ハワイ州の平均寿命はミシシッピ州より9年長い

提供元:HealthDay News

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公開日:2022/09/19

 

 生活習慣やその他の因子により、米国の各州に住む人の平均寿命に大きな差が生じていることが、2020年のデータから明らかにされた。この結果をまとめた米疾病対策センター(CDC)は、「米国の各州の間で、平均寿命に10年近くの差が生じている可能性が明らかになった」と報告している。この報告書の筆頭著者であるCDC人口動態統計部門のElizabeth Arias氏は、「50州およびワシントンD.C.の中で、2020年の平均寿命が最も高いのはハワイ州の80.7歳、最も低いのはミシシッピ州の71.9歳であった」と話している。詳細は、「National Vital Statistics Reports」に8月23日掲載された。

 今回の調査では、死亡率に関する各州のデータの他、2010年の国勢調査およびメディケアのデータを綿密に調べ、州ごとの出生児平均寿命を算出した。その結果、地域により寿命に大きな差があり、ハワイ州、カリフォルニア州、および北西部や北東部の州に住む人は寿命が特に長く、南東部の州に住む人は短いことが明らかになった。

 平均寿命の長かった上位10州は以下の通り。

ハワイ州 80.7歳
ワシントン州 79.2歳
ミネソタ州 79.1歳
カリフォルニア州 79.0歳
マサチューセッツ州 79.0歳
ニューハンプシャー州 79.0歳
バーモント州 78.8歳
オレゴン州 78.8歳
ユタ州 78.6歳
コネチカット州 78.4歳

 これに対して、平均寿命の短かった下位10州は以下の通り。

ミシシッピ州 71.9歳
ウエストバージニア州 72.8歳
ルイジアナ州 73.1歳
アラバマ州 73.2歳
ケンタッキー州 73.5歳
テネシー州 73.8歳
アーカンソー州 73.8歳
オクラホマ州 74.1歳
ニューメキシコ州 74.5歳
サウスカロライナ州 74.8歳

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックは、米国人の平均寿命に大きな影を落としている。一部の州は特に大きな打撃を受けており、たとえばニューヨーク州ではパンデミックにより寿命が3年、ルイジアナ州では2.6年短縮した。一方、ハワイ州は比較的影響が少なく、2019年から2020年までの寿命の短縮は0.2年、ニューハンプシャー州でも0.4年にとどまっていると報告されている。また、依然として女性の寿命の方が長く、2020年は男性よりも平均5.7年長かった。

 研究グループは、「2019年から2020年の間に、出生時平均寿命は全ての州およびワシントンD.C.で短縮した」と述べ、その要因として、「COVID-19パンデミックが米国人の寿命短縮の大きな要因となった」と指摘している。

[2022年8月23日/HealthDayNews]Copyright (c) 2022 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら