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コンピュータ支援のマンモグラム単独読影は2人読影に匹敵

マンモグラフィ検診による小さな乳癌の検出感度は、マンモグラムの読影を単独でするより2人で行うことのほうが高い。では、コンピュータ支援検出システムを使った単独読影はどうだろうか。2人読影に匹敵する検出能力を発揮できるかどうかを検証していた英国のCADET II研究グループ(Computer-Aided Detection Evaluation Trial II)のFiona J. Gilbert氏(アバディーン大学)らは「匹敵する」ことを報告した。NEJM誌2008年10月16日号(オンライン版2008年10月1日号)より。イングランド女性3万1,057例を、「単独読影」「2人読影」に割り付け試験は、2人読影とコンピュータ支援検出を用いた単独読影による乳癌検出率の「matched-pair比較」による等価比較試験として設計された。イングランドの3施設で、マンモグラフィによる定期検診を受けている女性3万1,057例を、「2人読影を受ける群」と、「コンピュータ支援検出を用いた単独読影を受ける群」、または「2人読影とコンピュータ支援単独読影の両方を受ける群」に、1:1:28の比率で無作為に割り付けた。主要評価項目は、各読影法ごとの乳癌検出率と、両方の読影法を受けた群における要精検率とした。コンピュータ支援読影のほうが要精検率がわずかに高い乳癌検出率は、「2人読影群」が227例中199(87.7%)、「コンピュータ支援単独読影群」が227例中198(87.2%)だった(P = 0.89)。要精検率は、「2人読影群」が3.4%、「コンピュータ支援単独読影群」が3.9%で、両者には小さいが有意な差が認められた(P

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初のマラリア治療用合剤CoarsucamにWHO事前承認

サノフィ・アベンティス株式会社は10月22日、フランス、パリの本社と非営利団体「顧みられない病気のための新薬イニシアティブ(DNDi:Drugs for Neglected Diseases initiative)」が、アーテスネート(AS)とアモジアキン(AQ)2種類のマラリア治療薬による初の合剤 Coarsucam / Artesunate Amodiaquine Winthrop(ASAQ)が、世界保健機関(WHO)医薬品事前承認プログラムによる承認を取得したと発表した。事前承認されたASAQは、水溶性製剤であり、特に小児向けにデザインされた初のマラリア治療用合剤。WHO医薬品事前承認プログラムは、HIV/エイズ、マラリア、結核の領域において重要性が高く高品質な医薬品の入手利用を促進することを目的としている。WHOの品質基準を満たすと認められた製品は「事前承認薬リスト」に収載される。このリストは当初、国連機関が医薬品を調達するために利用していたが、現在は医薬品の大量購入に関わる多くの期間や組織にとって不可欠となっている。詳細はプレスリリースへhttp://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/918457A7-645C-46E7-873D-4CA2B7FAA833.pdf

10043.

乳幼児の骨折で原因が確認できない場合は虐待を疑うべき

子どもの骨折が虐待によるものなのか、骨折タイプから虐待の可能性を見極めることを目的とする骨折指標の同定作業が、公表論文のシステマティックレビューによって行われた。カーディフ大学(英国)ウェールズ・ヒースパーク大学病院臨床疫学学際研究グループ/ウェールズ児童保護システマティックレビューグループのAlison M Kemp氏らによる。研究報告は、BMJ誌2008年10月2日号に掲載された。システマティックレビューで異なる骨部位の骨折を比較研究レビューのデータソースは2007年5月までのMedline、Medline in Process、embase、Assia、Caredata、Child Data、CINAHL、ISI Proceedings、Sciences Citation、Social Science Citation Index、SIGLE、Scopus、TRIP、Social Care Onlineのオリジナル研究論文、参考文献、テキスト、要約を対象とし言語文献検索(32のキーワード)された。選択された研究は、異なる骨部位の骨折(身体的虐待によるもの、および18歳未満の子どもに起きたその他ケースを含む)を比較研究したもの。総説、専門家の意見、検死研究、成人対象の研究は除外された。各論文を2人ないしは議論の余地がある場合は3人の異なる専門家(小児科医、小児レントゲン技師、整形外科医、児童保護に任ぜられている看護師のいずれか)によってレビューし行われた。またレビューではNHS Reviews and Disseminationセンターのガイダンスをベースとするデータ抽出シート、評価査定用紙、エビデンスシートが用いられた。メタ解析は可能な限り行われ、研究間の異質性を説明するため変量効果モデルで適合を図った。部位、骨折タイプ、発育段階も含めて判断することが大切選択された研究は32。乳児(1歳未満)と幼児(1~3歳)で頻繁に、虐待から生じている骨折が全身にわたって見受けられた。共通して見られたのが多発性骨折だった。自動車事故、虐待の証拠があった外傷を除き、虐待によると思われる骨折の可能性の確率が最も高かったのが肋骨骨折だった(0.71、95%信頼区間0.42~0.91)。虐待の定義付けに基づき、上腕骨骨折が虐待による確率は0.48(0.06~0.94)と0.54(0.20~0.88)の間だった。骨折タイプの解析は、子どもが転倒などで負いやすい上腕骨顆上骨折によってうまくいきそうもなかった。虐待の定義付けに基づき、大腿骨骨折が虐待による確率は0.28(0.15~0.44)と0.43(0.32~0.54)の間にあった。そして小児の発育段階は重要な選定要因であることが示された。頭蓋骨折が虐待による確率は0.30(0.19~0.46)で、虐待による骨折で最もよく見られた。虐待と無関係な骨折は線状骨折であった。本研究では、虐待による骨折の可能性の確率を算出するには、他の骨折タイプのデータが不十分だった。Kemp氏は「乳児や幼児の骨折で原因が確認できない場合は、身体的な虐待があることを潜在原因として考えなければならない。骨折それ自体だけでは、虐待によるものなのかそうでないかは区別できない。個々の骨折の評価では、部位、骨折タイプ、発育段階が、虐待可能性の判定を助けてくれる」と結論。「この分野の質の高い比較研究は限られている。さらなる前向きな疫学研究の必要が示される」と提言している。

10044.

日本の喘息治療に新たな期待? ブデソニド/ホルモテロール配合剤の日本人患者における試験結果が発表される

アストラゼネカ株式会社は10月14日、ドイツのベルリンにて4日~8日(現地時間)に開催された第18回欧州呼吸器学会(ERS)で、日本人の成人気管支喘息患者におけるブデソニド/ホルモテロール配合剤の有効性、安全性をブデソニドとテオフィリン徐放製剤の併用治療と比較した第III相比較試験結果、ならびに、日本人の成人気管支喘息患者におけるブデソニド/ホルモテロール配合剤の長期投与における安全性、有効性を検討した試験結果が報告されたと発表した。第III相比較試験では、ブデソニド/ホルモテロール配合剤の有効性を、ブデソニドとテオフィリン徐放製剤の併用治療との比較により検証することを主要目的とし、348例の日本人気管支喘息患者を対象に、多施設共同、二重盲検、並行群間比較試験を実施。ブデソニド/ホルモテロール配合剤160/4.5μg1回1吸入、1日2回を8週間投与した結果、朝のピークフロー値及び夜のピークフロー値において、ブデソニド200μg+テオフィリン徐放製剤200mg1日2回投与に比べ統計学的に有意に優る有効性が示された。安全性プロファイルについては両群間で臨床上問題となるような差はみられず、両治療とも忍容性は良好であった。長期投与試験では、ブデソニド/ホルモテロール配合剤160/4.5μg 1回1吸入、1回2吸入、または1回4吸入を1日2回52週間投与したときの安全性の検討を主要目的とし、138例の日本人気管支喘息患者を対象に、多施設共同、オープン試験を実施。試験期間中、ブデソニド/ホルモテロール配合剤の投与量は患者毎に喘息管理状態に応じて調節された。その結果、1回1、2あるいは4吸入、1日2回による長期投与の忍容性は良好であった。4吸入1日2回投与においても安全性プロフィルの変化は特に認められなかった。また、本配合剤投与により肺機能及び喘息症状は速やかに改善し、この改善は52週の投与期間を通じて維持された。ブデソニド/ホルモテロール配合剤は、ブデソニド(吸入ステロイド薬)とホルモテロール(即効性・長時間作用性吸入β2刺激薬)の合剤で、喘息治療薬として、現在、世界90ヶ国以上で承認されている。日本では現在承認申請中。詳細はプレスリリースへhttp://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2008/08_10_14.html

10045.

