1.
治療抵抗性双極性障害治療の現在と今後の方向性
2023/02/02 医療一般
治療抵抗性双極性障害治療の現在と今後の方向性
https://www.carenet.com/news/general/carenet/55822
一般名 | エキセナチドキット(2) |
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YJコード | 2499411G4025 |
剤型・規格 | キット類・2mg1キット |
薬価 | 3234.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1.
治療抵抗性双極性障害治療の現在と今後の方向性
2023/02/02 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/55822
2.
2型糖尿病の子どもの4人に1人は肥満でない
2023/01/19 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/hdn/55742
3.
1型糖尿病は子どもの学業成績に影響を及ぼしていない
2023/01/17 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/hdn/55702
4.
アラーム付き間歇スキャンCGM vs. SMBG-試合前から勝負あり?(解説:住谷哲氏)
2023/01/10 CLEAR!ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/55688
5.
英語で「皮下注射」は?【1分★医療英語】第61回
2023/01/04 1分★医療英語
英語で「皮下注射」は?【1分★医療英語】第61回
https://www.carenet.com/series/english/cg003410_061.html
2型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤及びチアゾリジン系薬剤(各薬剤単独療法又は併用療法を含む)による治療で十分な効果が得られない場合に限る)。(効能又は効果に関連する注意)本剤は、食事・運動療法に加えてSU剤、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤の各薬剤の単独療法、又はSU剤とビグアナイド系薬剤、SU剤とチアゾリジン系薬剤、ビグアナイド系薬剤とチアゾリジン系薬剤との併用療法を行っても十分な効果が得られない場合に限り適用を考慮すること〔8.1参照〕(SU剤:スルホニルウレア剤)。
通常、成人には、エキセナチドとして、2mgを週に1回、皮下注射する。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリン製剤による速やかな高血糖の治療が必須となるので、本剤の投与は適さない]。2.3.重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]。2.4.透析患者を含む重度腎機能障害のある患者〔9.2.1、16.6.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.本剤からバイエッタ皮下注に切り替える際には、本剤とバイエッタ皮下注では併用可能な薬剤が異なることに留意すること〔5.効能又は効果に関連する注意の項参照〕。8.2.本剤はインスリン製剤の代替薬ではないため、本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること(インスリン依存状態の患者で、インスリン製剤からエキセナチド製剤に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている)。8.3.投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3~4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、適切に他の治療薬への切り替えを行うこと。8.4.本剤の投与を新たに開始する際には効果発現までの期間を考慮すること(空腹時血糖が低下し安定するまでに約3週間かかる場合がある)。8.5.本剤中止後も効果が持続する可能性を考慮し、本剤中止後も血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること(本剤は持続性製剤であるため、本剤中止後も有効血中濃度が持続する)〔16.1.1、16.1.2参照〕。8.6.バイエッタ皮下注から切り替える際には一時的に血糖値が上昇することがあるので留意する(なお、一般的に血糖値は投与2週間以内に改善がみられる)。8.7.急性膵炎が発現した場合は、本剤の投与を中止し、再投与しないこと。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること〔9.1.2、11.1.3参照〕。8.8.胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、慎重に対応すること〔9.1.2、11.1.3参照〕。8.9.インスリン製剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤又はジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤との併用については、検討が行われていない。