StageIII大腸がんの術後補助化学療法、短縮は可能か?/NEJM

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 StageIII大腸がん患者において、FOLFOX療法またはCAPOX療法による術後補助化学療法の3ヵ月投与は、全体集団では6ヵ月投与に対する非劣性が確認されなかったものの、サブグループ解析の結果、CAPOX療法を受けた、とくに低リスク症例において、3ヵ月投与は6ヵ月投与と同程度に有効であることが示された。米国・メイヨー・クリニックのAxel Grothery氏らが、StageIII大腸がん患者を対象とした術後補助化学療法の無作為化第III相試験6件を前向きに統合解析する、International Duration Evaluation of Adjuvant Therapy(IDEA)collaborationの結果を報告した。2004年以降、StageIII大腸がんに対する術後補助化学療法は、オキサリプラチンとフルオロピリミジン系薬を6ヵ月間併用するレジメンが標準治療となっている。しかし、オキサリプラチンは神経毒性の蓄積と関連があるため、治療期間の短縮による毒性や医療費の軽減が期待されていた。NEJM誌2018年3月29日号掲載の報告。

6試験を統合し術後補助化学療法の期間短縮について検討
 研究グループは、FOLFOX療法(フルオロウラシル、ロイコボリン、オキサリプラチン)、またはCAPOX療法(カペシタビン、オキサリプラチン)による術後補助化学療法の、6ヵ月投与に対する3ヵ月投与の非劣性を検証する目的で、同時に行った6件の無作為化第III相試験について、事前に計画された前向き統合解析を実施した。

 6件の無作為化第III相試験の主要評価項目は無病生存期間(DFS)であり、本統合解析では3年DFSのハザード比(HR)の両側95%信頼区間(CI)の上限が1.12を超えない場合に、3ヵ月群の6ヵ月群に対する非劣性が示されたとした。

CAPOX療法では、3ヵ月群が6ヵ月群に対し非劣性
 解析対象は計1万2,834例で、疾患の再発/死亡が3,263件報告された。

 観察期間中央値41.8ヵ月において、3ヵ月群の6ヵ月群に対する非劣性は、全集団では確認されなかったが(HR:1.07、95%CI:1.00~1.15)、レジメン別ではCAPOX療法(HR:0.95、95%CI:0.85~1.06)で非劣性が示され、FOLFOX療法(HR:1.16、95%CI:1.06~1.26)では示されなかった。

 両レジメンを統合した探索的解析の結果、低リスク患者(TNM分類でT1、T2、T3かつN1)において、3ヵ月群の6ヵ月群に対する非劣性が示された(3年DFS:83.1% vs.83.3%、HR:1.01、95%CI:0.90~1.12)。一方、高リスク患者(T4、N2、T4N2)においては、6ヵ月群が3ヵ月群より優れていた(3年DFS:64.4% vs.62.7%、HR:1.12、95%CI:1.03~1.23、優越性のp=0.01)。

 なお、著者は、6件の臨床試験が異なる国のさまざまな集団で実施されており、多様性についての補正なしにサブグループ解析が実施されていることなどを、研究の限界として挙げている。

(医学ライター 吉尾 幸恵)

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