n-3多価不飽和脂肪酸は慢性心不全にベネフィットをもたらすか?:GISSI-HF試験

慢性心不全に対する標準治療へのn-3多価不飽和脂肪酸(PUFA)の追加投与は、簡便かつ安全に施行可能であり、中等度のベネフィットをもたらすことが、イタリアで実施されたGISSI-HF試験で実証された。n-3 PUFAは不整脈などのアテローム血栓性心血管疾患に対して良好な効果を発揮することが、いくつかの疫学研究および実験的な研究で示されていた。Lancet誌2008年10月4日号(オンライン版2008年8月31日号)掲載の報告。約7,000例を対象とした大規模なプラセボ対照無作為化試験GISSI(Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell’Infarto miocardico)-HF試験の研究グループは、症候性の心不全患者を対象にn-3 PUFAによる罹病率および死亡率の改善効果について検討を行った。本試験はイタリアの326の循環器施設と31の内科施設が参加した二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。2002年8月~2005年2月に、標準治療を受けているNYHAクラスII~IVの慢性心不全患者(原因および左室駆出率は問わない)が、n-3 PUFAを1g/日投与する群(3,494例)あるいはプラセボ群(3,481例)に無作為に割り付けられた。フォローアップ期間中央値は3.9年、主要評価項目は全原因による死亡までの期間あるいは心血管疾患による死亡あるいは入院までの期間とした。小さいながらも有意な改善効果を認める全死亡率はプラセボ群の29%(1,014例)に対し、n-3 PUFA群は27%(955例)と有意に優れた(補正ハザード比:0.91、p=0.041)。心血管疾患による死亡あるいは入院の発現率も、プラセボ群の59%(2,053例)に対しn-3 PUFA群は57%(1,981例)と有意差を認めた(補正ハザード比:0.92、p=0.009)。絶対評価では、治療期間3.9年において1例の死亡を回避するのに必要な治療例数は56例であり、1例の心血管疾患による入院の回避には44例の治療を要した。両群とももっとも頻度の高い有害事象は消化器障害であった[n-3 PUFA群:3%(96例)、プラセボ群:3%(92例)]。研究グループは、「n-3 PUFAは心不全に対する簡便で安全な治療法であり、通常治療の範囲で死亡および心血管疾患による死亡、入院の改善において小さいながらも有意なベネフィットをもたらす」と結論し、「このベネフィットは予想を下回ったが、対象はすでに標準治療を受けており、事前に規定されたすべてのサブグループで一貫した結果が得られている」「イタリアのほぼすべての循環器施設が参加した試験であることから、この結果は数年にわたる多剤療法中に現実に起きていると考えてよい」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

10046.

ロスバスタチンは慢性心不全にも有効か?:GISSI-HF試験

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)であるロスバスタチンは、慢性心不全において安全に投与可能であるが、臨床的な予後改善効果はないことが、イタリアで実施されたGISSI-HF試験で明らかとなった。スタチンは慢性心不全にも有効な可能性があることが、大規模な観察試験、小規模なプロスペクティブ試験および無作為化試験の事後解析で示されていたが、これらの試験は方法論的に弱点があったという。Lancet誌2008年10月4日号(オンライン版8月31日号)掲載の報告。ロスバスタチンの評価を行うプラセボ対照無作為化試験GISSI(Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell’Insufficienza cardiaca)-HF試験の研究グループは、心不全におけるロスバスタチンの有効性および安全性の評価を行った。本試験はイタリアの326の循環器施設および31の内科施設が参加した二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。対象は18歳以上のNYHAクラスII~IVの慢性心不全とし、その原因および左室駆出率は問わなかった。2002年8月~2005年2月に、これらの患者がロスバスタチン10mg/日を投与する群(2,285例)あるいはプラセボ群(2,289例)に無作為に割り付けられた。フォローアップ期間中央値は3.9年、主要評価項目は全原因による死亡までの期間および心血管疾患による死亡あるいは入院までの期間とした。主要評価項目は両群で同等全死亡率はロスバスタチン群29%(657例)、プラセボ群28%(644例)と両群間に差はみられなかった(補正ハザード比:1.00、p=0.943)。心血管疾患による死亡あるいは入院も、ロスバスタチン群57%(1,305例)、プラセボ群56%(1,283例)と同等であった(補正ハザード比:1.01、p=0.903)。もっとも頻度の高い有害事象は、両群とも消化器障害であった[ロスバスタチン群:1%(34例)、プラセボ群:2%(44例)]。研究グループは、「ロスバスタチン10mg/日は慢性心不全患者において安全に投与可能であるが、臨床的な予後改善効果は確認できなかった」と結論している。また、研究グループは本試験から導かれる臨床的知見として次の3点を挙げている。  1)非虚血性心不全にはスタチンを投与しない。2)虚血性心不全に対するスタチン投与は、主治医が無効と判断した場合は中止する。多剤の使用を回避し、心不全に対する有効性が確立している併用薬の合併症を増悪させないためである。3)虚血性心不全では、主治医がスタチンを有効とみなし、安全性が確立されているため投与しても危険がないと考えられる症例では投与を継続する。(菅野守:医学ライター)

