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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第14回
2014/11/27 家庭医療のパール
1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第14回
https://www.carenet.com/report/series/internal/pearl/14.html
一般名 | dl-イソプレナリン塩酸塩徐放カプセル |
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YJコード | 1339001N1039 |
剤型・規格 | カプセル剤・7.5mg1カプセル |
薬価 | 10.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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内耳障害に基づく「眩暈」。
dl-イソプレナリン塩酸塩として1回7.5~15mgを1日3回経口投与する(22.5~45.0mg/日)。なお、年齢、症状により適宜増減する。
(禁忌)1.重症冠動脈疾患の患者[冠動脈疾患が悪化する恐れがある]。2.頭部外傷直後及び頚部外傷直後の患者[頚部交感神経が興奮している場合、眩暈が悪化することがある]。3.カテコールアミン製剤投与中(アドレナリン等)、エフェドリン投与中、メチルエフェドリン投与中の患者。(慎重投与)1.甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症が悪化する恐れがある]。2.糖尿病の患者[糖尿病が悪化する恐れがある]。3.高血圧症の患者[血圧が上昇する恐れがある]。4.心疾患のある患者[動悸、不整脈等が現れる恐れがある]。(重要な基本的注意)過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こす恐れがあるので、使用が過度にならないように注意する。(相互作用)1.併用禁忌:カテコールアミン製剤(アドレナリン等<ボスミン>)、エフェドリン、メチルエフェドリン[不整脈、場合によっては心停止を起こす恐れがある(アドレナリン作動性神経刺激の増大が起こることが考えられる)]。2.併用注意:1).β2-刺激剤(サルブタモール等)[不整脈、場合によっては心停止を起こす恐れがある(アドレナリン作動性神経刺激の増大が起こることが考えられる)]。2).キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン水和物、ジプロフィリン等)[低カリウム血症による不整脈を起こす恐れがある(キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる)]。3).ステロイド剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等)、利尿剤(フロセミド等)[低カリウム血症による不整脈を起こす恐れがある(ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる)]。4).強心配糖体(ジゴキシン等)[不整脈を起こす恐れがある(ともに異所性調律生成を誘発することがあり、併用により不整脈が起こる可能性が高くなることが考えられる)]。(高齢者への投与)一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(マウス、ハムスター)で催奇形作用が報告されている]。<参考>催奇形性:妊娠マウスに臨床用量の数千倍投与した結果、口蓋裂、下顎骨欠損及び指の欠損の発現頻度が高かった。妊娠ハムスターに0.003~34.8mg/kgを1回皮下投与した結果、高用量で脳露出、曲尾、臍帯ヘルニアなどの奇形が認められた。(過量投与)1.過量投与時の症状:副作用症状(頻脈、心悸亢進、神経過敏、悪心等の交感神経過剰興奮症状)が強く現れる恐れがある。また、過度の使用により、心停止あるいは重篤な気道抵抗上昇等を起こす恐れがある。2.過量投与時の処置:直ちに本剤の投与を中止し、症状に応じて、救急処置や一般的維持療法を行う(本剤が透析により除去されるかは明らかではない)。(適用上の注意)1.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。2.服用時:徐放製剤であるため、カプセル中の顆粒を噛まずに服用させる。(保管上の注意)遮光した気密容器。
総症例3,545例中、副作用が認められたのは185例(5.22%)220件で、その主なものは心悸亢進79件(2.23%)、胃部不快感28件(0.79%)、嘔気13件(0.37%)、頭痛12件(0.34%)、食欲不振10件(0.28%)等であった(承認時までの調査及び1979年7月までの集計)。1.重大な副作用重篤な血清カリウム値の低下:β2-刺激剤により重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)が報告されている。また、キサンチン誘導体併用、ステロイド剤併用及び利尿剤併用により、β2-刺激剤による血清カリウム値低下作用が増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意する。更に、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがあるので、このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。2.その他の副作用1).過敏症:(0.1~5%未満)発疹[発現した場合には投与を中止する]。2).循環器:(0.1~5%未満)心悸亢進(頻脈)[発現した場合は減量又は投与を中止する]。3).消化器:(0.1~5%未満)胃部不快感、嘔気、嘔吐、食欲不振、口渇、胸やけ、下痢、(0.1%未満)腹痛、胃痛、口内炎。4).精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、頭重感、眠気、手足の震え、ふらふら感。5).その他:(0.1~5%未満)息切れ、(0.1%未満)ほてり、顔面浮腫。
1.脳循環改善作用脳血管拡張作用と心送血量増加作用により脳循環改善作用を示す(イヌ)。特に患側の椎骨動脈血流量を選択的に増加させ、左右差を改善する(患者)。2.内耳液代謝改善作用内耳血流改善作用とNa、Kポンプの亢進作用により、病的となった内耳液の産生・吸収機構を正常化する(モルモット)。
メニエール病を始めとする各種めまいを対象とした二重盲検比較試験及び一般臨床試験で、めまい発作、めまい感、耳鳴、足踏検査(閉眼)等の自・他覚所見の改善が認められている。