集団感染発生の多剤耐性菌、温床は院内配管/NEJM

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集団感染発生の多剤耐性菌、温床は院内配管/NEJMのイメージ

 スフィンゴモナス・コリエンシス(Sphingomonas koreensis)は、米国国立衛生研究所(NIH)臨床センターのインフラに時間と空間を超えて持続的に存在し、医療関連感染症を引き起こすヒト日和見病原体であることを、米国・国立ヒトゲノム研究所のRyan C. Johnson氏らがゲノム疫学調査で突き止めた。病院内の配管システムは、頻度は低いものの入院患者が感染する可能性がある日和見感染病原体の温床として知られている。今回の調査は、2016年に発生したスフィンゴモナス種細菌の集団感染を受けて行われた。NEJM誌2018年12月27日号掲載の報告。

臨床分離株の全ゲノムDNAシークエンス解析を実施
 研究グループは、2006~16年にNIH臨床センターにおいて同定された多剤耐性S. koreensisの臨床分離株について、全ゲノムDNAシークエンス解析を行った。

 病院のインフラ内の定着場所を特定する目的で、病室の流し台から得たS. koreensisを培養して全ゲノムシークエンス解析およびショットガンメタゲノミクスシークエンス解析を実施し、他の施設で得た臨床分離株ならびに環境分離株と比較した。

集団感染で同定された分離株6株中4株は、99.92%の遺伝子相同性
 2016年の集団感染で同定された患者6例から得たS. koreensis分離株のうち、2株は関連がなかったが、4株は99.92%を超える遺伝子相同性が認められ、抗菌薬に対する多剤耐性が示された。また、保存されていたNIH臨床センターにおけるスフィンゴモナス臨床分離株を後ろ向きに解析した結果、過去10年間にクローン株が断続的に出現していたことが明らかとなった。さらに、S. koreensis分離株で同定された固有の一塩基変異から、院内の配管における定着場所が特定された。

 他施設のS. koreensis臨床分離株は、NIH分離株とは遺伝的に異なっていたことから、微生物培養ならびに詳細なゲノム解析の結果に基づき院内の改善戦略が進められた。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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コメンテーター : 吉田 敦( よしだ あつし ) 氏

東京女子医科大学 感染症科

J-CLEAR推薦コメンテーター

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