電子カルテデータベースを観察研究に用いる可能性

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ケアネット

電子カルテデータベースを観察研究に用いる可能性のイメージ



ペンシルベニア医科大学のRichard L Tannen氏らは、治療の有効性を検討する観察研究を、電子カルテデータベースを用い、同氏らが開発した新しい解析法PERR(prior event rate ratio)にて行うことの妥当性を検証した結果、「有効である」との報告を寄せた。BMJ誌2009年2月14日号(オンライン版2009年1月27日号)より。

無作為化試験結果と比較




電子カルテのデータベースを基にPERR解析にて行う観察研究の妥当性の検証は、すでに公表されている無作為化試験(6試験)結果との比較で行われた。電子カルテのデータベースは、イギリスのプライマリ・ケア・リサーチ・データベース(GPRD)。

主要評価項目は、標準解析方法とPERR補正評価による心血管イベント予後のハザード比。


PERR解析法で妥当な結果が得られる




17の予後比較のうち9つにおいて、データベース試験と無作為化試験の結果との間に有意な差はなかった。

8つの比較においては、データベース試験のCox補正ハザード比は無作為化試験の結果とに有意な差があり、過度の交絡性も示唆された。これら8つのうち7つにおいて、PERR補正ハザード比は、Cox補正ハザード比と有意な差が認められたが、5つにおいては有意な差は認められず、3つにおいては無作為化試験のハザード比とほぼ同一だった。また、PERR解析の結果はCox解析より無作為化試験結果との類似性が認められた(P<0.05)。

Tannen氏は「データベース観察研究は過度の交絡性を受けるにもかかわらず、我々が開発した解析手法PERRは、そのような影響を軽減する役割をよく果たした。今回の結果は、電子カルテデータベースが、治療の有効性を検討するために有用であり得ることを示唆するものだ」と結論している。

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