太り過ぎの期間が10年増えるとがんリスクが1.4倍

提供元:ケアネット

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公開日:2016/06/27

 

 欧米の8つのコホート研究の約33万人について、高齢者のがん発症リスクにおける過体重の期間・程度の影響について検討したところ、長期間の過体重が有意にがん発症と関連することを、国際がん研究機関(IARC、本部:フランス・リヨン)のMelina Arnold氏らが報告した。European journal of epidemiology誌オンライン版2016年6月14日号に掲載。

 最近の研究において、過体重や肥満に関連するがんのリスクは時間的影響を受け、体重が過剰であった年数を用いることでより正確に近似される可能性が示唆されている。本研究では、高齢者のがん発症リスクにおける過体重の期間と程度の影響を検討した。

 著者らは、追跡期間中に2回以上の体重測定を実施した欧米のコホート研究(欧州7件、米国1件)の32万9,576人について調査した。BMIの経年変化は二次成長モデルを用いて推定し、過体重(BMI:25以上)の期間と累積加重過体重年数を計算した。

 主な結果は以下のとおり。

・多変量Coxモデルとランダム効果分析によると、長期間の過体重が肥満関連のがんの発症と有意に関連し(10年増加当たりの全ハザード比:1.36、95%CI:1.12~1.60)、閉経後乳がんおよび大腸がんのリスクも増加させた。さらに過体重の程度により、肥満関連のがんリスクは一層増加した。

・長期間の過体重に関連するがんリスクは女性よりも男性で高く、喫煙によって減衰した。閉経後乳がんでは、リスク増加がみられたのは、ホルモン療法を受けたことのない女性のみであった。

・全体として、肥満関連のすべてのがんのうち8.4%が、どの年齢においても過体重に起因する可能性があった。

(ケアネット 金沢 浩子)