8.10.本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.4、11.1.1参照〕。8.11.低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること〔11.1.1参照〕。8.12.本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、甲状腺関連の異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること〔15.2参照〕。8.13.本剤の臨床試験において心拍数増加がみられている。心拍数の増加が持続的にみられた場合には患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。8.14.本剤の自己注射にあたって、次の点に留意すること。・本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。・本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。・本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.糖尿病胃不全麻痺等の重度胃腸障害のある患者:胃腸障害の症状が悪化するおそれがある(十分な使用経験がない)。9.1.2.膵炎の既往のある患者〔8.7、8.8、11.1.3参照〕。9.1.3.腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者:腸閉塞を起こすおそれがある〔11.1.5参照〕。9.1.4.低血糖を起こすおそれのある次の患者又は状態。・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。・激しい筋肉運動。・過度のアルコール摂取者。〔8.10、11.1.1参照〕。(腎機能障害患者)9.2.1.重度腎機能障害のある患者:重度腎機能障害のある患者(透析患者又はクレアチニンクリアランス[CLCR]が30mL/min未満の患者)には投与しないこと(本剤の消化器系副作用により忍容性が認められていない)〔2.4、16.6.1参照〕。9.2.2.中等度又は軽度の腎機能障害のある患者:本剤の長期臨床試験の併合解析において、スルホニルウレア剤との併用時に、軽度腎機能障害(CLCR=50~80mL/min)を有する患者では腎機能が正常な患者と比べ軽微な低血糖症及び低血糖症状の発現割合が高く、また国内外における中等度腎機能障害(CLCR=30~50mL/min)を有する患者での検討例数は少数である〔16.6.1参照〕。(肝機能障害患者)中等度以上の肝機能障害患者の安全性を検討した臨床試験は実施していない。国内臨床試験において、肝疾患、急性肝炎、慢性肝炎の顕著な臨床徴候又は症状が認められる患者またはスクリーニング時にALTが基準値の2.5倍を超える患者は除外されている。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないで、インスリン製剤を使用すること(動物実験では、妊娠ウサギにエキセナチド22μg/kg/日(ヒトに本剤の2mgを1週間に1回皮下投与した場合の血漿中曝露量の49.5倍)以上又は妊娠マウスにエキセナチド68μg/kg/日(ヒトに本剤の2mgを1週間に1回皮下投与した場合の血漿中曝露量の5.4倍)以上を皮下投与した場合に、母動物体重減少及び母動物摂餌量低下に起因した胎仔発育遅延(ウサギ)、胎仔骨格への影響並びに胎仔と新生仔発育遅延(マウス)が報告されており、また、妊娠ラットに本剤0.3mg/kg(ヒトに本剤の2mgを1週間に1回皮下投与した場合の血漿中曝露量の1.7倍)以上を3日に1回皮下投与した場合、胎仔体重低下が認められたが、3mg/kg(ヒトに本剤の2mgを1週間に1回皮下投与した場合の血漿中曝露量の10.9倍)まで催奇形性は認められなかった)。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(授乳マウス)では、乳汁中へ移行することが報告されている)。(小児等)小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。(高齢者)患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)〔16.6.2参照〕。(相互作用)10.2.併用注意:1).糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤、インスリン製剤、SGLT2阻害剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖の発現に注意すること(血糖降下作用が増強される)。特に、スルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するため、スルホニルウレア剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。2).血糖降下作用が増強される薬剤(β-遮断剤、サリチル酸誘導体、モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤等)[低血糖の発現に注意し、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強される)]。