母親の血中ビタミンD値、子どもの骨塩量とは無関係/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2013/05/02

 

 妊娠中の母体における血中ビタミンD値と、その子どもの9~10歳時の骨塩量との関連について大規模集団における検討の結果、有意な関連は認められなかったことが報告された。英国・ブリストル大学のDebbie A Lawlor氏らが、約4,000組の母子について行った前向き調査「エイボン縦断試験」の結果で、Lancet誌オンライン版2013年3月19日号で発表した。これまでの研究で、妊婦の最大70%がビタミンD不足または欠乏していることが明らかとなっており、また小規模研究において妊婦のビタミンD値が子どもの骨塩量を規定することが示唆され、もしそれが真実であれば重大な公衆衛生上の問題になると危惧されていたという。

母親の血中25(OH)D濃度によって3群に分類、子どもの骨塩量との関連を分析
 研究グループは3,960組の母子(主としてヨーロッパ出身)について縦断的研究を行い、母親の妊娠中の血中25ヒドロキシビタミンD(25(OH)D濃度と、子どもの骨塩量について、その関係を分析した。

 母親の血中25(OH)D濃度は、50.00nmol/L超の場合は十分とし、27.50~49.99nmol/Lを不十分、27.50nmol/L未満を欠乏とした。子どもについては、9~10歳時に二重エネルギーX線吸収測定法(DXA法)にて、頭部を除く全身および脊椎部の骨塩量を測定した。

妊娠第3期の測定値を含め、母親の血中25(OH)D濃度と子どもの骨塩量は無関係
 被験者のうち全身骨塩量を測定した子どもは3,960人、脊椎部骨塩量を測定したのは3,196人だった。測定時の子どもの平均年齢は9.9歳だった。

 母親のうち、血中25(OH)D濃度が十分だったのは2,644人(77%)、不十分だったのは1,096人(28%)、欠乏していたのは220人(6%)だった。

 一方で子どもの骨塩量は、母親の血中25(OH)D濃度が十分な群と、不十分・欠乏群との間で有意差は認められなかった。

 また子どもの骨塩量は、妊娠第3期の血中25(OH)D濃度との間でも、有意な関連は認められなかった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)