1日の集患数がわかる?「診療圏調査」を信じて開業すると…【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第31回

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公開日:2021/12/13

医業承継

診療所を売買する「医業承継」。売る側は後継者と譲渡金が手に入り、買う側は集患の手間なく初期費用も減って…、といいことづくしのようですが、実はあちこちに落とし穴が!最低限の知識をマンガで解説。

登場人物紹介

ひつじ先生

ひつじ先生

43歳。専門は消化器内科で大阪の100床規模の病院で勤務中。父親も医師で地方で開業している。そろそろ自分も独立して開業しようかなーと思いつつ、思い切れず、妻に尻を叩かれている。私立中学に通う1人息子がいる。

ひつじ先生

ひつじ先生

43歳。専門は消化器内科で大阪の100床規模の病院で勤務中。父親も医師で地方で開業している。そろそろ自分も独立して開業しようかなーと思いつつ、思い切れず、妻に尻を叩かれている。私立中学に通う1人息子がいる。

ヤギ先生

ヤギ先生

72歳。専門は整形外科で地方都市でクリニックを開業して30年を迎えた。患者やスタッフから慕われ、経営は順調だが、そろそろ体力が厳しく、引退を考えるように。子供たちは医師だが承継の意志はなく、設備と患者を誰かに引き継いでもらえないかと考え中。

ヤギ先生

ヤギ先生

72歳。専門は整形外科で地方都市でクリニックを開業して30年を迎えた。患者やスタッフから慕われ、経営は順調だが、そろそろ体力が厳しく、引退を考えるように。子供たちは医師だが承継の意志はなく、設備と患者を誰かに引き継いでもらえないかと考え中。

第31回 1日の集患数がわかる?「診療圏調査」を信じて開業すると…

漫画・イラスト:かたぎりもとこ

「診療圏調査」、開業を検討したことのある方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。開業時のテナントや物件を検討する際に、この場所で開業するとどれくらい患者さんが集まるかを把握するための調査を指します。

「どうやって計算するの?」と思われるかもしれませんが、開業支援を行う各社が開発したシステムがあり、わずか数分で1日当たりの外来数の推定値を出すことができるのです。

計算の基になるのは「該当エリアに住む人口」「競合医院の数」などです。ここでひとつ問題なのは、いずれの数値も現時点での動向を反映していない可能性があることです。人口については、5年に一度実施される国勢調査を基にすることが多く、時期が悪ければ5年前のデータで計算されています。競合医院の数についてもしかりで、直近1年で開設された診療所は含まれていないことが一般的です。

こうしたデータの特性を知らせないまま、診療圏調査で算出された情報を、あたかも実際に集患できるかのように開業希望の医師に伝えている事業者が多いのです。

こうしたことを前提に、診療圏調査で出た数値は参考程度にし、新規開業の場合は予定地の周囲を自分の足で歩いて調査する、承継においては承継予定の診療所の決算データなどの実勢値を重視して意思決定することをお勧めします。

医業承継とは?

医業承継とは、診療所を開業するとき、既存の診療所の事業を引き継いで開業することです。

買い手からすると、施設や医療機器がそろっているため、開業に当たっての初期費用を数千万円単位で節約することができ、既存の患者さんの来院も見込めるため、経営が安定します。

売り手からすると、自院の施設や設備を無駄にすることなく、譲渡金を得ることができ、かつ患者さんを引き継げる安心感があります。

医業承継の大まかな流れは以下のとおりです。

医業承継の基本の流れと要する期間

ケアネット医業承継チーム

ケアネットでは2020年に医業承継チームが発足しました。業界経験の長い2人の女性メンバーと男性メンバー1人で構成。3人で合計100件超の成約実績があります。

ケアネットの医業承継事業の特長

ケアネットの会員医師23万人(2024年5月現在)の中から最適な候補者を紹介します。

これから開業したい医師や、すでに開業している理事長、いずれとの接点も豊富にあるため、希望の条件に沿った相手探しが可能です。

医業承継という業界の歴史は浅く、未経験のアドバイザーも多い業界ですが、ケアネットには業界経験5年以上のスタッフが複数在籍しています(全メンバーで計100件超の成約実績あり)。

事業者の中には、着手金や相談料が発生する場合もありますが、ケアネットの医業承継事業は成功報酬型で医業承継を支援します。

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