2型糖尿病の血圧コントロールによるベネフィットは試験後2年で消失:UKPDS

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英国糖尿病前向き研究(UKPDS)では、試験期間中に登録患者を厳格な血圧コントロールと緩やかな血圧コントロールに割り付けた結果、厳格コントロール群では合併症リスクが有意に低下することが示された。この差異が試験終了後も維持されるかどうか、登録患者を長期間追跡調査し検証していたオックスフォード大学チャーチル病院の糖尿病研究班Rury R. Holman氏らは「早期の血圧コントロール改善は、合併症のリスク低下をもたらすが、血圧コントロールをやめてから2年以内でそのベネフィットは消失していた」と報告した。NEJM誌2008年10月9日号(オンライン版2008年9月10日号)より。

糖尿病で高血圧の患者884例を10年間追跡




新たに2型糖尿病と診断されたUKPDS登録患者5,102例のうち、高血圧患者1,148例を、1987年から4年間、厳格な血圧コントロール治療群と、緩やかな血圧コントロール治療群に、無作為に割り付けた。試験後、モニタリングに応じた患者884例を10年間追跡調査。患者は試験終了から5年間、UKPDSで通った病院に毎年通院するよう指示されたが、試験で割り付けられた治療は継続されていない。また当初5年の間に通院できなかった患者は、患者と一般医による年1回の記述式アンケートで経過観察し、6年目から10年までは、すべての患者に年1回のアンケート調査を行った。その結果を踏まえて事前規定した7つの複合臨床エンドポイントを、厳格治療群、緩やかな治療群に分け、intention-to-treat解析を行った。

厳格コントロール群は有意に合併症リスクが低下するが




UKPDSの期間中、両群間にあった血圧差は、試験終了後2年以内に消失した。試験期間中、厳格治療群は緩やかな治療群に比べて、糖尿病関連のすべての転帰、糖尿病関連死、微小血管障害、脳卒中の相対リスクが有意に低下した。

試験終了後の追跡調査中に血圧コントロールは継続されなかった。試験期間中も終了後も、心筋梗塞または全死因死亡については、何のリスク低下も見られなかったが、厳格な血圧コントロールと関連する末梢血管疾患のリスク低下は有意になった(P = 0.02)。血圧の群間差が消失すると、試験中に改善された血圧コントロールのベネフィットも維持されなかった。

このためHolman氏は「2型糖尿病に加えて高血圧を有する患者では、早期の血圧コントロール改善は合併症のリスク低下と関連していたが、そのベネフィットを維持するには、良好な血圧コントロールを継続しなければならないようだ」と結論している。

(武藤まき:医療ライター)

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