認知症、脳・心血管疾患、1型糖尿病などがCOVID-19重症化リスクに追加/CDC

提供元:ケアネット

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公開日:2021/04/09

 

 米国疾病予防管理センター(CDC)は、3月29日、成人において新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクとなる病状リストにいくつかの新しい項目を追加した。以前から可能性が指摘されていた、「1型糖尿病(2型糖尿病に追加)」「中等度~重度の喘息」「肝疾患」「認知症またはその他の神経学的疾患」「脳卒中・脳血管疾患」「HIV感染症」「嚢胞性線維症」「過体重(肥満に追加)」のほか、新しく「薬物依存症」がリストアップされた。新しいリストでは、特定のカテゴリごとに病状が記載されている。

COVID-19重症化リスクとなる成人の病状リスト(アルファベット順)

・がん
・慢性腎臓病
・慢性肺疾患:慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息(中等度~重度)、間質性肺疾患、嚢胞性線維症、肺高血圧症など
・認知症またはその他の神経学的疾患
・糖尿病(1型または2型)
・ダウン症
・心臓病(心不全、冠状動脈疾患、心筋症、高血圧など)
・HIV感染
・免疫不全状態(免疫力の低下)
・慢性肝疾患:アルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患[NAFLD]、とくに肝硬変、肝線維化など
・過体重と肥満:BMI>25(過体重)、BMI>30(肥満)、BMI>40(重度の肥満)
・妊娠
・鎌状赤血球症またはサラセミアなどの異常ヘモグロビン症
・喫煙(現在または以前)
・臓器または造血幹細胞の移植
・脳卒中または脳血管障害
・薬物依存症(アルコール、オピオイド、コカインの中毒など)

 CDCは、これらの病状がある人は、周りの人の協力を得ながら注意深く安全に管理することが重要だとし、「現在の処方・治療計画の継続」「(病状に対応できる)常温保存食品の用意」「病状悪化のトリガーを避ける」「ストレスへの対処」「異変があった場合の迅速な救急要請」などを呼び掛けている。

(ケアネット 堀間 莉穂)

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