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maravirocは治療歴のあるR5 HIV-1患者のウイルスを抑制

CCケモカイン受容体5(CCR5)拮抗剤のmaravirocは、新しい抗レトロウイルス薬である。既存の抗レトロウイルス薬による治療歴のある患者を対象とした、maravirocと至適療法を比較する多国間二重盲検プラセボ試験(第3相)「MOTIVATE 1」(カナダ、米国)「MOTIVATE 2」(オーストラリア、ヨーロッパ、米国)が行われ、参加した米国・Weill-Cornell Medical College(ニューヨーク市)のRoy M. Gulick氏らは、「maravirocはHIV-1ウイルスを有意に抑制し、T細胞を増やす」と報告した。NEJM誌2008年10月2日号より。薬剤耐性のある患者1,049例を対象に比較試験MOTIVATE(Maraviroc versus Optimized Therapy in Viremic Antiretroviral Treatment-Experienced Patients)試験対象は、3クラスの抗レトロウイルス薬の治療歴あるいは耐性があり、HIV-1 RNAレベルは5,000コピー/mL以上の患者計1,049例。治療歴と薬剤耐性テストに基づく至適バックグラウンド療法(OBT)に加え、maravirocを「1日1回投与」「1日2回投与」「プラセボ投与」の3つの投薬計画うちの1つに無作為に割り付け、48週時点で安全性と有効性を評価した。HIV-1ウイルスは有意に減少しT細胞は増加ベースラインでのHIV-1 RNAレベルは、平均72,400コピー/mL、T細胞のCD4中央値は169/立方mmだった。48週時点では、MOTIVATE 1、2ともに、ベースラインのHIV-1 RNAからの平均変化はmaraviroc投与群のほうがプラセボ群より大きかった。MOTIVATE 1では、「1日1回投与群」で-1.66Log(10)コピー/mL、「1日2回投与群」で-1.82Log(10)コピー/mL減少したが、「プラセボ投与群」は-0.80Log(10)コピー/mL。MOTIVATE 2でも「1日1回投与群」が-1.72Log(10)コピー/mL、「1日2回投与群」は-1.87Log(10)コピー/mL、「プラセボ投与群」は-0.76Log(10)コピー/mLだった。「maraviroc投与群」は、HIV-1 RNAレベルが50コピー/mL未満になった数がより多かった。MOTIVATE 1では「1日1回投与群」42%、「1日2回投与群」47%、「プラセボ投与群」16%。MOTIVATE 2では「1日1回投与群」45%、「1日2回投与群」45%、「プラセボ投与群」18%。各研究の両群間比較:P

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小児の解熱にはまずイブプロフェンの単独投与が効果的:PITCH

発熱は就学前の小児によく見られる症状だが、本人にとっては深刻で、親には不安を与え、医療費全体の増加につながる。イギリスでは毎年、就学前の小児の7割が発熱に見舞われ、4割が医療機関を受診し、しばしばパラセタモール(別名アセトアミノフェン)とイブプロフェンが併用または単独で投与されるが、これまで各処方のエビデンスはなかった。そこで、各薬剤の単独投与と併用した場合の効果を比較研究(PITCH)したブリストル大学のAlastair D Hay氏らは、「子供にはまずイブプロフェンを与え、24時間経過したら両剤併用を」と報告した。BMJ誌2008年9月2日号(オンライン版7月4日号)より。熱のある6ヵ月~6歳の小児を対象に各処方を比較PITCH(Paracetamol plus ibuprofen for the treatment of fever in children)は、イングランドにおけるプライマリ・ケア受診者と一般家庭から募集した、腋窩体温37.8度以上41.0度以下の生後6ヵ月~6歳児を対象とした研究。保護者に対し、体温を下げるための物理的手段と、パラセタモール+イブプロフェン、およびパラセタモールかイブプロフェンの単独投与についてアドバイスを行い検証した。主要転帰尺度は、初回の投与から4時間で熱がない(37.2度未満)状態、48時間時点で「discomfort scale」に基づき「正常に回復した」と報告した小児の比率とした。副次転帰は、最初に正常体温に戻るまでの時間、24時間以上の熱がない状態、熱に関連する症状、副作用とした。イブプロフェンは早く効き併用は効果が持続intention to treat解析に基づき、4時間時点では、パラセタモール+イブプロフェン併用群はパラセタモール単独群より解熱効果が高かった(補正後の時間差55分、95%信頼区間:33~77分、P

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1日1回投与の新規COPD治療薬NVA237 臨床第II相試験の新データが発表される

ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市の本社が10月7日に1日1回投与の新規COPD治療薬NVA237臨床第II相試験の新データを発表したことを報告した。新たに得られた第II相試験の結果によると、新規長時間作用型吸入ムスカリン性拮抗薬(LAMA: long-acting muscarinic antagonist)であるNVA237(一般名:臭化グリコピロニウム)は、中等症から重症のCOPDの患者さんにおいて24時間にわたり気管支拡張作用を示すことが明らかになり、また、NVA237はチオトロピウムと同等の有効性と作用時間を示し,効果発現がより早い可能性が示唆されたという。さらに、28日間投与された第II相試験では、NVA237は安全で良好な忍容性を示すとともに、臨床的に問題となる心血管系所見も認められなかったという。これらの結果は、同日、ドイツ・ベルリンで開催されている欧州呼吸器学会(ERS: European Respiratory Society)の年次総会で発表されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20081007_02.html

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ユリーフ 米国での承認取得

キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長 神澤陸雄)は10月9日、同社が創製し、米国ワトソン社(Watson Pharmaceuticals, Inc.)に技術導出した前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシン(日本製品名:ユリーフ、米国予定製品名:RAPAFLOTM〔ラパフロ〕)について、ワトソン社が米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表した。シロドシンは同社が創製した選択的α1A遮断薬で、前立腺に主に存在するα1A受容体に結合することにより、前立腺の緊張を取り除いて尿道抵抗を改善し、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。既存薬に比べ自覚症状の改善が早く現れるのに加え、尿の勢いが低下するなどの排尿症状と、頻尿や排尿が我慢できないなどの蓄尿症状の両方を改善する特長があるという。また、ワトソン社が実施したシロドシンの心臓への影響を調べた試験(QTc試験)では、異常は認められなかったという。 詳細はプレスリリースへhttp://www.kissei.co.jp/news/press2008/seg081009.html

10051.

HIV感染症治療薬アイセントレスが2008年最高医薬品賞を受賞

 万有製薬株式会社は10月3日、HIV感染症治療薬アイセントレスが今年のPrix Galien USAにおいて「2008年最高医薬品(Best Pharmaceutical Agent)賞」を受賞したことを発表した。 アイセントレスは、世界で初めてのインテグラーゼ阻害薬で、日本では10年ぶりとなる新しい作用機序のHIV感染症治療薬。2008年7月7日に日本国内で発売し、現在世界50カ国以上で承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.banyu.co.jp/content/corporate/newsroom/2008/product_news_1003.html

10052.

すべての女性のための子宮頸がん情報サイト 「allwomen.jp」オープン

グラクソ・スミスクライン株式会社は10月6日、一般の方向けの子宮頸がん情報サイト「allwomen.jp」(http://allwomen.jp)を開設したと発表した。子宮頸がんから身を守るために知っておいてほしい情報を中心に掲載されている。また、がんに対する意識がさほど高くはない若い世代、特に20~30歳代の女性にも親しみやすい構成・内容となっている。主なコンテンツは以下の通り。●3 Facts:たくさんの誤解、たった3つの事実●7 Days Story:7日ではじめる、わたしの子宮頸がん対策●Cervical Cancer:「子宮頸がん」について詳細はプレスリリースへhttp://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2008_07/P1000501.html

10053.