3).血糖降下作用が減弱される薬剤(アドレナリン、副腎皮質ステロイド、甲状腺ホルモン等)[血糖値が上昇してコントロール不良になることがあるので、食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意し、併用時は血糖値コントロールに注意し、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること(血糖降下作用が減弱される)]。4).クマリン系薬剤<経口>(ワルファリンカリウム<経口>)〔16.7.2参照〕[バイエッタ皮下注においてワルファリンのtmaxが約2時間遅延したとの報告があり、ときに出血をともなうINR増加が報告されている(本剤の胃内容物排出遅延作用による)]。5).HMG-CoA還元酵素阻害剤<経口>〔16.7.1参照〕[バイエッタ皮下注においてロバスタチン(国内未承認)のAUCが40%・Cmaxが28%低下し、tmaxが4時間遅延したとの報告がある(本剤の胃内容物排出遅延作用による)]。(過量投与)13.1.症状バイエッタ皮下注の外国臨床試験において1回100μg(バイエッタ皮下注の最大推奨用量の10倍)が投与された2型糖尿病患者で、重度悪心・重度嘔吐及び血糖値急激低下が報告されている。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。14.1.1.使用前に専用懸濁用液に濁りが無く浮遊物が無いか確認を行い、懸濁後、白色から白濁色になっているのを確認できたときのみ使用すること。14.1.2.本剤は専用懸濁用液と懸濁後すぐに投与すること。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.注射針は付属のものを用いること。14.2.2.投与経路:必ず皮下投与とし、静脈内、筋肉内には投与しないこと。14.2.3.投与部位:腹部・大腿部又は上腕部に皮下投与すること。同一部位に繰り返し注射することは避けることが望ましい。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報タンパク製剤及びペプチド製剤では免疫原性を示すことが知られており、本剤投与により抗体が発現する可能性があり、高抗体価の患者で有効性が減弱する可能性が示唆されている。なお、ほとんどの患者で、抗体価の程度は時間がたつにつれて低下する。海外の臨床試験では、試験終了時点で低抗体価の患者は約45%で認められたが、血糖コントロールは抗体陰性の患者と同様であった。一方、高抗体価の患者は約5%で認められたが、各々の患者の血糖コントロールにはばらつきがあり有効性を予測できるものではなかった。また、注射部位反応は抗体陰性の患者において発現率が低く、高抗体価の患者において発現率が高い傾向が認められた。15.2.非臨床試験に基づく情報エキセナチド量として0.3、1.0、3.0mg/kg/回の用量で本剤を2週に1回投与したがん原性試験において、全投与群のラットで甲状腺C細胞腫瘍(腺腫及びC細胞癌の合計)の発生頻度が増加した(ヒトに本剤の2mgを週1回投与した場合の血漿中曝露量の1.1~16.2倍に相当)。甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する、本剤の安全性は確立していない〔8.12参照〕。(取扱い上の注意)凍結を避け、2~8℃の冷蔵で遮光保存すること(やむを得ず室温で保存する場合は、30℃以下で遮光して保存し、4週間以内に使用し、針詰まりが生じるおそれがあるので、30℃を超える場所で保存しないこと)。(保管上の注意)2~8℃で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.低血糖(頻度不明):低血糖症状(脱力感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)を起こすことがある。低血糖症状が認められた場合、本剤あるいは併用している経口糖尿病用薬を一時的に中止するか、あるいは減量するなど慎重に投与すること。また、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合は、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時低血糖症状が認められた場合は、ブドウ糖を投与すること〔8.10、8.11、9.1.4、10.2、17.1.1、17.1.2参照〕。11.1.2.腎不全(頻度不明):腎障害が知られている薬剤を使用している患者又は脱水状態に至る悪心・脱水状態に至る嘔吐・脱水状態に至る下痢等の症状のある患者において、急性腎障害、慢性腎不全悪化、クレアチニン上昇、腎機能障害があらわれ透析を必要とする例が報告されている。11.1.3.急性膵炎(0.2%):急性膵炎に特徴的な症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)に注意すること。膵炎と診断された場合には、本剤を再投与しないこと。非常にまれであるが、壊死性膵炎又は出血性膵炎あるいは死亡に至るなどの致命的経過をたどった症例が報告されている〔8.7、8.8、9.1.2参照〕。11.1.4.アナフィラキシー反応、血管浮腫(頻度不明)。11.1.5.