乳児に歌いかけることは、乳児の気持ちを落ち着かせる簡単で安全、かつ費用もかからない方法であることが新たな臨床試験で明らかになった。新しい歌や歌を使った育児のアイディアを教えられた親は乳児に歌いかける頻度が高くなり、その結果、乳児の全般的な気分が改善することが示されたという。オークランド大学(ニュージーランド)心理学分野のSamuel Mehr氏らによるこの研究結果は、「Child Development」に5月28日掲載された。
論文の筆頭著者である米イェール大学児童研究センターのEun Cho氏は、「歌うことは誰にでもできるし、ほとんどの家庭ですでに実践されている。われわれは、このシンプルな習慣が乳児の健康に実際に効果のあることを証明した」と話している。また、研究グループは、乳児の気分の改善は、親と乳児双方の生活の質(QOL)の向上につながるため、結果的に家族全体の健康にも有益であると述べている。