容
第8回「膀胱・前立腺、婦人科の基本走査と症例」
第9回「腹部大血管、FASTの基本走査と症例」
第10回「甲状腺の基本走査と症例」
講師
杉山 髙 秋山 敏一
収録時間
166 分
価格
4,715円(税込)
発行日
2007-08-07
商品コード
CND0062

第8回「膀胱・前立腺、婦人科の基本走査と症例」


「膀胱・前立腺」および「子宮・卵巣」の検査は、適度な膀胱容量で検査を行うことが大切です。
膀胱・前立腺検査は、縦断走査、横断走査により膀胱・前立腺の描出から消失を繰り返し行います。腫瘍と血腫との鑑別や結石の動きなど、体位変換も適宜採り入れ、リアルタイムで観察します。
前立腺では、大きさ、内部エコー像に注目します。前立腺が膀胱内に突出している場合、膀胱癌と見誤ることがあるので、慎重な走査が必要です。
子宮・卵巣検査は、膀胱を介し子宮・卵巣を縦断走査、横断走査で、画像の描出から消失を繰り返し行います。疾患のチェックポイントをイメージしながら検査を行いますが、子宮筋腫のある場所・大きさ、エコーパターンにより、卵巣腫瘍と、見誤ることがあるので慎重な走査が必要です。また、卵巣嚢腫が大きい場合、左右の鑑別が困難なことがあります。

第9回「腹部大血管、FASTの基本走査と症例」
腹部大血管の前面には、消化管ガスがみられるため、縦断走査、横断走査に加え斜めからの走査も適宜加え走査します。腹部大動脈瘤が認められた場合は、探触子で必要以上に圧力を加えないよう、慎重な走査が必要です。
近年、腹部超音波検査として外傷における「FAST」が提唱されるようになりました。「FAST」は、六つの部位(心膜腔、モリソン窩、右胸腔、左胸腔、脾下面、ダグラス窩)について観察し、echo free spaceだけを見ます。緊急性を要することなので、これ以外の所見について検索するものではありません。

第10回「甲状腺の基本走査と症例」
今回は、「の」の字2回走査法から離れて、甲状腺の基本走査をお送りします。甲状腺の超音波検査では、甲状腺の大きさ、エコーレベルに注目することで、甲状腺の機能的評価が可能です。また内部エコーに注目することで、腫瘤性病変の発見に加え、良性・悪性についても言及することが可能です。甲状腺疾患のエコーパターンに習熟することが、精度の高い検査につながります。症例ファイルとして、亜急性甲状腺炎、頚部食道癌、嚢胞、濾胞腺腫、副甲状腺腫ほかを紹介します。

杉山 髙 ( すぎやま こう )氏 医療法人社団 綾和会 浜松南病院 画像診断部 顧問

1967年より藤枝市立志太総合病院にて放射線科に勤務ののち超音波科を設立。超音波科長、診療技術部長を経て、2000年に科学技術庁長官賞を受賞。定年退職後、2002年藤枝志太医師会検診センター勤務ののち現在に至る。 著書:『腹部超音波断層マニュアル』(秀潤社)、『実践腹部エコー』『体表エコーの実践』『腹部エコーの実学』(医療科学社)、『全科の救急エコー虎の巻』『腹部カラードプラ虎の巻』(井上書林)がある。医療科学社刊『腹部エコーの実学』はロングセラー『実践腹部エコー』の改訂刷新版として必携の書となっている。

秋山 敏一 ( あきやま としかず )氏 藤枝市立総合病院 超音波科長