腸閉塞(頻度不明):高度便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止する〔9.1.3参照〕。11.2.その他の副作用1).精神神経系:(1~5%未満)浮動性めまい、(1%未満)頭痛、味覚異常、傾眠。2).消化器:(5%以上)悪心(12.7%)、下痢、嘔吐、便秘、食欲減退、(1~5%未満)消化不良、腹部不快感、腹部膨満、(1%未満)鼓腸、腹痛、逆流性食道炎、上腹部痛、胃炎、胃排出遅延、(頻度不明)おくび。3).肝臓:(1%未満)肝機能異常。4).腎臓:(頻度不明)血中クレアチニン増加。5).代謝異常:(1%未満)体重減少、(頻度不明)脱水。6).皮膚:(1%未満)発疹、皮膚そう痒症、紅斑、脱毛症、じん麻疹、(頻度不明)全身性そう痒症、斑状皮疹、丘疹。7).注射部位:(5%以上)注射部位硬結(19.7%)、注射部位そう痒感、(1~5%未満)*注射部位結節、注射部位紅斑、(1%未満)注射部位疼痛、注射部位出血、注射部位腫脹、(頻度不明)注射部位発疹、注射部位膿瘍、注射部位蜂巣炎[*:注射部位結節の発現は重合体マイクロスフェア(d,l-ラクチド・グリコリド共重合体)製剤による特徴として知られている。外国での臨床試験における報告では、ほとんどの結節は無症候性であり、投与の中止に至らず、4~8週間で改善した]。8).その他:(1%未満)疲労。
18.1作用機序本剤の有効成分であるエキセナチドは化学合成されたペプチドで、トカゲ(HelodermaSuspectum)由来のエキセンディン‐4(Exendin‐4)と同じ39個のアミノ酸配列を有し、そのN末端配列がヒトGLP‐1と異なることから、内因性ペプチド分解酵素であるジペプチジルペプチダーゼ‐4による分解に抵抗性を示し、作用が持続する。本剤は、このエキセナチドを生分解性のd,l‐ラクチド・グリコリド共重合体(50:50)(PLGA)のマイクロ粒子内に包埋することにより、1週間に1回の皮下投与で、エキセナチドを1日2回皮下投与する製剤(バイエッタ皮下注)と同様な効果を示すよう設計された徐放性製剤である。18.2GLP‐1受容体アゴニスト作用エキセナチドは、invitro試験において内因性GLP‐1と同様にGLP‐1受容体に結合し、細胞内cAMPを増加させるGLP‐1アゴニスト活性を示した。18.3血糖上昇抑制作用18.3.1血糖降下作用日本人2型糖尿病患者を対象とした10週間の試験において、0.8注)及び2.0mgの本剤を週1回反復皮下投与した。投与開始時(ベースライン)から投与10週時までのHbA1c変化量(平均値±標準偏差)は、プラセボ群で-0.4±0.3%、本剤0.8mg注)群で-1.0±0.7%、本剤2.0mg群で-1.5±0.7%であった。空腹時血糖値変化量(平均値±標準偏差)は、プラセボ群で-20.5±20.4mg/dL、本剤0.8mg注)群で-25.2±10.9mg/dL、本剤2.0mg群で-50.8±27.8mg/dLであった。また、食事負荷試験の結果、食後2時間の血糖値の変化量(平均値±標準偏差)は、プラセボ群で-8.8±26.9mg/dL、本剤0.8mg注)群で-50.0±41.1mg/dL、本剤2.0mg群で-59.7±26.8mg/dLであった。糖尿病モデルであるZDFラット(Zuckerdiabeticfatty(ZDF)/Gmi‐(fa/fa))を用いた単回皮下投与試験において、本剤は1カ月後の空腹時血糖値及びHbA1cを溶媒対照群に比し有意に改善し、本剤の作用が持続することが確認された。注)本剤の承認された用法・用量は、エキセナチドとして、2mgを週に1回皮下投与である。18.3.2グルコース依存性血糖降下作用糖尿病疾患モデルマウス(db/db及びob/ob)を用いたinvivo試験において、エキセナチドは血糖降下作用を示し、血中グルコース濃度の投与前値と投与前後の変化量に相関が認められた。18.3.3グルコース応答性インスリン分泌作用ラット膵島細胞を用いたinvitroインスリン分泌能試験において、エキセナチドは低グルコースレベルでは作用を示さず、高グルコースレベルで認められるインスリン分泌を増強した。また、糖尿病モデルラットを用いたinvivo反復投与試験において、エキセナチドは摂餌量を同等にした対照群に比し膵β細胞重量に有意な変化を示さなかったが、インスリン感受性を有意に改善し、膵β細胞重量とインスリン感受性との積(インスリン感受性で補正した膵β細胞量)を有意に増加した。更に糖尿病モデルラットを用いたinvivo反復投与試験において、エキセナチドは溶媒対照群に比し、血漿中Cペプチドを有意に増加した。同様に、ZDFラットを用いた本剤の単回投与試験において、投与1カ月後でもインスリン感受性の改善及び血漿中Cペプチドの増加が確認された。18.3.4グルカゴン分泌抑制作用ラットを用いたinvivo高血糖クランプ試験において、エキセナチドは溶媒対照群に比し、グルカゴン分泌を有意に抑制した。18.3.5胃内容物排出遅延作用ラットを用いたinvivo胃内容物排出試験において、エキセナチドは用量に依存した胃内容物排出遅延作用を示した。18.4体重減少作用ラットを用いたinvivo反復投与試験において、エキセナチドは摂餌量を抑制し、溶媒投与群に比し有意な体重減少を示した。ZDFラットを用いた本剤の単回投与試験においても用量依存的に摂餌量は低下し、投与10日後での体重減少が確認された。18.5インスリン抵抗性改善作用ラットにエキセナチドを反復投与した後に実施したinvivo正常血糖高インスリンクランプ試験において、エキセナチドはグルコース注入速度/血漿中インスリン濃度比を溶媒対照群に比し有意に上昇させ、インスリン抵抗性改善作用を示した。