小児の解熱にはまずイブプロフェンの単独投与が効果的:PITCH

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小児の解熱にはまずイブプロフェンの単独投与が効果的:PITCHのイメージ

発熱は就学前の小児によく見られる症状だが、本人にとっては深刻で、親には不安を与え、医療費全体の増加につながる。イギリスでは毎年、就学前の小児の7割が発熱に見舞われ、4割が医療機関を受診し、しばしばパラセタモール(別名アセトアミノフェン)とイブプロフェンが併用または単独で投与されるが、これまで各処方のエビデンスはなかった。そこで、各薬剤の単独投与と併用した場合の効果を比較研究(PITCH)したブリストル大学のAlastair D Hay氏らは、「子供にはまずイブプロフェンを与え、24時間経過したら両剤併用を」と報告した。BMJ誌2008年9月2日号(オンライン版7月4日号)より。

熱のある6ヵ月~6歳の小児を対象に各処方を比較




PITCH(Paracetamol plus ibuprofen for the treatment of fever in children)は、イングランドにおけるプライマリ・ケア受診者と一般家庭から募集した、腋窩体温37.8度以上41.0度以下の生後6ヵ月~6歳児を対象とした研究。保護者に対し、体温を下げるための物理的手段と、パラセタモール+イブプロフェン、およびパラセタモールかイブプロフェンの単独投与についてアドバイスを行い検証した。

主要転帰尺度は、初回の投与から4時間で熱がない(37.2度未満)状態、48時間時点で「discomfort scale」に基づき「正常に回復した」と報告した小児の比率とした。副次転帰は、最初に正常体温に戻るまでの時間、24時間以上の熱がない状態、熱に関連する症状、副作用とした。

イブプロフェンは早く効き併用は効果が持続




intention to treat解析に基づき、4時間時点では、パラセタモール+イブプロフェン併用群はパラセタモール単独群より解熱効果が高かった(補正後の時間差55分、95%信頼区間:33~77分、P<0.001)。イブプロフェン単独群でも同程度の解熱効果がある可能性があった(同16分、-7~39分、P=0.2)。

24時間以内の解熱時間は、併用群がパラセタモール単独群より優れ(4.4時間、2.4~6.3時間、P<0.001)、イブプロフェン群よりも優れていた(2.5時間、0.6~4.4時間、P=0.008)。

解熱までの時間は、併用群がパラセタモール単独群より早かったが(-3分、18~-24、P=0.8)、イブプロフェン単独群よりは遅い(23分、2~45、P=0.025)。不快感や他の症状の改善は見られなかったが、これらの転帰への影響は小さかった。有害事象は、3群間に差はなかった。

こうした結果からHay氏は「すみやかに小児の解熱を図るには、まずイブプロフェンを投与すべきで、24時間経過後にパラセタモール+イブプロフェンを、有益性とリスクを考慮しながら投与すべきである」と結論している。

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