ベンゾジアゼピンの投与量と死亡リスクとの関連

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/11

 

 フィンランド・トゥルク大学のHanna Sarkila氏らは、フィンランド人の集団において、ベンゾジアゼピン系薬剤およびZ-drug(以下、BZD)の使用を新たに開始した患者を対象に、5年間のフォローアップ期間中における用量依存的なBZD使用とすべての原因による死亡および原因別死亡リスクとの関連を調査した。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2026年6月21日号の報告。

 対象は、2004~05年にBZDの使用歴がなく、2006年にBZDの使用を開始した患者。薬剤調剤に関する情報はPRE2DUP法を用いてモデル化し、調剤のたびに更新される時間依存性変数として扱った。そのうえでBZDの用量に基づき、低用量群(1日当たり1.0DDD[Defined Daily Dose:1日規定用量]未満)、中~高用量群(同1.0~3.0DDD未満)、超高用量群(同3.0DDD以上)の3群に分類した。死亡リスクの検討にはCox回帰モデルを用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・対象患者は、BZDを新規に使用した18~65歳の4万8,124例(男性の割合:44.4%)。
・5年間のフォローアップ期間中の死亡は2,294例(4.9%)。
・BZD非使用期間と比較し、BZDの使用は死亡リスクの増大と関連していた(調整ハザード比[aHR]:1.28、95%信頼区間[CI]:1.16~1.41)。
・BZD非使用期間と比較すると、中~高用量群(aHR:1.58、95%CI:1.36~1.74)および超高用量群(aHR:2.68、95%CI:2.20~3.26)は、いずれもすべての原因による死亡リスクの増大と関連していた。一方、低用量群では、そのような関連は認められなかった。
・最も高いリスク推定値は、BZDの超高用量での使用および過剰摂取(aHR:6.18、95%CI:3.77~10.12)、自殺(aHR:4.46、95%CI:2.79~7.13)、事故(aHR:3.77、95%CI:2.66~5.35)といった、いずれも予防可能な死亡において認められた。

 著者らは「BZDを超高用量で使用している患者は、非使用者と比較し、過剰摂取による死亡リスクが6倍高く、中~高用量で使用している患者では同リスクが3倍高かった。一方、低用量では、すべての原因による死亡リスクは上昇しなかった。死亡リスクは、BZDの用量と強く関連しており、複数のBZDの同時併用を伴うケースが多いという特徴が示唆された」としている。

(鷹野 敦夫)