テルミサルタン、有意な予後改善効果はない:TRANSCEND試験

アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)テルミサルタンは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬に不耐用な心血管疾患患者で良好な耐用性を示すものの有意な予後改善効果はないことが、カナダMcMaster大学のSalim Yusuf氏らTRANSCEND試験の研究グループによって報告された。ACE阻害薬は主要な心血管イベントを抑制するが患者の約20%は耐用性がない。不耐用のおもな原因は咳嗽で、特に女性やアジア人に不耐用例が多いという。Lancet誌2008年9月27日号(オンライン版2008年8月31日号)掲載の報告。約6,000例が参加した大規模な無作為化対照比較試験Telmisartan Randomised AssessmeNt Study in ACE iNtolerant subjects with cardiovascular Disease(TRANSCEND)試験は、心血管疾患および臓器障害を有する糖尿病のうちACE阻害薬に不耐用な患者を対象に、テルミサルタンの有用性を検討する無作為化対照比較試験。2001年11月~2004年5月の間に40ヵ国630施設から5,926例が登録された。3週間のrun-in期間ののち、テルミサルタン群(80mg/日、2,954例)あるいはプラセボ群(2,972例)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、心血管死、心筋梗塞、脳卒中、心不全による入院の複合エンドポイントとした。耐用性は良好だが、主要評価項目に有意差なしフォローアップ期間中央値は56ヵ月、全例で有効性解析が可能であった。平均血圧は試験期間中を通じてプラセボ群よりもテルミサルタン群で低かった[重み付けされた両群間の差の平均値:4.0/2.2(SD 19.6/12.0)mmHg]。主要評価項目の発生率はプラセボ群17.0%(504例)、テルミサルタン群15.7%(465例)と、両群で同等であった(ハザード比:0.92、95%信頼区間:0.81~1.05、p=0.216)。副次評価項目である心血管死、心筋梗塞、脳卒中の複合エンドポイントの発生率は、プラセボ群の14.8%(440例)に対しテルミサルタン群は13.0%(384例)と有意に低かった(ハザード比:0.87、95%信頼区間:0.76~1.00、非補正p値=0.048)が、補正後は有意差が消失した(p=0.068)。心血管疾患による入院率は、プラセボ群の33.0%(980例)に対しテルミサルタン群は30.3%(894例)と有意に優れた(相対リスク:0.92、95%信頼区間:0.85~0.99、p=0.025)。薬剤の恒久的な中止例は、プラセボ群よりもテルミサルタン群で少ない傾向が見られた[21.6%(639例) vs. 23.8%(705例)、p=0.055]。もっとも高頻度な中止理由は血圧低下症状であった[プラセボ群:0.54%(16例)、テルミサルタン群:0.98%(29例)]。併用投与でベネフィットをもたらす可能性も研究グループは、「テルミサルタンはACE阻害薬に不耐用な心血管疾患および糖尿病患者で良好な耐用性を示した。心不全による入院を含めた主要評価項目に有意差は認めなかったが、副次評価項目である心血管死、心筋梗塞、脳卒中の複合エンドポイントのリスクはテルミサルタン群で中等度に低下する傾向が見られた」と結論している。また、「今回の結果に加えPRoFESS、HOPE、LIFE、ADVANCE、ONTARGETなどの知見を考慮すると、他の確立された治療法と併用すればテルミサルタンは中等度の付加的なベネフィットをもたらすことが示唆される。薬剤の耐用性と心血管イベントに対する効果の観点からは、ACE阻害薬に不耐用な心血管疾患患者、高リスク糖尿病患者の治療薬となる可能性もある」と考察している。(菅野守:医学ライター)

10054.

脳梗塞発症3~4.5時間後のrt-PA静注療法は有効だが……

急性期脳梗塞に対し唯一承認された治療法は、rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法だが、発症から3時間以上経過した後の投与については、有効性と安全性が確立されていなかった。ドイツ・ハイデルベルク大学のWerner Hacke氏らECASS(European Cooperative Acute Stroke Study)研究グループは、発症後3~4.5時間に投与されたrt-PAの有効性と安全性を検証した結果、「臨床転帰は改善するが、症候性頭蓋内出血を伴う所見が高頻度にみられる」と報告した。NEJM誌2008年9月25日号より。プラセボ投与と等分し90日後の障害の有無を比較急性期脳梗塞患者のうち、CT検査で脳内出血または重い梗塞のある患者を除き、rt-PA静注群(0.9mg/kg)またはプラセボ投与を受けるよう、等分に無作為二重盲検試験に割り付けた。主要エンドポイントは90日時点の障害とし、転帰良好(無症状を0、死亡を6とする0~6の尺度で0または1)か、転帰不良(同2~6)に分けた。副次エンドポイントは、4つの神経学的スコアと障害スコアを統合した総合的な転帰解析の結果とした。安全性エンドポイントは、死亡、症候性頭蓋内出血および他の深刻な有害事象とした。転帰はやや改善されるが症候性頭蓋内出血も高頻度登録された患者計821例を、rt-PA静注群418例、プラセボ群403例に割り付けた。rt-PA投与時間の中央値は3時間59分。rt-PA群のほうがプラセボ群より転帰良好の患者がより多かった(52.4%対45.2%、オッズ比:1.34、95%信頼区間:1.02~1.76、P = 0.04)。総合解析の結果も、rt-PA群のほうがプラセボ群より転帰は改善された(1.28、1.00~1.65、P

10055.

