高齢者の喘息、若年期発症と中高年発症で違いはあるのか?

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ケアネット

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 40歳以下で発症した喘息と40歳以上で発症した喘息を比べると、40歳以下で発症した喘息ではアトピー性が強く、ピークフローの測定が多く行われていた。一方、40歳以上で発症した喘息では呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)が高く、重症の喘息も多いことがミシガン大学内科のAlan P. Baptist氏らにより報告された。Journal of Asthma誌オンライン版2013年6月20日号の掲載報告。

 高齢者の喘息には、小児期または若年期で発症し、それが高齢期まで継続している場合と、中高年で発症した場合があるが、この発症年齢の違いが、診断および治療のうえで何らかの影響をもたらしているかもしれない。今回の研究の目的は、喘息の発症年齢によって、人口動態、コントロール状況、QOL、医療サービスの利用にどのような違いがあるのかを明らかにすることである。

 本研究では65歳以上の喘息患者に関する横断的研究のデータを分析した。小児・若年期の発症か中高年の発症かは40歳を基準とした。喘息の人口動態と重症度を分析し、プリックテストと肺機能検査(スパイロメトリー、FeNO測定)を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・小児・若年期発症の喘息患者では中高年期発症に比べ、プリックテスト陽性が有意に多かった(92% vs 71% p=0.04)。これらの結果は両群とも過去の報告より多いものであった。

・小児・若年期発症の喘息患者はピークフロー測定を有意に多く受けていた(p=0.07)。

・中高年期発症の喘息患者は中等症または重症が有意に多く(オッズ比[OR]:3.1、p=0.05)、FeNOも有意に高かった(p=0.02)。

・中高年期発症の喘息患者は入院率も有意に高かったが(p=0.04)、回帰分析後では有意差はなかった。

・喘息の人口動態的な情報、併存症、スパイロメトリー、コンプライアンス、喘息のコントロール、QOLにおいては小児・若年期発症と中高年期発症との間に有意差はなかった。

 高齢者の喘息では、発症年齢を定義することにより、推奨される治療やアウトカムが改善される可能性があると著者は述べている。

(ケアネット 鎌滝真次)

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