クリスマス休暇中の退院、30日死亡/再入院リスク増大/BMJ

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クリスマス休暇中の退院、30日死亡/再入院リスク増大/BMJのイメージ

 12月のクリスマス休暇中に退院した患者は、退院後1~2週間以内の経過観察受診率が低く、30日以内の死亡/再入院リスクが高いことが、カナダ・トロント総合病院のLauren Lapointe-Shaw氏らによる、地域住民を対象とした後ろ向きコホート研究の結果、示された。多くの研究で、休日に入院した患者の院内死亡リスクの増加が見いだされている。また、金曜日や週末に退院した患者の再入院リスク増加を明らかにした研究もいくつかあるが、これまでに12月のクリスマス休暇中に退院した患者のアウトカムは明らかにされていなかった。BMJ誌2018年12月10日号(クリスマス特集号)掲載の報告。

クリスマス休暇中に退院した患者約22万例について対照と比較
 研究グループは、健康保険番号を有するすべての住民に関する保険診療データを収集しているInstitute for Clinical Evaluative Sciences(ICES)のデータベースを用い、2002年4月1日~2016年1月31日に、カナダ・オンタリオ州の急性期病院に緊急入院した後、2週間のクリスマス休暇期間中に退院した小児・成人(クリスマス休暇退院群)と、対照期間(クリスマス休暇開始日前後の4週間)の11月後半と1月に退院した小児・成人(対照群)について、後ろ向きに解析した。

 主要評価項目は、30日以内の死亡または再入院(救急外来受診または緊急再入院)、副次評価項目は、退院後7日以内および14日以内の死亡/再入院、経過観察の外来受診であった。患者背景を補正し一般化推定方程式による多重ロジスティック回帰分析を行った。

 解析対象は、クリスマス休暇退院群が21万7,305例(32.4%)、対照群が45万3,641例(67.6%)であった。両群の、ベースライン時の患者特性と過去の医療サービス利用歴は類似していた。

退院後1~2週間以内の経過観察のための外来受診率は低率
 クリスマス休暇退院群は対照群と比較し、退院後7日以内(36.3 vs.47.8%、補正オッズ比[aOR]:0.61、95%信頼区間[CI]:0.60~0.62)、および14日以内(59.5 vs.68.7%、aOR:0.65、95%CI:0.64~0.66)に、医師による経過観察の外来受診をする可能性が低かった。

 クリスマス休暇退院群は対照群と比較し、30日死亡/再入院のリスクも増加した(25.9 vs.24.7%、aOR:1.09、95%CI:1.07~1.10)。死亡/再入院の相対的なリスク増加は、退院後7日以内(13.2 vs.11.7%、aOR:1.16、95%CI:1.14~1.18)および14日以内(18.6 vs.17.0%、aOR:1.14、95%CI:1.12~1.15)でも同様に確認された。

 患者10万人当たりでみると、クリスマス休暇中の退院では、退院後14日以内の外来受診予約が2,999件少なく、死亡は26件、再入院が188件、救急外来受診が483件多かった。

 なお、著者は研究の限界として、残余交絡や休暇中の州外への旅行増加による過小評価の可能性があることなどを挙げている。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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