北米の院外心停止の発生率と転帰には有意な地域格差

 院外心停止はよく見られる致死的なイベントだが、院外心停止の発生率と転帰は地域の医療政策と関連しているのだろうか。検証にあたった米国・ワシントン大学のGraham Nichol氏らは「有意で重大な地域格差がある」と報告した。JAMA誌2008年9月24日号より。米国・カナダの10地域で救急医療の対象者を追跡 研究は2006年5月1日~2007年4月30日にかけて、北米の10地域(米国8地域、カナダ2地域)で行われた「Resuscitation Outcomes Consortium(救急蘇生転帰共同事業体)」による院外心停止に関する前向き観察研究の全対象者を退院まで、2008年6月28日時点で利用可能なデータで追跡した。対象者(0~108年歳)は、救急医療サービスシステム(EMS:emergency medical services)スタッフによって、外傷はなく、体外除細動または心臓マッサージ、救急蘇生法が試みられたと評価された者。 主要転帰尺度は発症率、死亡率、致死率と、EMSスタッフにより評価・治療された生存退院患者、および心室細動が初発症状かどうか。地域ごとの発生率と転帰には有意で重要な格差 10地域の合計人口は2,140万人で、期間中に2万520例の心停止があった。このうち合計1万1,898例(心停止全体の58.0%)は蘇生が試みられ、2,729例(処置されうちの22.9%)は、初発症状が、心室細動、または心室頻拍、心室律動、自動体外式除細動器(AED)によるものだった。 生存退院したのは954例(全体の4.6%)だった。 全地域の心停止発生率(EMS治療を受けた)の中央値は、人口10万人につき52.1(四分位数間領域:48.0~70.1)だった。生存率は3.0~16.3%と幅があり、中央値は8.4%(5.4~10.4%)だった。 心室細動が初発の中央値は人口10万人につき12.6(10.6~5.2)で、生存率は7.7~39.9%、中央値は22.0%(15.0~24.4%)で、発生率と地域には有意な差があった(P<0.001)。 Nichol氏は「北米10地域では、院外心停止の発生率と転帰に有意で重大な地域差があった。地域格差の縮小には、入院前の救急医療に対して、より資源を配分することを検討すべき」と結論している。

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1次救命処置(BLS)、2次救命処置(ALS)打ち切りルールの妥当性

院外心停止に対する、1次救命処置(BLS)および2次救命処置(ALS)の打ち切りルールに関する検証研究が、CARES Surveillance Groupによって行われた。ルール確定は、乏しい医療資源の活用につながるとの観点による。JAMA誌2008年9月24日号掲載。8都市からの院外停止報告例7,235例を検証OPALS(Ontario Prehospital Advanced Life Support)研究グループによって提示されている、1次救命処置(BLS)および2次救命処置(ALS)の2つの院外蘇生術の打ち切りに関するルールを見定める検証研究は、2005年10月1日~2008年4月30日の間の、CARES(Cardiac Arrest Registry to Enhance Survival)のデータを用いて行われた。CARESに報告されていた、8都市(アンカレッジ、アトランタ、ボストン、ローリー、シンシナティ、コロンブス、オースティン、ヒューストン)にわたる病院および救急医療サービスシステム(EMS:emergency medical services)からの院外停止患者報告例7,235例のうち、5,505例が解析対象データとして用いられた(ただし症例報告のうち50.5%がアトランタからのものである)。主要評価項目は、BLSおよびALSそれぞれの蘇生術打ち切りルールと患者が生存退院したこととの、特異性および陽性予測値。BLSルール、ALSルールともに高パフォーマンスを有している全体の退院生存率は、7.1%(n=392)であった。BLS基準を満たした患者2,592例(47.1%)で蘇生を打ち切った患者のうち、生存退院した患者は5例(0.2%)のみだった。ALS判定基準を満たした患者1,192例(21.7%)では、生存退院した者はいなかった。BLSルールが生存退院不可を予測する特異性は0.987(95%信頼区間:0.970~0.996)、陽性予測値は0.998(0.996~0.999)だった。ALSルールが生存退院不可を予測する特異性は1.000(0.991~1.000))、陽性予測値は1.000(0.997-1.000)だった。研究グループは、「本検証研究で、BLSとALSでの蘇生打ち切りルールは、生存がほとんど見込めない院外心停止患者を同定するのに高いパフォーマンスを有するものである」と結論している。(朝田哲明:医療ライター)

10057.

