個人をターゲットとした心房細動を予測するリスクスコアの開発:Framingham Heart Study

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ケアネット

個人をターゲットとした心房細動を予測するリスクスコアの開発:Framingham Heart Studyのイメージ



フラミンガム心臓研究(Framingham Heart Study)が開発した、個人レベルの心房細動の絶対危険度を予測するためのリスクスコア、およびフレームワークづくりに関する試験報告が、Lancet誌2009年2月28日号に掲載された。これまで、加齢、糖尿病、高血圧、肥満、心血管疾患といった心房細動リスクの共通因子は明らかにされていたが、個々人の絶対危険度を予測するための多発リスク因子の評価ツールはなかった。

4,764例を10年間追跡




試験は、1968年6月~1987年9月に行われたフラミンガム心臓研究の対象者8,044例(女性55%、平均年齢45―95歳)のうち4,764例を評価対象として行われた。対象者は最高10年間、心房細動の初発イベントをモニタリングされ、臨床リスク因子との関連がCox回帰による多変量解析された。2次解析には、ルーチンの心エコー(参加者5,152例、検査数7,156)を組み込み、心房細動のリスク再分類を行い、それによってリスク予測を強めることができるかの評価が行われた。

プライマリ・ケアレベルの臨床因子で予測可能




モニタリング中、心房細動を呈したのは457例/4,764例(10%)。関連が同定されリスクスコアに組み込まれた臨床リスク因子は、年齢、性、BMI、収縮期血圧、高血圧の治療歴、PR間隔、臨床的に有意だった心雑音、心不全だった(p<0.05、ただしBMI除く。BMIはp=0.08)。臨床モデルC統計値は0.78(95%信頼区間:0.76~0.80)。

また、この10年間の心房細動リスクは、年齢によって異なっていた。リスク15%以上だったのは、65歳より若い被験者では53例(1%)だったが、65歳より高齢の被験者では783例(27%)に上った。

なお、心エコーを組み込んだ場合のリスク予測改善はわずかだった。臨床モデルC統計値は0.78(95%信頼区間:0.75~0.80)から0.79(0.77~0.82)へとなっただけだった。

これらを踏まえ本試験報告では、「我々の開発したリスクスコアは、プライマリ・ケアで手に入る臨床因子を活用することができ、地域で暮らす個々人の心房細動リスクを同定しやすくするだろう。また、リスク予測改善のためのテクノロジーやマーカー評価の指標として、さらにハイリスクな人を選定し予防措置を講じることができる可能性もある」とまとめている。

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