同様な作用は、ZDFラットを用いた本剤の単回投与試験において、投与1カ月後でも確認された。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相比較試験経口血糖降下薬単剤(ビグアナイド系薬剤)又は2剤(ビグアナイド系薬剤及びチアゾリジン系薬剤)を服用し十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者427例(本剤投与群:215例、インスリングラルギン群:212例)に、本剤2.0mgを週1回又はインスリングラルギンを1日1回皮下に追加投与した。主要評価項目は、投与開始時(ベースライン)から投与26週時までのHbA1cの変化量とした。その結果、HbA1c変化量(最小二乗平均値±標準誤差)は、本剤投与群-1.11%±0.06%、インスリングラルギン群-0.68%±0.06%であった。HbA1c変化量の群間差は-0.43%±0.08%(95%信頼区間:-0.59%、-0.26%)であり、群間差の95%信頼区間の上限が0.4%未満であることから、本剤のインスリングラルギンに対する非劣性が示された。体重の変化量(ベースラインから26週後、最小二乗平均値±標準誤差)は本剤投与群で-1.67±0.17kgと減少したのに対し、インスリングラルギン群で0.34±0.17kgと増加した。本剤投与群215例中、投与後26週間で低血糖症は21例(9.8%)に認められ、第三者の手助けを必要とした低血糖症は認められなかった。なお、本試験ではスルホニルウレア剤を本剤開始前に中止している。投与後26週間の副作用発現頻度は、本剤投与群で58.6%(126/215例)及びインスリングラルギン群で15.6%(33/212例)であった。主な副作用は注射部位硬結(本剤投与群27.0%[58/215例]、インスリングラルギン群1.4%[3/212例])及び悪心(本剤投与群11.2%[24/215例]、インスリングラルギン群1.9%[4/212例])であった。[11.1.1参照]17.1.2アジア地域での第III相比較試験本試験は日本、中国、韓国、インド及び台湾で実施した国際共同治験で、経口血糖降下薬単剤(スルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤)又はこれらの経口血糖降下薬を2種類併用で服用し効果不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤2.0mgを週1回又はバイエッタ皮下注10μgを1日2回皮下投与した。無作為割付された後、1回以上治験薬を投与された被験者は678例(本剤投与群:340例、バイエッタ皮下注群:338例)であり、そのうち日本人の割合は22.9%[155例(本剤投与群:78例、バイエッタ皮下注群:77例)]であった。主要評価項目は、投与開始時(ベースライン)から投与26週時までのHbA1cの変化量とした。その結果、HbA1c変化量(最小二乗平均値±標準誤差)は、本剤投与群-1.43%±0.07%、バイエッタ皮下注群-1.12%±0.07%であった。HbA1c変化量の群間差は-0.31%±0.09%(95%信頼区間:-0.49%、-0.14%)であり、群間差の95%信頼区間の上限が0.4%未満であることから、本剤投与群のバイエッタ皮下注群に対する非劣性が示された。なお、日本人被験者には26週から52週まで本剤を投与する継続投与期間を設定し、136例(本剤投与群:74例、バイエッタ皮下注群:62例)が移行した。〈日本人を含むアジア人におけるHbA1cの推移〉(平均値±標準偏差)<<図省略>>〈日本人におけるHbA1cの推移〉(平均値±標準偏差)<<図省略>>空腹時血糖値の変化量(ベースラインから26週後、最小二乗平均値±標準誤差)は、本剤投与群-40.57±2.36mg/dL、バイエッタ皮下注群-23.90±2.45mg/dLであり、投与群間に統計学的有意差が認められた(p<0.001)。体重の変化量(ベースラインから26週後、最小二乗平均値±標準誤差)は本剤投与群-1.63±0.16kg、バイエッタ皮下注群-2.45±0.16kgであり、本剤投与群と比べバイエッタ皮下注群で統計学的に有意に大きかった(p<0.001)。本剤投与群340例中、投与後26週間で低血糖症はスルホニルウレア剤を併用した59/264例(22.3%)、スルホニルウレア剤を併用しなかった4/76例(5.3%)に認められ、第三者の手助けを必要とした低血糖症は認められなかった。投与後26週間の副作用発現頻度は、本剤投与群で42.6%(145/340例)及びバイエッタ皮下注群で45.6%(154/338例)であった。主な副作用は悪心(本剤投与群9.1%[31/340例]、バイエッタ皮下注群23.7%[80/338例])、嘔吐(本剤投与群7.1%[24/340例]、バイエッタ皮下注群9.8%[33/338例])、下痢(本剤投与群6.2%[21/340例]、バイエッタ皮下注群5.3%[18/338例])及び注射部位硬結(本剤投与群10.0%[34/340例]、バイエッタ皮下注群0.6%[2/338例])であった。日本人被験者における投与後52週間の副作用発現頻度は、本剤投与群で60.3%(47/78例)であった。主な副作用は注射部位硬結34.6%(27/78例)、悪心15.4%(12/78例)及び嘔吐14.1%(11/78例)であった。[11.1.1参照]