UPLIFT発表!チオトロピウムは心血管疾患のリスクを増大させない

10月5日、欧州呼吸器学会議(ERS2008)において、COPDのファーストライン治療として用いられる長時間作用型抗コリン薬の大規模試験UPLIFT(Understanding Potential Long-term Impacts on Function with Tiotropium)の結果が発表された。その中で、呼吸機能を4年間継続して有意に改善するとともに、有意な死亡率の低下が初めて認められたと報告された。また、最近注目を集めた安全性の問題に関しても、JAMAに掲載された「抗コリン薬がCOPD患者の心血管系副作用リスクを増加させる」とのメタ解析に対して、今回のUPLIFT試験では、心疾患や脳卒中などに関してチオトロピウムによる有意なリスク増大はみられず、むしろ心筋梗塞などに関してはリスクが低下したと報告された。  ●詳細なレポート(和歌山県立医科大学内科学第三講座教授一ノ瀬正和先生のインタビュー)は下記からご覧くださいhttp://www.carenet.com/pulmonol/ers2008/interview01.html

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RAD001の最新の試験結果発表、進行性腎細胞がん患者の無増悪生存期間をさらに延長  

ノバルティス ファーマ株式会社は、スウェーデンのストックホルムで開催された「第33回欧州臨床腫瘍学会(ESMO: European Society for Medical Oncology)」において、標準的な治療法が無効となった進行性腎細胞がんの患者に対するRAD001(一般名:エベロリムス)の潜在的ベネフィットが、新しいデータによって改めて示されたと発表した。RECORD-1(REnal Cell cancer treatment with Oral RAD001 given Daily)試験の最新の知見によると、RAD001の投与を受けた患者の無増悪生存期間の中央値が、プラセボ群の1.9カ月に対し、約5カ月であったことがわかった。さらに、RAD001による治療を10カ月以上継続した患者の25%において、腫瘍の増大は認められなかったという。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080929_02.html

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RAD001単独投与あるいはサンドスタチンLARとの併用で膵内分泌腫瘍の増殖を抑制

ノバルティス ファーマ株式会社は、スウェーデンのストックホルムで開催された「第33回欧州臨床腫瘍学会(ESMO: European Society for Medical Oncology)」において、RAD001(一般名:エベロリムス)とサンドスタチンLAR(一般名:酢酸オクトレオチド)の併用、あるいはRAD001の単独投与によって、稀少疾患で難治性のがんである膵臓の神経内分泌腫瘍(膵内分泌腫瘍: Pancreatic Neuroendocrine Tumors)の患者の腫瘍の増殖が抑制されるという新しいデータが示されたと発表した。化学療法が奏効しなくなった膵内分泌腫瘍の患者を対象にRAD001の1日1回投与とサンドスタチンLARの月1回投与の併用、またはRAD001の1日1回の単独投与を行った結果、併用療法群の患者の82%、単独療法群の患者の77%において、腫瘍の縮小または安定が認められたという。詳細はプレスリリースへhttp://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080929_03.html

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現状の一般医療保険制度は脳卒中治療の遅れを招く:イギリス

一過性脳虚血発作(TIA)と軽度脳卒中は再発リスクが高く、英国国立医療技術評価機構(NICE)では脳卒中戦略として、発症後24時間以内の診察が必要と指導している。しかし2004年に英国で導入された、プライマリ・ケアの新しい一般医療保険サービス制度(GMS:general medical services)では、開業医が患者を診察するべき「責務」は、月曜~金曜日の午前8時~午後6時半と規定するものだった。最近、夜間・週末の医療アクセスを改善する契約変更が提案されたが、臨床転帰への影響は不明であることから、オックスフォード大学のDaniel S Lasserson氏らが、医師の開業時間と発症後に連絡がつくまでの時間を検証。結果は、「戦略達成には、プライマリ・ケアへのアクセス改善が必要」と報告するに至るものだった。BMJ誌2008年9月18日号より。9施設の患者9万1千例を4年間追跡前向きコホート研究「Oxford vascular study」としてデザインされた本研究は、一般開業医の診療時間と、TIAおよび軽度脳卒中の発症から24時間以内に受診可能性について、オックスフォード近郊の一般開業医9施設を対象に、2002年4月1日から2006年3月31日まで患者9万1千例を追跡したもの。主要評価項目は、TIAか軽度脳卒中が、夜間・週末(時間外)に発症した場合と、診療時間に発症した場合。速やかな治療を受けられなかった13例は再発TIA 359例と軽度脳卒中434例のうち、診療時間中に発症した患者が開業医と連絡をつけるまでの時間の中央値(四分位数間領域)は4.0時間(1.0~45.5時間)だった。診療時間中に発症した患者の68%は、24時間以内に連絡がついていた。しかし時間外に発症した場合、開業医に連絡した時間の中央値(四分位数間領域)は、GMS規定の登録医へ連絡をつけようとした患者の場合は24.8時間(9.0~54.5時間)だった。これに対して緊急医療サービスを利用した者は1.0時間(0.3~2.6時間)だった(P

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